膝を曲げるとポキポキ鳴るのはどうして?3つの原因と治し方を紹介
しゃがんだ時に膝がポキポキと鳴る方がいますね。大体は、一度鳴るとしばらくは鳴らないのですが、時間が経つとまた鳴るという場合が多いです。
このポキポキ音とともに痛みがある場合は特に心配になりますね。痛みがなくても、この音は気になります。
今回は膝がポキポキと鳴る原因や治し方について紹介していきます。膝関節が炎症を起こしている可能性もありますのでぜひチェックしていきましょう!
膝のポキポキ音の原因
関節液の音
膝は大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)・腓骨(ひこつ)・膝蓋骨(しつがいこつ)という4つの骨の接合部位です。
このような関節部分は、硬い骨と骨が当たると痛みが出てしまうので、関節軟骨や関節液などがクッションや潤滑油の役割を果たして滑らかな動きができるように調整されています。
この関節液に気泡ができ、膝を曲げる時にこの気泡がはじけるとポキポキと音が鳴ります。
一度気泡がはじけると、またすぐに気泡ができるわけではないので、しばらくはポキポキ音も鳴らなくなります。しかし、時間が経つと気泡ができるのでまた音が鳴るのです。
この気泡ができるのは加齢や運動不足などが原因で関節がゆるんでいる場合が多いのですが、痛みがなければ心配はいりません。
変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)
加齢や長年の膝への負担などが原因で、膝の骨や軟骨がすり減って変形してしまう症状です。
膝がきしむような違和感を感じます。膝の動かし始めに音が鳴り、痛みを感じることが多いです。
膝に痛みを感じる場合はぜひこちらの記事もご覧ください!
膝蓋軟骨軟化症(しつがいなんこつなんかしょう)
膝蓋骨という膝の皿と言われる骨の裏にある軟骨が大腿骨とこすれてすり減って炎症を起こし、痛みが出たり音が鳴ったりします。
膝を酷使する仕事をしている方や、体の歪みによって膝に負担がかかりやすい方に発症しやすいです。
タナ障害
胎児の時、膝関節を覆う関節包が作られる際には膝関節内には膜ヒダができます。
この滑膜ヒダは生まれた後は退化してしまうのですが、この滑膜ヒダが退化せずに残っている方が多くいます。
この滑膜ヒダのことをその形状からタナと呼びますが、このタナが炎症を起こすのがタナ障害です。
大腿骨と膝蓋骨の間にあるタナは膝を曲げ伸ばしする際に挟まって痛みを生じ、音が出ることもあります。
膝のポキポキ音の治し方
適度な運動
ポキポキと音がしても痛みがない場合は、今すぐ治療を行う必要はありません。しかし、膝関節がゆるんでいる状態ですので将来膝に炎症を起こす可能性があります。
膝関節に負担をかけないよう、太ももの筋肉を鍛えておくことが大切です。
膝に負担をかけずに適度な運動をする必要がありますので、体重負担の少ない水中運動がおすすめです。
食生活の見直し
関節部分はコラーゲンでできています。コラーゲンがクッションの役割をするのに大いに役立っているのです。
糖分の多い偏った食生活をしているとコラーゲンの水分は減少し、効果が下がってしまいます。
また、加齢によってもコラーゲンは減少してしまいます。膝のポキポキ音が気になり始めたら、甘いものは少し控えめにしバランスの良い食生活を心がけましょう。
痛みがある場合はすぐ診察
膝のポキポキ音とともに痛みがある場合は、膝関節のどこかで炎症を起こしていると考えられます。
どんな時に音や痛みが出るのかを把握し、整形外科等の医療機関を受診しましょう。
痛みが軽くても、すぐに受診できない場合は膝に負担がかからないようサポーターなどで保護し、炎症が悪化しないように注意しましょう。
まとめ
膝がポキポキと音が鳴っても痛みがない場合は心配ありません。しかし、これは膝関節がゆるんでいることが原因であり、将来膝で炎症を起こす可能性があります。
適度な運動・食生活の見直しを行い、膝への負担がかからないように注意しましょう。
膝のポキポキ音とともに痛みもある場合は、痛みが軽くても膝を保護して早めに医療機関で相談しましょう。