鼓膜が破れたらどんな症状があらわれるかチェック!
「大きな声を出したら鼓膜が破れる!」なんて言うものの、本当に破れるとは誰も思いませんね。
鼓膜が破れるなんてゾッとしますが、実際破れたらどんな症状が現れるのでしょうか。
今回は鼓膜が破れた時の症状について解説していきます。鼓膜が破れるということは、意外と身近で起こりうることです。知っておくと良いですね。
鼓膜の働き
鼓膜とは、耳の外耳と中耳の境目にある厚さ0.1mm程度の薄い膜のことをいいます。外部から入ってくる音を振動として中耳にある耳小骨に伝えます。
鼓膜は耳の奥にあるイメージがあるかもしれませんが、外耳と中耳の境目にあるわけですから、耳かきをしたら届いてしまう位置にあるのです。
耳かき中にぶつかったりしても損傷する可能性があるのです。
鼓膜が破れる原因
耳かきをしていて傷つけたり、格闘技などで激しい平手打ちを受けた時にも破れることがあります。
また、水泳の飛び込みの時や飛行機に乗った時などの急激な気圧の変化でも破れることがあります。
他にも、鼻風邪を引いた時に強くかみすぎてしまったり、昆虫などの異物が混入した際に傷つけることもあります。
このようにな外部からの損傷の他、中耳炎などの耳の病気が原因となることもありますので注意しなければなりません。
鼓膜が破れた時の症状
痛み
鼓膜が破れた時は瞬間的に激しい痛みがあります。しかしその痛みはずっと続くわけではありません。
鼻をかんだり、トンネルに入るなど、急に気圧が変化したりすると再び痛みます。
参考:耳の奥がズキンと痛い!3つの原因とストレスによる影響!
難聴
鼓膜は外部の音を伝える大事な働きがありますが、破れても音が聞こえなくなるわけではありません。
ただ鼓膜が破れてしまうと、音を受け止める鼓膜の表面積が減少することにより音が聞こえにくくなったり、違う音に聞こえてしまうこともあります。
さらに、外部の音が雑音に聞こえたり、耳鳴りのような症状を引き起こす場合もあります。
このように、ただ『耳が聞こえづらい』と感じるだけで、鼓膜が破れたことに気付かない方もいるので注意しなければなりません。
耳垂れ
耳垂れというのは、耳から膿のような分泌液が出てくる症状のことです。
鼓膜が破れてしまうと、その破れてできた隙間から細菌などが侵入し、中耳の粘膜で炎症を引き起こしてしまうことにより起こります。
中耳炎でもこのような耳垂れという症状があらわれます。
治療法
鼓膜が破れたら、外部からの音が8割前後聞こえなくなると言われています。ですから生活面では大変不便です。
しかし、鼓膜は特に治療を行わなくても自然に再生します。1週間から10日ほどで元の状態に回復すると言われています。
気になる場合は耳鼻科を受診したら良いですが、特に治療をせず経過観察をする場合も多いです。破れた部分が感染しないように抗生物質を投与したり、消毒したりすることもあります。
自然治癒するとは言え、気をつけておきたいことがあります。鼓膜が損傷している状態ですので、自然治癒を助けるためにも絶対に水につけないようにしましょう。
できるだけ乾燥した状態を保つようにしておくと早く治ります。
また、損傷が激しい場合は自然治癒できない場合もあります。その場合は外科的手術が必要となります。
痛みが強い場合や出血が多い場合などは必ず耳鼻科で診察してもらいましょう。
まとめ
鼓膜が破れるということは、意外と身近で起こる可能性があります。耳かきの事故や思わぬ衝撃を受けたり、急激な気圧の変化があることは十分にありえることなのです。
心配になるかもしれませんが、鼓膜は再生能力が非常に高く、自然治癒することが多いのです。
耳が聞こえにくく、日常生活では多少苦労はありますが、深刻に悩む必要はありません。1週間から10日ほどの辛抱です。
まれに激しい損傷を受けた場合は自然治癒しない場合もあります。強い痛みや出血など、気になる場合は耳鼻科で相談しましょう。