寝起きの朝にめまいや立ちくらみがする!原因と治し方を解説!
朝起きたらめまいがして起き上がれない、立ちくらみがするといった経験はありませんか。
朝は時間に追われてやらなくてはならないことがたくさんあるのに、めまいや立ちくらみがあると気持ちばかりが焦ってしまいますね。
今回は寝起きにめまいや立ちくらみがする原因と治し方についてお伝えしていきます。
朝の急なめまいや立ちくらみも原因や治し方がわかっていると焦らず対処できますので、最後までぜひご覧ください。
良性発作性頭位めまい症
寝起きのめまいの原因として最も多いのは、良性発作性頭位めまい症です。
元女子サッカーなでしこジャパンの澤穂希(さわ ほまれ)さんが発症したことでニュースにもなり、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
寝起きに体を起こそうとすると激しいめまいに襲われます。それでも朝はやるべきことがたくさんあるので無理に体を起こして歩こうとしても、周囲の景色がぐるぐると回り、激しい吐き気に襲われます。
吐き気がするので、何とかトイレまで駆け込もうと無理をすると、さらにめまいや吐き気は悪化します。
原因
良性発作性頭位めまい症は耳の中の三半規管(さんはんきかん)と呼ばれる平衡感覚器に小さな耳石が入り込むことで症状が現れます。
耳石は炭酸カルシウムでできており、耳石が偶然移動してしまうか、耳石が溶けてなくなれば症状もなくなります。この耳石が入り込んでいる間だけの一時的な症状ですので心配は不要です。
治療法
良性発作性頭位めまい症は、めまいや激しい吐き気などの症状がありとても辛い病気ですが、命に関わるような重篤な病気ではありません。
しかし確立された治療法や特効薬がないのが実情です。
症状が現れても、あまりに辛いので病院に行くこともできない場合がほとんどです。
時間が経過して症状が落ち着いてから病院へ行っても、その時の症状を伝えるのは難しく、正確な診断も受けられないことも多いのです。
良性発作性頭位めまい症はいつ発症するのかわからず、再発に恐怖を感じる方も多いです。
しかし、治療法や特効薬はなくても、症状を緩和する薬を常備しておくことで少し気持ちが楽になります。
一番辛い症状は激しい吐き気ですので、吐き気止めの薬を服用できるように常備しておきます。
吐き気がある時は何も口に入れたくないかもしれません。薬を服用してもすぐ吐き出してしまうかもしれません。
それでも少しでも体に吸収されると効果が現れますので服用してみましょう。温かい白湯などで飲むと吐き気が強くなりますので、冷水で飲むと良いでしょう。
予防法
良性発作性頭位めまい症はいつ耳石が移動してしまうかわからないので予防は難しいように感じるかもしれません。
しかし、朝の寝起きに発症することが多いのは、急に体を起こす行為がきっかけになっている可能性があります。
朝起きた時は急に起き上がらず、ゆっくり体を起こすように心がけましょう。そうすることで発症頻度が少なくなる可能性があります。
起立性低血圧症
低血圧で朝が弱いという方がいるのは良く知られていますが、朝起きた時にめまいや立ちくらみがあるのは高血圧の方でも起こりうることです。
これは起立性低血圧症と言われています。
原因
低血圧症は血液を巡回させるポンプの力が弱いことが原因となります。長時間立ったままでいた時や睡眠後などには重力に従って血液が下の方にたまっています。
その状態から行動を起こすには、脳や心臓にポンプの力によって血液を送る必要があります。
そのポンプの力が弱いと十分に血液を送ることができないため一時的に低血圧になるのです。
ポンプの力というのはつまり筋力ということになります。心臓を動かす筋力が弱いと低血圧症の症状が現れるのです。
たとえば、加齢による心筋の衰えも起立性低血圧症の原因の1つとなります。
また、高血圧などの治療をしている方で利尿薬を使用している方は、その作用により脱水症状を起こしやすくなります。これにより血液量が減少するため起立性低血圧症になりやすくなります。
めまいや立ちくらみの他にも頭痛を伴うときはこちらの記事も併せてご覧ください。
参考:立ちくらみと頭痛がするときにチェックすべき4つの原因と病気
治療法
起立性低血圧症は筋力の衰え・血液量が少ない方が発症しやすくなります。
病気などで動けない方はできませんが、無理な運動は不要ですので、少しでも体を動かして全身の筋力アップを心がけましょう。
食事療法などを行っていない方は、やや塩分を多めに摂ると良いのですが、心不全・高血圧の方や高齢者などは塩分の摂り過ぎは良くないので、かかりつけの医師と相談しながら治療をすすめましょう。
予防法
加齢や治療薬が原因で起立性低血圧症になっている場合は、元の原因を治すことは難しいので、症状が起こりにくくしましょう。
長時間同じ姿勢で過ごした後、急に体を起こしたり動かしたりするとめまいや立ちくらみなどの症状が現れますので、できるだけ急な動きを避けるようにしましょう。
寝起きは急に起き上がらず、一度横を向いてからゆっくり起き上がりましょう。慌てて目覚まし時計を止めるのは症状が出やすい行動ですので注意しましょう。
まとめ
朝起きた時のめまい・立ちくらみで悩む方は意外と多いです。めまいや立ちくらみがあると思うように行動ができず気ばかりが焦ってよくありません。頻繁になる方は対策が必要です。
朝のめまい・立ちくらみの原因は良性発作性頭位めまい症か起立性低血圧症である場合がほとんどです。どちらにしても、朝の寝起きは焦らずゆっくり行動することで予防になります。
頻繁に起こる場合はめまい外来等の専門機関で相談してみましょう。他の持病などでかかりつけの病院がある場合は、持病との関係があるかもしれませんので自己判断せず相談しましょう。
また寝起きがつらい、朝なかなか起きれないという方はぜひこちらの記事もご覧ください。