尿が白く濁る原因は食べ物にあった?!隠れた5つの病気の可能性
突然、 見たこともないように白く濁っている尿が出てきたらかなり不安になってしまう方も多いはずです。
尿は健康のバロメーターと呼ばれていて、私たちの体の異常を教えてくれる役割も持っています。
隠れた病気を見逃すことがないよう、しっかりとチェックしておきましょう。ここでは尿が白く濁ってしまう原因や病気についてお伝えしていきます。
尿が白く濁る3つの原因
栄養バランスの偏り(動物性タンパク質やシュウ酸の過剰摂取)
尿が白く濁ってしまう原因として最も多いのが、普段の食事から得られる栄養のバランスが偏ってしまっていることです。
特に、動物性タンパク質やシュウ酸を多く摂取していると尿が白く濁ってしまうことがあります。
動物性タンパク質は、以下のような食品に多く含まれています。
- 食肉類(鶏肉、豚肉、牛肉など)
- 魚介類(さば、ホタテなど)
- 乳製品(チーズ、ヨーグルトなど)
これらの動物性タンパク質は豆類などに含まれる植物性タンパク質とは違い、脂質が多く含まれています。
特に牛肉や豚肉をよく食べる方は、脂質を過剰に摂取しがちです。
また、シュウ酸は以下のような食品に多く含まれています。
- ほうれん草
- タケノコ
- ブロッコリー
- さつまいも
- 大根
- ナス
- ビール
このようにさまざまな食品にシュウ酸は含まれているのです。
この脂質とシュウ酸を過剰に摂取すると尿中にシュウ酸カルシウムという結晶ができやすくなります。これにより尿が白く濁って見えるのです。
カルシウム不足
栄養素としてのカルシウム摂取が不足していても尿が白く濁る原因となります。メカニズムとしては、脂質やシュウ酸の過剰摂取の場合と同様、シュウ酸カルシウム結晶が尿中に出てくることです。
本来、カルシウムは腸でシュウ酸と結合するはずなのですが、このときカルシウムが不足していると結合相手がいなくなってしまったシュウ酸が尿中に吸収されていきます。
そこで、尿中に存在するカルシウムと結合することでシュウ酸カルシウム結晶となり白く濁ってしまうのです。
- 魚介類(いわし、ししゃもなど)
- 乳類(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)
- 藻類(こんぶ、ひじきなど)
などはカルシウムが多く含まれている食品です。このような食品を日ごろの食事に取り入れていくことでカルシウム不足を予防することができます。
血尿
血液が尿中に混じっていることにより濁って見えている可能性もあります。
血尿になってしまう原因については男女別に以下の記事で詳しくお伝えしていますのでぜひご覧ください。
尿が白く濁る5つの病気
尿路結石
尿路結石は、塩類が結石となって尿管にできてしまう病気です。腎臓に結石ができてしまう疾患は、腎臓結石といいます。
尿路結石が発生する明確なメカニズムは未だに分かっていませんが、
- シュウ酸の過剰摂取
- カルシウム不足
- ストレス
などが原因となることが多いです。
尿が白く濁るといった症状の他にも、
- 赤く濁る
- 排尿頻度が増える
- 下腹部に激痛を感じる
- 排尿時に痛みを感じる
といった症状も表れます。
また、尿路結石になると右脇腹に痛みを感じることもあります。こちらの記事も併せてご覧ください。
腎盂腎炎
腎臓と尿管をつなぐ腎盂(じんう)という部分に細菌が感染することで炎症を起こしてしまいます。
- 尿の白濁
- 寒気
- 38℃以上の高熱
- 脇腹の痛み
- 体がだるくなる
- 吐き気
などが主な症状としてあげられます。
特に20代~30代の女性や高齢の男性で発症しやすいです。
また、尿路結石があると細菌が感染しやすくなり、糖尿病であると免疫力が低下しているために発症しやすくなります。
膀胱炎
膀胱炎は、膀胱に本来存在しないはずの細菌が侵入して炎症を起こしてしまうことです。
症状は前述の「腎盂腎炎」と似ていますが、膀胱炎の場合は発熱しないということが大きな違いとしてあげられます。
高熱がある場合は腎盂腎炎の可能性が高く、発熱していない場合は膀胱炎の可能性が高いです。
また、膀胱炎になると尿が茶色になる場合もあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
前立腺炎
前立腺に細菌が感染して炎症を起こしてしまう病気です。
日ごろから長時間デスクワークや自動車の運転をしている方は発症しやすいので注意しなければなりません。
また、疲労やストレス、飲酒、冷えなども免疫力の低下につながり前立腺炎の発症確率が高くなります。
- 尿の白濁
- 頻尿
- 排尿時の違和感
- 下腹部の違和感
などが主な症状としてあげられます。慢性化すると前立腺炎は治りにくいので早期発見ができるよう初期症状をチェックしておきましょう。
腎結核
結核菌が血液の流れによって腎臓に侵入することで腎結核は発症します。ただし、感染後は数年以上かけて少しずつ進行していきます。
さらに、腎結核は症状がほとんど表れないですが、初期症状として尿が白く濁ることがあげられます。
症状が進行すると、体が疲れやすくなったり、発熱したりといった風邪に似たような症状がみられることがあります。
バランスの良い食生活が最高の予防法!
尿が白く濁ってしまう原因の多くが毎日の食生活で栄養バランスが乱れてしまっていることにあります。前述したとおり、尿は健康のバロメータといわれており体の異変を教えてくれるサインにもなります。
最近、お肉ばかり食べていませんか?
代わりに小魚を食べるだけでも健康に良い影響を及ぼします。
また、尿路結石や膀胱炎などの隠れた病気の兆候である可能性もありますので、尿の白濁以外にもなにか症状はないか確認してみましょう。