手に力が入らない5つの原因!病気の可能性もある?
突然手に力が入らなくなるととても不安になりますね。食事をしたり携帯電話を操作するなど、特に力が必要な動作ではないのに支障が出たりします。
手に力が入らないという症状がある病気は、治療が遅れると後遺症が残る重篤な病気の可能性もありますので注意が必要です。
今回は、手に力が入らない原因や病気について紹介していきます。最後までぜひご覧ください。
橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)
橈骨神経麻痺という病気は難しい漢字ですが、氣志團の綾小路翔さんが発症したということで、聞いたことがある方もいるかもしれません。
腕には橈骨神経・正中神経・尺骨神経という3つの大きな神経が通っています。
このうちの橈骨神経が何らかの理由で圧迫されて、手の指や手首が伸ばしにくくなり、手に力が入らなくなります。
二の腕の外側からの圧迫が原因になることが多く、長時間の腕枕などにより発症することが多く聞かれます。
薬の服用でおよそ2ヶ月ほどで回復しますので、早めに医療機関を受診しましょう。
ギラン・バレー症候群
原因は解明されていませんが、風邪などの原因となるウイルスや細菌に感染することで神経細胞に支障が出ると言われています。
風邪や下痢症状の後、急に手足の力が入らなくなります。
3ヶ月から半年ほどで完治しますが、後遺症が残る方もいますので早めに治療するようにしましょう。
治療は免疫グロブリンの点滴を5日間行う方法が効果的です。
脳卒中
急に片側の手足に力が入らなくなった場合、他に言葉が出にくくなったりする症状はありませんか?
これは脳卒中の可能性があります。早く治療ができれば後遺症が少なくなりますので一刻も早く医療機関を受診しましょう。
カリウム過剰
手に力が入らないということは神経に何か支障があると考えられますが、検査をしても特に異常が見つからない場合もあります。
神経伝達にはナトリウムとカリウムのバランスが重要です。ナトリウムというと塩分ですが、現代の食生活では塩分を摂り過ぎている傾向にあるため、カリウムを多く摂取する方が良いとされています。
カリウムを多く含む食材として、大豆や海藻類があげられ、健康食というイメージが強いですね。
しかしカリウムが過剰になると神経伝達はうまくいかなくなります。カリウムの過剰が原因で神経伝達に支障が出ることがあるのです。
通常、カリウムが過剰になった時はそれを調整するためのホルモンが分泌され、ナトリウムとカリウムのバランスは保たれます。
しかしこのホルモンは抗ストレスホルモンでもあるので、長期にわたりストレスを感じている場合、このホルモンの分泌が間に合わなくなります。
カリウム量が調整できず過剰になってしまい、神経伝達に支障が出ると手足に力が入らないという症状が現れるのです。
またカリウムの過剰は自律神経のバランスを崩す原因ともなります。
カリウム過剰により自律神経の1つ副交感神経の働きが鈍くなります。
副交感神経は睡眠時や入浴時などのリラックス時に優位に立つ神経なので、これが鈍くなると不眠や食欲不振などの症状も現れます。
過度のストレスがかかっている時は、カリウムの過剰摂取に気を付け、少し塩分の濃い食事をとるのも必要です。
カリウム過剰も神経伝達に影響を与えますが、逆にカリウム不足もバランスが乱れるので同様の影響を与えます。
漢方薬やサプリメントに含まれる成分の中にはカリウム量を下げてしまうものもあります。
よく効くからとすすめられても、自分の体に合うかどうかはわかりません。漢方薬やサプリメントも専門家と相談して服用した方が良いですね。
うつ病
手に力が入らなくなる原因は様々ですが、その症状が長く続く場合はうつ病の可能性があります。
疲れかな、歳のせいかな、と放置せず、早めに医療機関で相談しましょう。
神経や筋肉の異常が見られない場合はうつ病や自律神経失調症などの可能性もありますので心療内科を受診してみましょう。
まとめ
手に力が入らなくなる原因は神経や筋肉の異常だけではありませんね。
自律神経失調症やうつ病のように検査をしても異常が見つからない場合もあります。脳卒中のように緊急を要する病気の可能性もあります。
自身で判断するのはとても難しいですし、病院で治療しなければ回復しないことが多いので、疲れや加齢などと軽く判断せず、医療機関で相談するようにしましょう。