耳下腺炎で大人にあらわれる5つの症状を要チェック!
耳下腺炎は子供にかかりやすい病気と言われていますが、そんなことはありません。
大人が発症してしまうこともあり、さらに大人がかかってしまうと症状が重症化してしまうことが多いのです。
そこで、ここでは大人が耳下腺炎にかかってしまったらどのような症状が起きるのかということをお伝えしていきたいと思います。
耳下腺炎とは?
耳下腺炎とはウイルスにより発症してしまう感染症です。意外と知られていないのですが、耳下腺炎には2種類存在します。
- 流行性耳下腺炎
- 反復性耳下腺炎
それでは、それぞれについて詳しくお伝えしていきたいと思います。
流行性耳下腺炎
このうち流行性耳下炎というのは、いわゆる「おたふく風邪」です。大人が発症することは少なく、4から5歳ぐらいの子供が発症してしまう確率が最も高くなっています。
しかし、もちろん大人にも感染してしまうこともあり、その場合は子供のときより重症化してしまうので注意しなければなりません。この症状については次章で詳しくお伝えしていきますね。
「流行性」という言葉が入っていますが、季節を問わず年中発症します。
冬にはやりやすいということが知られていると思いますが、最近は一年中発症することが増えていますので、注意しなければなりません。
反復性耳下腺炎
反復性耳下腺炎というのは、何度も繰り返し「反復」して発症してしまう耳下腺炎のことをいいます。
こちらの場合も、子供に感染してしまうことが多いですが、大人にも発症することがあり、特に女性の方がかかる確率が高くなっています。
大人の症状
それでは、子供の場合より重くなると言われている大人の症状はどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものは以下のようなことが考えられます。
- 耳の下が腫れる
- 発熱
- 体のだるさ
- 頭痛
- 咳や鼻水
このように大人が耳下腺炎にかかったらさまざまな症状が出てきてしまうのです。それぞれの症状について見ていきましょう。
耳の下が腫れる
この症状が耳下腺炎で一番代表的なものになります。耳下腺炎になってしまう原因というのは、ウイルスが飛沫感染などで体内に入ってしまうからです。
これにより耳の下にある耳下腺という部分が炎症を起こしてしまい、耳の下や顎のあたりが腫れて、痛くなってしまうのです。
この耳の下の腫れは片耳だけの場合も両耳だけの場合もあります。
発熱
38~39℃の高熱が3~5日間続くことが多いです。場合によっては、熱が出なかったり、38℃以下の微熱だったりすることもあります。
発熱だけだったら、ただの風邪かな?と思ってしまうかもしれませんが、耳の下あたりに痛みや腫れを伴う場合は、耳下腺炎を疑うようにしましょう。
体のだるさ
体がだるくなるような全身症状もあらわれます。このような症状は2歳以下の赤ちゃんにはあまりあらわれないと言われています。
しかし、大人の場合はより重い症状になるので、体全身が重くなったり、だるく感じたりすることがあるのです。
頭痛
頭が痛くなったり、こめかみのあたりが痛くなったりすることもあります。耳の下の痛みに加えて、頭痛も起きるのはかなりつらいですね。
このような症状は発症してから2日後に最も重くなるといわれていて、4~5日後にはだいたい治まっていることが多いです。
咳や鼻水
咳や鼻水など粘膜系の異常も起こります。耳下腺炎と関係ないかと思われるかもしれませんが、原因となるウイルスの感染は飛沫感染により口などから入ってきます。
これによりウイルスが全身に広がっていくので、気道部分でも炎症などの異常が起きてしまうのです。
ただし、このウイルスに感染しても実際に耳下腺炎として発症するのは60%ほどの確率です。残りの40%は発症しません。
また、ウイルスが体内に入ってから発症するまでの潜伏期間は2~3週間ほどで、比較的長いので時間差に注意するようにしましょう。
まとめ
耳下腺炎の大人にあらわれる症状についてお伝えしました。特徴的な症状としては、やはり「耳の下の腫れ」です。
他の症状はただの風邪と同じですので、耳の下あたりが腫れて痛みを感じる場合は、耳下腺炎ではないかと疑ってみるといいでしょう。
できるだけ早い治療が大切となってきますので、このような症状があらわれたら耳鼻咽喉科などで診察を受けるようにしましょう。