クラリスロマイシンの副作用と効果効能を分かりやすく解説!
クラリスロマイシンという薬を処方されたことはありますか。クラリスロマイシンは多くの診療科で処方されている抗生物質です。
クラリスロマイシンは様々な症状に有効ですが、症状や体質によってはその副作用も十分注意しなくてはならない薬です。
今回はクラリスロマイシンの副作用や効果効能についてお伝えしていきます。クラリスロマイシンについてよく知り、効果的な活用ができるようにしましょう。
クラリスロマイシンの効果効能
クラリスロマイシンは皮膚感染症・呼吸器感染症・耳鼻科感染症など様々な感染症に効果があります。体内に侵入した細菌の一部に結合し、細菌のタンパク質の合成を妨げることで抗菌作用を発揮します。
クラリスロマイシンの作用の仕方は静菌作用といわれ、細菌を攻撃するのではなく、増殖を抑える効果があります。
ブドウ球菌・マイコプラズマ・肺炎球菌・連鎖球菌・ジフテリア菌・淋菌(りんきん)などによる感染症に有効です。
例えば、
- 扁桃炎・喉頭炎・咽頭炎・気管支炎・肺炎などの呼吸器系の感染症
- おできなどの皮膚感染症
- 中耳炎・副鼻腔炎などの耳鼻科感染症
- 乳腺炎・ジフテリア・破傷風(はしょうふう)・百日咳・淋病(りんびょう)・梅毒・膀胱炎などの感染症
に処方されます。
風邪をひいて内科を受診した際、抗生物質を処方されると安心するという方がいます。
しかし、抗生物質は細菌に効果を発揮する薬であり、ウイルスによる感染症には効果がありません。二次感染に備えて抗生物質を処方される場合がほとんどです。
クラリスロマイシンの副作用
クラリスロマイシンは様々な症状に処方される抗生物質で、比較的副作用の少ない薬ですが、場合によっては重症の副作用も見られますので注意が必要です。
過敏症状
かゆみ・発疹などの過敏症状を起こす場合があります。
胃腸障害
胃痛・吐き気・下痢などの胃腸障害を起こす場合があります。
その他の軽い副作用
倦怠感・発熱・頭痛・めまいなどの軽い症状が現れる場合もあります。
重度の副作用
アナフィラキシーショックのような症状・血液障害・けいれん・難聴などなど、非常にまれですが重度の副作用が現れる可能性もあります。
また、長期継続使用をすると肝機能障害を起こす可能性もあります。
胎児毒性の可能性
授乳中にクラリスロマイシンを服用すると母乳に移行すると言われています。また、妊娠中にクラリスロマイシンを服用した場合には、胎児が心血管系異常・発育遅延などの胎児毒性の可能性が出てきます。
授乳中・妊娠中の方はクラリスロマイシンの服用を避けましょう。
クラリスロマイシンとの飲み合わせに注意
クラリスロマイシンは幅広い感染症に処方される薬ですが、他の病気などで薬を常用している方は飲み合わせに注意が必要です。
- 統合失調症の方に処方されるオーラップ
- 偏頭痛などに処方されるクリアミン・ジヒデルゴト
- 肺高血症に処方されるアドシルカ
- C型肝炎の治療薬スンベプラやバニヘップ
- 睡眠障害に処方されるベルソムラ
などを常用している方はクラリスロマイシンは服用できません。
まとめ
クラリスロマイシンは感染症に有効な抗生物質で、皮膚科・呼吸器科・耳鼻科など幅広く活用されています。
比較的副作用は少ない薬ですが、重度の副作用を起こす場合もあります。服用する際は常用している薬や持病なども合わせて医師に相談し、指示に従って適切な使用をしましょう。
クラリスロマイシンは市販されていない薬で、医師の処方箋がなければ入手できません。残ったクラリスロマイシンは処分し、残った薬や家族に処方されたものを使用することのないように十分注意しましょう。