耳管狭窄症の3つの原因をチェック!この症状は自然治癒するの?

耳

耳の奥の方に何か詰まったような違和感やゴーゴーとした耳鳴りが生じる場合は耳管狭窄症という病気の可能性があります。

「耳がなんか変な感じがするなぁ・・・」と放っておいてしまう方もいますが、メニエール病や滲出性中耳炎などの耳の病気に悪化することもあるのでしっかりと治療をしましょう。

そこで、ここでは耳管狭窄症の症状や原因、治療法などについてお伝えしていきます。

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耳管狭窄症とはどんな病気?

耳

耳管狭窄症とは、耳管と呼ばれる耳と鼻をつなぐ管がなんらかの原因で狭くなったり、詰まってしまう病気です。

耳管をもう少し詳しく説明すると、耳の奥にある中耳腔という部分から喉の奥の上の方にある上咽頭という部分をつなぐ細い管です。

人により長さは異なりますが、成人になると約3.5cmほどの長さになると言われています。

 

それではどうして耳管により耳の奥と鼻の奥をつなぐ必要があるのでしょうか。それは、音により正常に鼓膜が振動するようにするためです。

鼓膜が音により振動をするためには鼓膜がピンッとしっかり張れていることが必要です。そのためには、中耳腔の圧と外気の圧が同じでなければなりません。

 

耳管は喉の奥につながっているので、ここから外気につながることができ、中耳腔と外気圧を等しくすることができるのです。

つまり耳管の働きをまとめると、耳の内部と外の圧を等しくして鼓膜をピンと張ることです。耳管狭窄症になると、この耳管の働きが損なわれてしまうので鼓膜をピンと張ることができなくなります。

これにより、後述するように耳鳴りや難聴などのさまざまな症状が表れてしまうのです。

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耳管狭窄症の原因

耳管狭窄症が発症するメカニズムについては上記の説明でお分かりいただけたと思います。それでは、実際に耳管が詰まってしまう原因にはどのようなことがあるのでしょうか。

ここでは代表的な3つの原因をお伝えしていきます。

 

風邪による上気道炎

最も多い原因が鼻や喉に細菌などが感染して炎症を起こして発症することです。上気道とは鼻や喉のことをいいます。

風邪によってこの上気道が炎症を起こしてしまうことを上気道炎というのです。

上気道炎になると粘膜が腫れてしまったり、むくんだりします。これにより、耳管がふさがり耳管狭窄症を発症してしまうのです。

 

副鼻腔炎による後鼻漏

目

副鼻腔炎とは、頬骨の下あたりにある副鼻腔という空洞に細菌などが感染して炎症を起こしてしまう病気です。

副鼻腔炎はよく蓄膿症と同じ病気だと思われていますが、厳密にいうと慢性の副鼻腔炎のことを蓄膿症といい、急性副鼻腔炎は蓄膿症とは呼びません。

 

また、後鼻漏(こうびろう)とは喉に鼻水が垂れてしまうことをいいます。後鼻漏自体は副鼻腔炎だけでなく、アレルギー性の鼻炎や風邪などの鼻風邪でも起きます。

ただ、耳管狭窄症は中でも副鼻腔炎を伴う後鼻漏が発症原因となりやすいのです。

 

アデノイド肥大や腫瘍による圧迫

アデノイドとは、耳管の近くの上咽頭にあるリンパ組織のかたまりのことをいいます。このアデノイドがなんらかの原因で大きくなってしまうことをアデノイド肥大といいます。

アデノイド肥大や耳管の近くにできた良性腫瘍などが物理的に耳管を圧迫してしまうことで耳管が詰まってしまうこともあるのです。

アデノイド肥大は子供に多く発症します。寝ているときにいびきをするのが特徴的な症状ですのでチェックしてみましょう。

 

このような耳管の圧迫でも耳管狭窄症の原因となりますが、上述した上気道炎や後鼻漏に比べれば稀な原因となります。

特に風邪のような症状はないのに、耳管狭窄症の症状が表れる場合はアデノイド肥大や腫瘍が原因ではないか疑ってみましょう。

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耳管狭窄症の症状

耳が詰まったような違和感

耳管狭窄症の特徴的な症状として、耳の奥に何かが詰まっているような違和感がします。耳管狭窄症になると、中耳腔の圧を調節することができなくなってしまいます。

エレベーターなどで高いところに上がると、気圧の変化で耳がツーンとした感じがしますよね。このようなときは、ツバを飲み込めば治りますが耳管狭窄症になるとこれが治せなくなってしまうのです。

 

ただ、このような違和感は他のさまざまな耳の病気に表れることも多いです。こちらの記事にこれらの病気をまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。

参考:耳が詰まった感じがする原因をチェック!ベストな治し方はコレです!

 

耳鳴り

耳管狭窄症になると、耳の奥の気圧が外の気圧よりも低くなります。これにより鼓膜をピンと張ることができなくなり、耳鳴りの原因となるのです。

このときの耳鳴りはボーッとした低い音であることが多いです。

 

自分の声が大きく響く

耳

耳に水が入ったときなどに、声を出すと自分の声が返ってくるように響く経験をしたことがありますよね。

耳管狭窄症でもこのように自分の声が大きく響くような不快な症状が起こります。

他にも、呼吸の音がゴーゴーと聞こえる場合も多いです。

 

めまい

耳管狭窄症によりメニエール病などの他の耳の病気を併発している場合はめまいの症状も多くなります。

フワフワとしためまいが起きる場合は症状がかなり悪化してしまっている場合が多いのでしっかりと病院で治療をしてもらうようにしましょう。

参考:メニエール病が完治するまでの期間は?治すのを早める方法!

 

難聴

周りの音が聞こえづらくなるなどの難聴の症状も表れます。 なんか聞こえが悪いなぁと感じたら耳鼻科などでチェックしてもらうことが大切です。

特に子供の場合は難聴の症状を訴えることが少ないので発見が遅れてしまう可能性もあります。

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耳管狭窄症は自然治癒する?

症状があまり進行していない軽度な場合は自然治癒する場合があります。特に風邪を伴う上気道炎の場合は風邪が完治し、炎症が治まれば耳管が詰まってしまうことも解消されるケースが多いです。

また、実際に耳抜きを繰り返し行えば軽度な耳管狭窄症は自然治癒することもあります。

 

ただ繰り返し述べていますが自然治癒は症状が軽度な場合に限ります。

発症してから長い期間が経過していたり、めまいなどの症状が表れる場合は耳鼻科などで診察をしてもらうようにしましょう。

 

耳管狭窄症の治療法

耳

耳管狭窄症の最も効果的な治し方は原因となっている疾患を治療することです。

上述したように風邪を伴う上気道炎の場合は風邪の治療を、副鼻腔炎(蓄膿症)を伴う後鼻漏の場合は副鼻腔炎の治療を行っていくのです。

 

具体的な治し方については以下の記事で詳しくお伝えしていますのでぜひご覧ください。

参考:鼻風邪が治らないときの4つの治し方!食べ物を改善しよう!

参考:蓄膿症の3つの治療法!自力でできる治し方を紹介!

 

また症状が比較的悪化してしまっている場合は、耳管通気治療により強制的に耳管に空気を通す治療が行われます。

他にも炎症や腫れを抑える治療薬が処方されたり、漢方薬による治療でも改善されることがあります。

 

耳管狭窄症の完治までの治療期間は?

実際に耳管狭窄症が完治するまでの治療期間は症状の状態によりさまざまなのが実情です。

軽度な場合は数日〜数週間で完治することもありますし、症状がかなり重い場合は数年治らないケースもあります。

ただ基本的にはしっかりと病院で治療すれば3ヶ月程度で完治するケースが多いようです。

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