扁桃腺が腫れているのに熱はないときに疑われる6つの原因
舌の付け根あたりにある扁桃腺が腫れると、喉に違和感がしたり赤くなったりという症状も伴います。
このように扁桃腺が腫れているときは発熱も生じることが多いのですが、ある場合に限っては発熱は伴わないこともあるのです。
そこで、ここでは扁桃腺が腫れているのに熱はない原因についてお伝えしていきます。
熱はないのに扁桃腺が腫れる原因
喉の乾燥
発熱はしていないのに扁桃腺が腫れるという症状の場合、喉の乾燥によって引き起こされていることが考えられます。
喉の粘膜が乾燥してしまうことで、外部から侵入してきた細菌やウイルスによって扁桃腺が腫れやすい状態になってしまうのです。
そもそも扁桃腺とは、舌の付け根の両サイドにある小さなこぶのようなもののことを言います。
主に、喉から入ってくる細菌やウイルスを体内に侵入させるのを防ぐ免疫器官の役割があるのです。
喉の乾燥により扁桃腺の粘膜が乾燥するにつれて、そのバリア機能も低下し扁桃腺について病原体の増殖により炎症が起こり、腫れてしまうのです。
ドライマウスで喉が乾燥してしまう原因は口で呼吸をしてしまっていることが多いです。
人間の体は鼻で呼吸するようにできているのですが、鼻づまりを起こしていたり、癖になってしまっていると口呼吸をしてしまい喉の乾燥につながるのです。
ドライマウスや喉の乾燥の具体的な原因については以下の記事で解説していますのでぜひ参考にしてください。
参考:唾液が少ない原因を徹底解説!ドライマウスで口内がパサパサの方へ!
急激な気温変化
特に季節の変わり目など気温の変化が激しい時期は、体調を崩しやすく扁桃腺が腫れる原因にもなってしまいます。
人間は恒温動物なので、周囲の気温に関わらず一定の体温を保つことができます。しかし、体温を保つためには多くのエネルギーを必要とします。
気温変化が激しい時期は、エネルギーの消耗が激しく、免疫力も低下し体調を崩しやすくなってしまうのです。
扁桃腺は上述したように、病原体が外部から侵入してくることを防ぐ免疫器官でした。しかし、急激な気温変化により抵抗力が低下し扁桃腺が腫れてしまうのです。
なので、気温の変化が激しい時期は脱いだり着たりしやすい服装にしたり、ビタミン類など体の免疫系を助ける栄養素をしっかりと摂取することが大切になります。
ストレス
精神的ストレスがたまることも熱はないのに扁桃腺が腫れる要因になります。精神的ストレスを受けることで、体の生理機能をつかさどる自律神経系が乱れてしまいます。
自律神経系は、活動する神経である「交感神経」と休息する神経である「副交感神経」から成っています。
ストレスにより自律神経系が乱れ、交感神経が副交感神経より優位になることで扁桃腺の腫れにつながってしまうのです。
疲労
睡眠不足や十分な休養が取れていないことで体が疲労状態にあると、免疫系は著しく低下します。
このような慢性的な疲労続く生活続けていると、外部からの細菌やウイルスに対抗することができなくなり扁桃腺が腫れてしまうのです。
そして、さらに悪化すると発熱や喉の痛み、鼻水などの風邪症状を伴うことも多いです。
特に睡眠時間は、体が正常に機能するためにとても重要です。忙しい時期でもうまく時間を管理して、6〜8時間の睡眠時間を取れるようにしましょう。
喫煙
喫煙をする方はタバコの煙が原因で扁桃腺が腫れている可能性が疑われます。
特に、タバコの煙に含まれるタールという成分は扁桃腺や喉の粘膜を刺激し、炎症を起こしやすくしてしまうのです。
扁桃腺の腫れや喉の痛みがある場合は喫煙は必ず控えるようにしましょう。
飲酒
アルコールの過剰摂取も扁桃腺の腫れにつながります。アルコールによって扁桃体の粘膜が刺激され炎症を起こしてしまうのです。
特に、ほぼ毎日飲酒しているような方はアルコールによる扁桃腺の腫れである可能性があるため控えるようにした方がいいでしょう。
病気による発熱のない扁桃腺の腫れ
風邪
風邪とは上気道(喉や鼻)の炎症の総称のことを言います。風邪症状では一般的に発熱を伴うことが多いです。
しかし、扁桃腺が腫れているのに熱は出ていないときは、風邪を引き起こす病原体(細菌やウイルス)の潜伏期間であることが考えられるのです。
つまり、喉から侵入してきた病原体によって扁桃体で炎症を起こし、体内に侵入しているけれども、まだ風邪の症状が表れる前の状態であるということです。
なので、扁桃腺が腫れているのに発熱がないときは、風邪の初期症状であることが疑われ、少し時間が経過してから徐々に熱も出てくることがあるのです。
このように熱はない扁桃腺の腫れは放っておくと、発熱や咳、喉の痛みなどの症状が表れてくることもあるので内科や耳鼻咽頭科を受診するなどの対処をしていきましょう。
急性扁桃腺炎
急性扁桃腺炎は、喉にある扁桃腺が赤く腫れることが代表的な症状である病気です。初期症状では、喉の違和感や扁桃腺の腫れだけが表れ発熱は伴わないこともあります。
しかし、症状が悪化するにつれて以下のような症状が表れてきます。
- 喉の痛みがさらに激しくなる
- 38℃以上の高熱
- 頭痛
- 寒気
- 倦怠感
急性扁桃腺炎は風邪と似ているので、症状が悪化するまでなかなか自覚することが難しい病気となっています。
このような扁桃腺の腫れを治す方法については以下の記事で詳しくお伝えしていますのでぜひご覧ください。
慢性扁桃腺炎
慢性扁桃腺炎は年に数回、扁桃腺が腫れる病気です。慢性扁桃腺炎は急性扁桃腺炎とは違い、熱が高くならないことも多く、喉の腫れや痛みといった症状が中心になります。
しかし、扁桃腺炎が慢性化すると扁桃の摘出などにつながる恐れもあるので、早めに医療機関で検査してもらうことをおすすめします。