風邪で耳が痛いときは要注意!考えられる3つの原因
風邪の症状は様々で、発熱・頭痛・腹痛・嘔吐・咳・鼻水・鼻づまりなど、どの症状もつらいものです。このような症状と合わせて関節の痛みや耳の痛みを併発する方もいます。
耳の痛みは人に伝えるのが難しく、特に子どもでは重症化しやすいといいます。
今回は風邪で耳が痛くなる原因と対処法についてまとめました。早めに気づいて対処することで重症化せずに済みますので参考にして下さい。
風邪で耳が痛くなる原因
体がだるくなったり、熱がでる風邪にともなって、耳が痛くなってしまうことがよくあります。この考えられる原因について3つ紹介したいと思います。
急性中耳炎
風邪のウイルスが耳に感染すると急性中耳炎を引き起こします。急性中耳炎は刺すような激しい痛みが出ますので、子どもでも痛みを伝えたり不機嫌になるなどのサインを出しますので発見されやすいです。
通常、中耳炎はプールやお風呂など、外部から水などと一緒に菌が入ってしまい中耳で炎症をおこします。
しかし風邪を引いた時には鼻や喉から耳管にウイルスが侵入して炎症を起こし、膿が中耳にたまって起こります。
中耳炎は放置すると難聴になったり、髄膜炎を引き起こしたりしますので、早めの治療が大切です。
夜間など、すぐに病院へいけない場合は耳を冷やして痛みを緩和させましょう。
急性中耳炎を繰り返していると、風邪をひく度に中耳炎になってしまう慢性中耳炎になる可能性もあります。しっかり治療を行うようにしましょう。
耳管狭窄症・耳管開放症
風邪のウイルスが耳管に感染すると、耳管が炎症を起こします。耳管は中耳と咽頭をつなぐ管で、中耳と外界の圧が平衡に保たれるように通気の役目を果たしています。
風邪を引いて喉や鼻に炎症が出ると、咽頭から耳管にウイルスが感染し、炎症を起こすことがあります。これにより中耳の平衡が保てなくなるのです。
耳管が塞がって通気できなくなった状態を耳管狭窄症といい、逆に耳管が開きっぱなしになった状態が耳管開放症です。
どちらも耳の閉塞感を感じますが、子どもはこの症状を伝えづらく、治療が遅れることがあります。
耳管狭窄症の場合、咽頭からカテーテルを挿入し空気を入れる耳管通気療法が行われます。耳管開放症の場合、殺菌消毒のため耳管にルゴール液を噴霧する治療を行うことが多いです。
いずれにしても、早めの治療で痛みや閉塞感が改善されますので、放置せず耳鼻科で相談しましょう。
耳管開放症についてはこちらの記事で詳しくお伝えしています。
おたふく風邪
おたふく風邪はムンプスウイルスに感染して発症します。発熱・頭痛・腹痛など、普通の風邪と同様の症状が現れるので、すぐに病院に行かない場合もあります。
耳の痛みや顎の下・耳の下などに腫れや痛みがある場合はおたふく風邪の可能性があります。
感染力は弱いですが、咳やくしゃみなどの空気感染を起こす流行性の病気ですので、早めの療養が必要です。
おたふく風邪については、こちらで詳しくお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
風邪を引くと喉や鼻で炎症を起こし、中耳につながる耳管でも炎症を起こすことがあります。
それにより中耳炎・中耳狭窄症・中耳開放症などの耳の病気を起こすことがあります。耳に痛みがある場合は早めに耳鼻科で相談しましょう。
また風邪のような症状が出ている場合で、耳や耳の下・顎の下に腫れや痛みがある場合はおたふく風邪の可能性があります。おたふく風邪は流行性の病気ですので、早めの療養が必要となります。
耳の痛みは大変不快ですが、子どもにはそれを伝えるのが難しく、治療が遅れる場合があります。
子どもが風邪を引いた時は、発熱や頭痛・腹痛などの一般的な症状だけでなく、痛みや耳だれがないか・耳の下・顎の下に腫れや痛みがないかも観察するようにしましょう。