ウイルス性イボの原因と治療法!消しゴムで治るってホント?
手足にイボが多数できて悩んでいる方は意外と多いです。
ウイルス性イボは自然治癒する場合もありますが、放置していると大きくなったり増えたりすることもあり、早めに治療する方が良いです。
しかし、治療法は色々とあるものの、これといった特効薬や治療法がないのが現状です。今回はウイルス性イボの原因と治療法について解説していきます。
意外な治療法として紹介されることもある、消しゴムによる治療についてもお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
ウイルス性イボの原因
ウイルス性イボは正式には尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)といいます。これは、ヒト乳頭腫ウイルスというウイルスの感染によってできた良性腫瘍のことをいいます。
つまり、ウイルス性イボの原因は傷などからウイルスに感染してしまうことなのです。痛みやかゆみなどの自覚症状がなく、すぐに発見できないことも多いので注意しなければなりません。
小さな外傷などから感染してできるため、手足・足の裏・膝・顔などによく見られます。感染症ですので、免疫力が低下している時にできたり広がったりしやすいです。
一度できると再発しやすく、数が増えることも多々あります。そのことがストレスとなりまたできやすい環境を作ってしまうという悪循環に陥りやすくなります。
ウイルス性イボの治療法
今のところ、ウイルス性イボの特効薬はなく、確立された治療法もありません。
しかし放置すると増えたり大きくなったりするので、自身にあった治療法を試していく必要がありますのでいくつか紹介したいと思います。
液体窒素療法
皮膚科で最も多い治療法です。-196℃の液体窒素を綿棒につけて患部に押し当てます。これによってイボの表面の組織を凍結して壊死させます。
しかし一度凍結させても奥の細胞まで壊死させることはできません。表面の細胞を壊死させると新たな細胞を作ろうと新陳代謝が高まり下層の細胞が表面へと上がってきます。
ここでまた表面の組織を凍結させます。これを繰り返すことで奥の細胞まで壊死させるという方法です。
1週間~10日に一度のペースで治療を行います。1箇所のイボでも半年以上かかるという場合もあります。
この治療法は皮膚科で非常に多く用いられる方法ですが、治療に痛みをともなうのが難点です。
患部を低温やけどさせているのでジワジワとした痛みがあり、これを期間を空けて繰り返し行うのはかなりの苦痛を感じる方も多いでしょう。
子供の場合、皮膚科へ行くことが恐怖となる場合もあり、途中でやめてしまう方もいます。
治療をしても、再発したり増えたりすることも多々ありますので、その場合は他の治療法も試した方が良いでしょう。
ヨクイニン
イボ治療に効果があるとされる漢方薬の1つにヨクイニンがあります。ヨクイニンはハトムギの実からできたもので皮膚の新陳代謝を活性化させる効果があります。
イボといっても種類があり、ヨクイニンは老人性イボに特に効果があるというデータがあります。中にはウイルス性イボが治癒したという方もいます。
ウイルス性イボの原因となっているヒト乳頭腫ウイルスは100種類以上あり、どのウイルスが原因になっているかによっても効果は異なると思われます。
ただ、ウイルス性イボは放置していても自然治癒することもあるので、ヨクイニンによって効果が現れたかどうかはわかりません。
ヨクイニンは、ウイルス性イボの特効薬というものではないですが、効果が現れる可能性のある漢方薬です。
皮膚の新陳代謝を活性化させる効果があるということで、肌荒れ予防にもなり、副作用がほとんど報告されていないので服用して困ることは少ないのです。
色々と試して改善がなかったという方は試してみると良いですね。
スピール膏
スピール膏は魚の目やタコなどの治療薬として広く使用されています。
これはサリチル酸が皮膚をふやかしてくれるため、患部の周囲の皮膚が軟らかくなり、魚の目やタコだけが残ってポロリととれてしまうというものです。
小さなイボが1つだけできている場合にはスピール膏は有効です。
しかし、ウイルス性イボは感染症ですので、スピール膏で時間をかけて周囲の細胞をふやかしている間に周囲に感染してしまう危険があります。
大きなイボや繰り返しできている方・抵抗力が低下している方は、感染が広がって返って悪化する可能性もあるので注意しましょう。
消しゴム療法
医学的な根拠がない民間療法で、消しゴム療法があります。
これはイボに消しゴムを当てて固定する方法です。消しゴムを5mmぐらいの厚みにしてイボのサイズに合わせてカットし、テーピングなどで固定します。
終日固定する方もいますが、目立つ部分であれば就寝中のみ固定しても効果があるようです。
イボを圧迫するので痛みを感じる場合もありますが、あまりにも痛い場合はテーピングを調整すると良いですね。
1週間から2週間でイボが血豆のようになりポロリととれてしまいます。
これは効果がある人とない人がいますが、痛みが気にならなければ副作用もなく費用も安価なので、試してみると良いですね。
ウイルス性イボは感染症ですので、患部の衛生面には十分注意しましょう。キレイに見えても消しゴムはこまめに交換しましょう。
消しゴム療法は患部を圧迫することに意味があるので、消しゴムのかわりに1円玉をのせて固定するという方もいます。
消しゴムをカットして使うよりも簡単ですが、やはり衛生面には十分注意しましょう。
木酢液
これも医学的根拠がない民間療法ですが、木酢液を患部に塗るという方法があります。
これはお風呂上がりで皮膚が軟らかくなった時にイボに木酢液を塗るというものです。しっかり乾いたらまた塗る…というように1度に3回ほどぬります。
就寝時にもコットンに木酢液をつけて患部に固定しておきます。1週間ほどでイボは血豆のようになり、ポロリととれてしまいます。
これは、木酢液がウイルスを死滅させているということになります。
繰り返し行うことで奥の方の細胞にまで効果が現れたと考えられます。痛みはありませんが、木酢液の臭いが苦手という方には向きません。
木酢液は湯舟に入れると新陳代謝を活発にし、保温効果が高まるということで、肌トラブルの予防にもなりますのでぜひ試してみてください。
また、木酢液は水イボの治療にも効果的な方法です。
参考: 水いぼをピンセットとイソジン軟膏と木酢液で治す方法!
まとめ
繰り返すウイルス性イボで悩んでいる方は多いですが、今のところ確立された治療法や特効薬はないのが現状です。
皮膚科で相談すると、ほとんどが液体窒素療法による痛い治療が行われます。これで治癒することもありますがこれが最良の方法とは限りません。
ウイルス性イボの原因となっているヒト乳頭腫ウイルスは100種類以上あり、それぞれ特性が異なります。色々な方法を試してみて、自身にあった治療法を探してみると良いですね。