新生児黄疸はビリルビンの数値が大事!その基準値とは?!
新生児黄疸はほとんどの新生児に起こります。
その現象はビリルビンという成分によるものなのですが、この数値が高いほど黄色くなりやすくなってしまいます。
さらに、ビリルビン値が高すぎると特有の病気になってしまう可能性もあります。よって、その基準値を知っておくことが大切ですね!
そこで、今回は新生児黄疸のビリルビンの基準値はどのくらいなのか?ということを中心にお伝えしていきたいと思います。
新生児黄疸が起こる原因
新生児黄疸になると、肌や白目の部分が黄色くなってしまいます。この新生児黄疸は90%以上の新生児に起こるといわれています。
よって、生まれたばかりに体が黄色く色づくことがあっても、通常のことなので安心してください!
それでは、どうして生まれたばかりだと体が黄色に変色してしまうのでしょうか?
先ほども紹介したように、ビリルビンという物質が体内で通常より多く存在すると体が黄色くなってしまうのです。
ビリルビンは血液に含まれる赤血球によって運ばれて、肝臓で処理されて、体の外に排出されます。
しかし、新生児は生まれたばかりなので、肝臓の機能が未熟です。
その結果、十分に体外へ排出しきれず、血液中にビリルビンがたまってしまうのです。
その後、徐々にビリルビンが体外へ排出できるようになるので、新生児黄疸はだいたい生後2週間ほどで治ります。
ビリルビンの数値の基準値
それでは、生まれたばかりの赤ちゃんの体の中にどのくらいのビリルビンが含まれているのがふつうなのでしょうか?
赤ちゃんの体重によって基準値は少し変わりますが、平均して13mg/dlであるといわれています。
基本的には、12~15mg/dlであれば問題はないと考えてください。
生まれて3日後ぐらいまでは、このぐらいの高いビリルビン値が続き、その後、徐々に減少していき、だいたい5mg/dlぐらいになります。
ビリルビンの過剰によって引き起こされる病気
ビリルビンの基準値である15mg/dlを超えると、病気になってしまう可能性があります。
だいたい20%ぐらいの新生児はこの数値を超えてしまうので、けっこう確率が高いですね。
ビリルビンの過剰によって引き起こされる病気としては、核黄疸というものがあります。
この核黄疸という病気は、ビリルビンが多くなりすぎることによって脳の神経細胞が破壊されてしまうのです。
これにより初期症状としては、聴力に影響がでて、悪化していくと、筋肉の麻痺などが起こってしまいます。
ビリルビン値を基準値まで下げる治療法
このような病気を防ぐために、ビリルビン値が基準値を超えている場合はある治療法が行われています。
それは光線療法というものです。
体に光を当てると、ビリルビンの値が下がることが分かっています。
このことを利用して、特別な治療用の蛍光灯に当てることによりビリルビンの値を下げることができるのです。
昔は、日光浴も治療に効果的だといわれていましたが、最近では、紫外線の影響も考えて、あまりおすすめされていません。
まとめ
新生児黄疸のビリルビン値の基準値やビリルビンが赤ちゃんに及ぼす影響についてお伝えしました。
生まれたばかりの赤ちゃんの体が黄色くなるのは心配してしまうと思いますが、普通の生理現象なので、不安にならないで大丈夫です。
ただし、基準値を超えるような場合は、特別な治療が必要となるので、注意しましょう。