左手がしびれる5つの原因と絶対に気をつけるべき4つの病気
「しびれ」という症状は主に神経の異常になるので、慢性的に起こる場合は重篤な病気の前兆である可能性も疑われます。
特に、左手だけにしびれが生じる場合は肩こりなどの比較的ささいな影響から脳の病気の前兆などさまざまな原因が考えられます。
そこで、ここでは左手がしびれる原因や病気についてお伝えしていきます。自身の症状や生活習慣と照らし合わせて原因をチェックしていきましょう。
左手がしびれる5つの原因
肩こり・首こり
意外に多いのが肩こりや首が凝ってしまうことが原因で左手がしびれてしまうことです。長時間のパソコンでの作業や家事で肩が凝ってしまうことで左手にしびれの症状があらわれてしまうのです。
肩こりや首こりが起こると、肩や首の筋肉が緊張し通常より固くなってしまいます。これにより、頚椎(首の骨)にある椎間孔という神経のトンネルが狭くなってしまい、神経が圧迫されてしまいます。
このとき特に左手に通ずる神経が圧迫されると左手がしびれてしまうのです。
最近、仕事や家事を一生懸命行いすぎて肩が凝っていると感じる場合は肩こりや首こりが左手のしびれの原因ではないか疑ってみましょう。
参考:肩こりからくる手のしびれの原因を徹底解説!よく効く解消法を教えます!
左手の酷使(筋肉痛)
何か重い物を持ったりして左手を酷使した心当たりはないでしょうか。このように筋肉を使いすぎると、筋肉痛になり筋肉が凝り固まってしまいます。
すると、その筋肉の近くの血管が圧迫され血液の流れが悪くなります。これにより左手にしびれが生じることがあるのです。
神経の圧迫
例えば左腕を枕代わりにして昼寝をしてしまうと、長時間にわたり神経や血管が圧迫されることになり左手にしびれが生じてしまいます。
このように変な体勢で寝ていて、体のある部位が一時的にしびれてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。正座をして足がしびれてしまうメカニズムもこれに当てはまります。
このように左腕を圧迫することによるしびれは一時的なものですので特に心配する必要はありません。
ストレス
日常生活で受けるさまざまな精神的ストレスが影響して左手にしびれを生じさせている可能性も考えられます。ストレスを溜め込むと、体の生理活動をつかさどる自律神経が乱れてしまいやすくなります。
この自律神経の乱れによって血液の循環にも乱れが生じ、手の末梢神経が収縮して血行が悪くなってしまうことがあるのです。
すると、血行不良により左手にしびれが生じたり、冷えやふるえといった症状もあらわれます。
関節の変形
工場での作業や大工など仕事柄、肘関節を酷使するような運動を繰り返ししていると徐々に関節の変形が起こることがあります。
この関節の変形により神経を圧迫して慢性的に左手にしびれが生じてしまうのです。
このように肘関節を使いすぎている心当たりがある場合は、しっかりと休養を取ったり、サポーターで固定するなどの対処をしましょう。
左手がしびれる病気
手根管症候群:親指・人差し指・中指のしびれ
手根管症候群は手がしびれる代表的な病気です。手根管という手首にあるトンネルを手の神経(正中神経)は通っています。
この手根管が圧迫されることにより神経障害が起きて、手のしびれを生じさせてしまうのです。他にも、指がうまく動かせなくなったり、手の筋肉が減る(細くなる)といった症状もみられます。
手根管症候群の明確な原因は未だ明らかになっていませんが、手を酷使することが発症につながるとされています。
また、統計的に女性に多く見られるので家事や育児で左手首を使いすぎていると感じる場合は注意しなければなりません。
また、手根管症候群では左手全体がしびれるということはなく、人差し指を中心に親指や中指の付近でしびれが生じるケースが多いです。
参考:人差し指がしびれる3つの原因。ピリピリしびれるのは病気の前兆?
肘部管症候群:薬指・小指のしびれ
肘部管とは肘の内側を通っているトンネルです。この肘部管を通る尺骨神経が圧迫されることで手に神経障害があらわれる病気を肘部管症候群といいます。
初期症状では、主に小指や薬指を中心にしびれがあらわれます。症状が悪化していくにつれて、指をうまく動かすことができなくなったり、感覚がなくなってきたりします。
肘部管症候群の原因は、主に以下のことがあげられます。
- 野球やテニスなどの手をよく使うスポーツ
- 頬杖をつくことの習慣化
- 幼少期の骨折による肘関節の変形
- 関節リウマチや加齢による肘関節の変形
このように肘の酷使などが影響して関節の変形が起きることが左手のしびれにつながってしまうこともあるのです。
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群は胸部にある手に通じる神経や血管が圧迫されることによって、手や腕のしびれ、冷え、肩こりなどの症状を引き起こす病気です。
なで肩の女性や胸筋を鍛えている男性の場合、この神経が圧迫されやすいので発症する確率が高いとされています。
特に家事などで重い荷物を持ったり、運送業などに従事している人にも多くあらわれます。
左手のしびれとともに、肩こりや吊革をつかまる動作などで痛みがあらわれる場合は胸郭出口症候群ではないか疑いましょう。
脳や脊髄の病気
左手のしびれで一番怖い原因が脳や脊髄の病気の初期症状であることです。脳や脊髄で異常があらわれると、神経がうまく機能しなくなりしびれの症状があらわれてしまうのです。
考えられる脳や脊髄の病気は以下のようなものがあげられます。
- くも膜下出血
- 脳腫瘍
- 脳梗塞
- 脳出血
- 脊髄損傷
- 脊髄腫瘍
- 頸椎椎間板ヘルニア
左手のしびれだけでなく、体のさまざまな部位にしびれが広がったり、めまい・吐き気・頭痛といった症状があらわれる場合は万が一のことを考え、病院に受診することをおすすめします。
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