足の指がつる9つの原因とその治し方一覧!
仕事で疲れて布団に入った途端、足の指がつった!という経験はありませんか?
冬になるとよく足の指がつる、という方はいませんか?足がつるという経験は誰もがありますよね。
あの急な痛みにはいつも驚かされます。足の指がつるというのは何かの病気のサインなのでしょうか?今回はその原因と対処法についてまとめました。
「つる」とは
足がつった、とよく言いますが、「つる」とはどういう状態のことをいうのでしょうか。
「つる」というのは、何らかの原因で筋肉が収縮して痙攣している状態です。
意思と関係なく、痛みをともなって急に起こるので、思わず声が出てしまうほどの衝撃です。この原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
病気以外が原因の場合
病気が要因ではないときは、どのようなことが足の指をつる原因となるのでしょうか。代表的なものを4つ紹介したいと思います。
筋肉疲労
いつもより仕事や運動で筋肉を使った場合、一時的に筋肉と神経の連携に支障が出ることがあります。
足の指までは十分な栄養が行き渡りにくいため、筋肉が疲労すると足の指での痙攣が最も生じやすくなるのです。
栄養バランスの乱れ
カルシウムやマグネシウムなどの電解質は、筋肉の働きに重要な役割を果たしています。
筋肉の伸縮を調整する電解質が不足したり、水分不足により電解質のバランスが悪くなると、筋肉が正常に機能しなくなるのです。
食事のバランスが悪い場合や、運動をして大量に汗をかいて栄養のバランスが崩れる場合があります。食生活の乱れや十分な水分補給ができていたか見直してみましょう。
冷え性・血行不良
冬場になるとよく足の指がつるということはありませんか?これは冷え性による血行不良が原因かもしれません。
血行不良になると、足の指まで十分な栄養が送られず、電解質が不足し、筋肉が機能障害を起こします。
血行不良を解消するため、冬場は特に、足を温めたりお風呂でゆっくりマッサージをすると良いです。
薬の副作用
副作用というと、頭痛や吐き気、蕁麻疹などのイメージがあるかもしれませんが、足がつるというのも副作用の1つにあります。
高血圧の人が飲んでいる薬は、血圧を下げるための薬です。血圧が下がりすぎると、筋肉の働きに重要な電解質が足の指まで供給されなくなることがあります。
高血圧の薬には大まかに、利尿剤・β遮断薬・α遮断薬・αβ遮断薬・カルシウム拮抗薬などがあります。どれも血圧を下げるための薬ですので、種類を変えても足がつるという副作用は改善されない可能性があります。
自己判断で服用をやめたりせず、かかりつけの医師に相談してみましょう。
病気が原因の場合
一時的な筋肉疲労や栄養不足であれば、休息や食生活の改善などで解決します。
しかし、それでも繰り返し足の指がつるという場合は、病気が原因となっている可能性があります。
どのような病気の可能性があるのでしょうか。代表的なものを5つ紹介したいと思います。
糖尿病
よく足の指がつるという症状の他に、喉が渇いたり、手足がしびれたりすることはありませんか。これは糖尿病の可能性があります。
糖尿病の合併症の1つで、糖尿病神経障害というものがあります。これには、手足のしびれや感覚異常、足がつる、という症状があります。
この場合、一時的な筋肉の痙攣ではなく、運動神経の障害ですので、原因となっている糖尿病の治療が必要です。
閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)
閉塞性動脈硬化症では、足の血管が詰まり、足先まで十分な栄養が供給されなくなります。ふくらはぎがつる、いわゆる「こむらがえり」をよく起こすようになりますが、足の指先がつることもあります。
閉塞性動脈硬化症では、血管バイパス手術を行います。手術を行わず、歩いたり休憩したりして新しい血管の再生を促す治療法もあります。
重症化すると足の切断や命にかかわることもある危険な病気です。足の指がつったり、こむらがえりを頻繁に起こす場合は医療機関で相談しましょう。
椎間板(ついかんばん)ヘルニア
椎間板ヘルニアは背骨部分にある椎間板という軟骨が飛び出したり変形したりして痛みをともなう病気です。
椎間板ヘルニアになると神経を圧迫されることで血液の循環が悪くなります。そのため、元々血液の行き渡りにくい足先への栄養が供給されなくなり、度々足の指がつるということがあります。
原因である病気を治すとともに、足先の血行不良を改善するように温めたり、お風呂でマッサージするなどすると良いでしょう。
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)
脊柱管狭窄症は、背骨にある脊柱管というところが狭くなり神経が圧迫され痛みをともないます。生まれつきの疾患の人もいますが、加齢や外傷などが原因で起こることもあります。
椎間板ヘルニアと同様、血液の循環が悪くなるため、度々足の指がつるということがあります。
こちらも原因である病気を治すとともに、足先の血行不良を改善する工夫が必要です。温めたり、お風呂でのマッサージが効果的です。
橋本病
橋本病は、甲状腺機能低下症の中でも特に中年女性に多い病気です。甲状腺ホルモンは体中の新陳代謝を活発にするホルモンです。
橋本病になると、この甲状腺ホルモンの分泌が減少し、全身の倦怠感や記憶力低下・肌荒れ・血流障害などなど、様々な症状が現れます。
中年女性に多いこともあり、更年期障害と間違うことも多い病気です。血流障害が強い場合、元々血液が行き渡りにくい足先への栄養供給が減り、足の指がつるという症状が現れます。
度々足がつる以外に、甲状腺の辺りが腫れていたり、全身の倦怠感や記憶力の低下・肌荒れなどの症状がある場合は医療機関で相談しましょう。
足の指がつった時の対処法
足の指がつる原因は様々ですが、起きている状態は共通で、筋肉が収縮して痙攣している状態です。この症状が起きたらどのように対処したらよいのでしょうか。
まず、収縮している筋肉を伸ばしてあげることが大切です。この時、痛みもありますので無理に伸ばすのではなく、「ゆっくりと」伸ばしてあげましょう。無理に伸ばしてしまうと筋肉の断裂などの危険もあります。
痛みがおさまってきたら温めてやさしくマッサージすると良いです。刺激を与えないように筋肉をほぐしてあげましょう。
繰り返して足の指がつる場合は病気が原因であると考えられますので、原因となっている病気の治療が必要です。
病気が原因であっても、足がつった時の痛みを和らげる対処法は同じです。頻繁に足がつるのであれば、その都度できるだけ早く痛みを改善したいですね。
慌てて間違った対処法をして筋肉に刺激を与えないように注意しましょう。
まとめ
足の指がつる原因は様々です。筋肉疲労・栄養バランスの乱れ・冷え性による血行不良で起こるのは一時的なものです。
この場合、特に医療機関での治療は必要なく、休息や普段の食生活の改善や血行をよくする工夫をしましょう。
薬の副作用が原因の場合は、自己判断で薬の服用をやめず、かかりつけ医に相談しましょう。
病気が原因の場合は、元となっている病気の治療が必要ですが、並行してできるだけ足の指がつらないように足の血行をよくする工夫をすると良いですね。
原因は様々ですが、足の指がつった時の対処法は共通です。まずは収縮して痙攣している筋肉を「ゆっくり」伸ばしてあげましょう。痛みがおさまったら温めて、やさしくマッサージして筋肉をほぐしてあげましょう。
急な痛みで慌ててしまいそうですが、焦って筋肉を強く伸ばしたりすると損傷の恐れもあります。筋肉を刺激しないように注意しましょう。