右下腹部のチクチクした痛み!ストレスが原因かも?
右側のお腹の下のほうがチクチク痛むことはありませんか?どうして右側だけなんだろう、と疑問に思うかもしれません。
そこには、下腹部の右側だけに痛みを感じるさまざまな原因があったのです!
今回は、そんな右下腹部のチクチクする痛みの原因についてお伝えしていきたいと思います。
右下腹部の痛みの原因
大腸憩室炎
あまり聞いたことのない病気かもしれませんが、最近になって、発症してしまう方が多くなってきている病気です。
特に40歳を超えると発症する確率が高くなるので注意しましょう!
大腸憩室炎は、大腸にある憩室という部分で炎症が起きてしまうと発症します。憩室とは、大腸の壁の一部が外へ袋状に飛び出している部分で誰の大腸にも存在します。
この憩室に便が詰まることにより炎症を起こしてしまうことが多いです。
また、下腹部の右側に痛みを感じる場合は、特に大腸の上行結腸という部分の憩室に炎症が起きているのです。
上行結腸というのは、大腸の始めの部分で下腹部の右側に存在します。
この部分に便がたまって炎症を起こしてしまい、チクチクとした痛みを感じるのです。
痛みの他にも発熱や血便も起こしてしまうことがあります。このような症状があらあわれた場合はすぐ病院へ行くようにしましょう!
また、予防法としては、便秘にならないようにするのもちろん、日頃の食事に気をつかうのも大切です。
近年の食事の欧米化が大腸憩室炎の発症を増加させていると考えられています。
このような心当たりがある方は、3食のうち1食は野菜を多く含む和食を食べるようにするなどすると大きな予防効果が得られるはずです!
尿路結石
尿路結石も近年、発症者数が増えている病気です。尿を排泄するための尿管に結石が詰まってしまうことにより発症します。
尿管は右側と左側にあるのですが、特に右側の尿管に結石がつまった場合は、右下腹部に痛みを感じます。
この時の痛みは、かなりの激痛であることが知られています。
しかし、実は自覚症状がない場合でも尿路結石になっていることがあるのです。
結石が、
- どの部分で詰まっているのか、
- 硬いものなのか、柔らかいものなのか
- 密度が高いものなのか、低いものなのか
といったことも下腹部の痛みに影響します。
盲腸(急性虫垂炎)
次に考えられる原因としては盲腸の痛みです。盲腸になると右下腹部にチクチクした痛みが伴います。
盲腸はなかなか気づきくい初期症状で、知らない間にかなり悪化してしまうことも多い病気です。
しっかりと治すためには、原因や初期症状について知っておくことが大切です。
ストレスがたまっていると盲腸になる確率が高くなってしまいます。
以下で詳しくお伝えしていますので、ぜひご覧ください!
参考:盲腸の初期症状と原因について
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜で炎症が起きてしまう病気のことです。
発症してしまう原因はいろいろありますが、そのうちのひとつとしてストレスがあります。ストレスをうけると、消化器官に負担がかかってしまいます。
これにより大腸で炎症が起きてしまうのです。
特に仕事や家事、子育てでストレスを受けやすい20~30代の若い世代で発症することが多くなってます。
潰瘍性大腸の他の原因についてはこちらで詳しくお伝えしています!
参考:潰瘍性大腸炎の4つの原因
腸間膜リンパ節炎
あまり聞きなれない病名ですが、小腸から大腸への移行部である回盲部という部位のリンパ節が炎症により腫大化してしまうという病気です。
特に腸間膜リンパ節がウイルスや細菌などによる感染で炎症が起こります。
腸間膜リンパ節炎は、虫垂炎(盲腸)と同じように最初はおへそのあたり(臍周囲部)に痛みが生じ、症状が悪化していくにつれて右下腹部へと痛みが移行していきます。
ただ虫垂炎よりも症状が弱いので発症を気づきにくいと言われています。
腸間膜リンパ節炎は年齢層が低い世代に発症しやすいので、上記のような腹部の痛みが生じた場合には病院でチェックしてもらうことをおすすめします。
女性特有の原因
卵巣痛
妊娠時の原因としてあげられるのが卵巣痛です。卵巣痛になると下腹部にチクチクとした痛みが生じるのが特徴です。
妊娠初期時に子宮の靭帯が伸縮することなどにより痛みが生じます。ただ、この痛みは一時的なものなので特に心配する必要はありません。
もし継続的に痛みが生じるような場合は他の原因が考えられるので注意が必要です。
膀胱炎
膀胱炎になると頻尿や排尿時に痛みを生じたり、下腹部にも痛みを生じることがあります。
膀胱炎は男性よりも女性の方が発症しやすく症状が表れやすいです。これは、女性の尿道は男性に比べて短いということが理由としてあげられます。
膀胱炎は細菌の感染によって発症しますので、尿道が短いことで感染しやすくなり炎症を起こしてしまうのです。
また、膀胱炎になると尿が茶色っぽくなることがよくあります。こちらの記事も併せてご覧ください。
男性特有の原因
前立腺炎
前立腺炎は前立腺に細菌が感染して炎症を起こしてしまう病気です。前立腺炎は以下の4つ分類があります。
- 急性前立腺炎
- 慢性前立腺炎
- 慢性非細菌性前立腺炎
- 無症候性炎症性前立腺炎
これらのうち特に急性前立腺炎で下腹部に痛みが生じる場合が多いです。そのほか、頻尿や排尿時の痛み、高熱などが症状として表れることがあります。
治療は、抗生剤の内服や点滴によって行われます。日ごろから、食生活・運動・休養などのバランスが取れた生活をしていることで予防することができます。
基本的なことですが、このような規則正しい生活を心がけていくことが大切です。
前立腺肥大症
前立腺肥大症はその名のとおり、前立腺が肥大化して排尿時に異常が生じたり、下腹部に痛みを生じます。
年を重ねるほど発症確率が高くなるというデータがあり、50歳以上の男性のうち20%以上が発症しているといわれています。
前立腺肥大症は良性の腫瘍なので命に危険を及ぼすことは極めて稀です。
ただ症状が似ている悪性腫瘍の前立腺がんであるケースもありますので、排尿時に違和感や下腹部に痛みがある場合はしっかりとチェックをしてもらうことが大切です。
前立腺がん
前立腺がんは前立腺肥大症と症状がかなり似ています。
ただ発症メカニズムは全く異なり、前立腺肥大症は尿道の周りの内腺という部分に発症するのに対し、前立腺がんは前立腺外側の外腺という部分に発症するのです。
しかし、症状自体は前立腺肥大症と似通っていますので症状から区別するのはとても難しいです。
前立腺がんは悪化すると命にかかわる病気にもなりえますので、早期の治療を行うことがとても大切です。
まとめ
右下腹部にチクチクとした痛みを感じる原因についてお伝えしました。基本的には大腸または尿管になんらかの異常が起きている可能性が高いです。
右下腹部の痛みはもしかしたら大きな病気につながるかもしれないので痛みが長く続くようだったら病院へ行かれることをおすすめします!