血尿が出たけど痛みなし!女性に多い4つの原因!
血尿を発見すると「ドキッ」としますよね。体調が悪くない時は特に驚きます。
女性であれば、生理かな?と見過ごすこともあるかもしれません。
しかし、気づかないところで何か重い病気が進行していたらどうしよう…。そんな不安を感じる方もいるかもしれません。
血尿は、体が何かの異変を伝えようとしているサインです。
体調が良くても、痛みがなくても、放っておかず適切な対応をしていきましょう。
ここでは女性に多い血尿の原因についてお伝えしていきたいと思います!
血尿の種類
血尿は、肉眼でわかる血尿と、検尿検査でわかる血尿の2種類に分けられます。
肉眼でわかる血尿から発見される病気としては、
- 膀胱がん
- 腎がん
- 尿管がん
- 膀胱炎
- 遊走腎
などがあります。
検尿検査でわかる血尿は、顕微鏡血尿と言われ、
- 膀胱がん
- 腎がん
- 尿路結石
などが疑われます。
血尿の男女の違いについて
血尿が出る頻度は、男女ともに年齢に比例すると言われていますが、どちらかといえば男性よりも女性の方が多い症状です。
それは女性の方が尿管が短いために膀胱炎になりやすいことや、生理によるホルモンバランスにも影響されるためと言われています。
女性の血尿は、発症は多いものの比較的軽い病気であることがほとんどです。
男性の血尿は、症状が出た時には重篤な病気であることが多く、早急な対応が必要です。
男性の場合の血尿がでる原因については、こちらで詳しくお伝えしています。ぜひご覧になってみてください!
→【血尿が出た!男性に多い3つの原因】
ストレスは血尿の原因になるの?
ストレスによる疲労などがきっかけで発症したり、悪化したりする病気は多々あります。
そのため、痛みがなく体調の良い時に血尿が見られても「ストレスかな…」とすぐに対応しない方も多いといいます。
しかし今のところ、ストレスにより血尿が出るというデータは出ていません。
血尿は、体の異変を伝えるサインです。気づかぬ間に現れた病気を発見するきっかけになります。
重篤な病気であれば早期発見により治療がしやすくなるのです。
忙しさから、ストレスのせいにして放置したくなりがちですが、しっかり向き合って対応していくことが大切です。
女性に多い血尿の原因
血尿が出る原因は多々あります。その中で、女性に多い血尿の原因は2つあります。
膀胱炎
1つ目は「膀胱炎」です。女性は尿道が短いため、外部から膀胱に細菌が入り込みやすいためと言われます。
膀胱炎の場合、頻尿・排尿痛・残尿感・尿白濁などの症状が出ますので、比較的わかりやすいです。
遊走腎
もう一つは「遊走腎(ゆうそうじん)」です。
普通腎臓は立ち上がると重力で下に下がりますが、下がりすぎて尿管・血管・他臓器を圧迫してしまうため、血尿・蛋白尿・胃腸障害・倦怠感などの症状があらわれることがあります。
どちらにしても血尿以外の症状が出るため、比較的対応しやすい病気です。
痛みのない血尿の原因と治療法
女性に多い血尿が出る病気の多くは痛みを生じるものです。では痛みがない場合はどのような病気が考えられるのでしょうか?
血尿の他に病気らしい症状がない場合を無症候性血尿といいます。
慢性糸球体腎炎(特にIgA腎症)や悪性腫瘍である場合が多いです。
慢性糸球体腎炎
慢性糸球体腎炎(IgA腎症)とは、腎臓の糸球体に本来のIgA(免疫グロブリンA)の別タイプが沈着して炎症を起こす慢性腎炎です。
腎機能は正常である場合が多く、血尿・蛋白尿といった症状だけあらわれることが多いです。
放っておくと徐々に糸球体が硬化し腎不全にもつながります。
治療法は扁桃腺摘出術とステロイドパルス療法を組み合わせて行うことが多いです。
腎臓と扁桃腺は場所的に離れているので疑問に思うかもしれませんが、扁桃腺を含めた口腔内感染が原因でIgAの別タイプが出現すると言われているためです。
ステロイドパルスというのは3日間集中的にステロイド剤を点滴する方法です。
扁桃腺摘出手術と数回のステロイドパルス療法を組み合わせた治療を行うことで、血尿・蛋白尿は次第になくなっていきます。
悪性腫瘍
膀胱腫瘍は膀胱粘膜の上皮に腫瘍ができます。
進行するまでは血尿以外の症状が出ないことが多い病気です。
悪性の場合の治療法は外科的治療となります。
がん組織のみを切除しますが、がんの浸潤度が高い場合は膀胱と子宮(男性の場合は膀胱と前立腺・精嚢)を摘出することになり、術後の生活に大きく影響を及ぼします。
まとめ
女性が血尿を発見したら、まず生理や不正出血ではないか確認しましょう。
痛みがある場合はその症状からある程度の病気がわかります。
痛みがない場合、よく聞く膀胱炎やストレスなどと勝手に判断せず、
必ず内科・泌尿器科・婦人科のいずれか相談しやすいところに相談しましょう。
早期発見が何よりも大切になる重篤な病気が隠れているかもしれません。
いずれにしても、血尿は体からのサインです。
自分で判断したり、放って置いたりせず、適切な対応をしていくようにしましょう。
また尿に血液が混じることにより茶色っぽく色づくこともあります。こちらの記事も併せてチェックしておきましょう。