立ちくらみと頭痛がするときにチェックすべき4つの原因と病気
入浴後に立ちくらみがするという経験は誰もがあるでしょう。また、立ち上がった時にふらついたり、目の前が真っ白になってしまうという立ちくらみは、20~30代の女性に多く見られる症状です。
いつものことだと放置しがちですが、立ちくらみと合わせて頭痛もある場合は注意が必要です。
今回は、立ちくらみや頭痛がする時の原因や注意するべき病気についてお伝えしていきます。気になっているという方はぜひご覧ください。
貧血
貧血とは赤血球数の不足やヘモグロビンのサイズが小さくなるなどして、全身に酸素や栄養分が十分供給されない状態をいいます。
貧血では、立ちくらみという症状が多く見られますが、頭痛をともなうこともあります。
また、日中に眠気をよく感じる方は貧血の可能性が高いです。
参考:寝ても寝ても眠い原因は貧血かも?眠気の対処法をチェック!
貧血の多くは鉄分欠乏性貧血と言われるもので、鉄分不足が原因となります。血液検査で簡単にわかりますので、気になる方は検査をしてもらいましょう。
鉄分を十分摂取できるような食生活を心がける必要がありますが、なかなか改善できない場合は鉄剤のサプリを利用するのも良いでしょう。
起立性低血圧(脳貧血)
起立性低血圧は一般的に脳貧血と言われていますが、赤血球の異常により生じる貧血とは異なります。
貧血は赤血球が十分に機能しない状態ですが、脳貧血の場合は赤血球の異常ではなく、血圧が低くて血液を脳に十分に送ることができない状態です。
立ちくらみの多くは、この起立性低血圧と言われています。起立性低血圧は、重力で移動している血液を調整する働きが弱まった状態です。
通常は、急に立ちあがっても自律神経による調整で拍動を早めて調整ができ、スムーズに行動ができます。
しかし、自律神経のバランスが乱れていたり、加齢により調節機能が低下している際に立ちくらみが生じるのです。
起立性低血圧の症状として最も多いのが立ちくらみですが、他にもめまい、頭痛、動悸、倦怠感などの症状が現れることもあります。
起立性低血圧の場合はシェロング起立試験という方法で特定できます。
これは横になった状態・立ち上がった状態などで血圧測定を行う簡単な方法です。気になる方は一度検査してもらいましょう。
起立性低血圧は自律神経が大きく影響します。自律神経のバランスが崩れると症状が出やすくなります。適度な運動を取り入れ、規則正しい生活リズムを心がけることが大切です。
また、立ち上がる時はゆっくり行動する、長時間立ったままで過ごさないなどの工夫をすると症状は出にくくなります。
脳腫瘍・脳梗塞・脳血栓
立ちくらみと合わせて頭痛がある場合は心配になりますが、起立性低血圧であれば注意して生活することで症状は和らぎ心配は不要です。
しかし、それに加えて手足のしびれ・感覚麻痺・ろれつが回らないなどの症状がある場合は、脳腫瘍・脳梗塞・脳血栓などの脳の病気が原因となっている可能性があります。
様々な原因で血液がドロドロとなり動脈硬化を起こすと、様々な脳の病気につながります。このような症状がある場合は、早めに医療機関で相談しましょう。
頚椎椎間板ヘルニア
首の後ろ辺りにある頚椎部分にある脊髄の椎間板という組織が変形するなどして痛みが生じる頚椎椎間板ヘルニアでは、首の痛みの他に手のしびれや立ちくらみ・頭痛などを生じる場合もあります。
普段から肩こりや首の痛みを感じている方が立ちくらみと頭痛を感じた場合は、頚椎椎間板ヘルニアが原因となっている可能性があります。
また腰痛も椎間板ヘルニアの重要な兆候となりますのでぜひ以下の記事でチェックしてみてください。
まずは安静にし、早めに症状に合った治療を開始しましょう。
まとめ
立ちくらみがする場合、まず思いつくのは貧血ですね。貧血や起立性低血圧による立ちくらみは女性に多く見られる症状で、頭痛をともなう場合もあります。
これらは、生活リズムを見直すことである程度改善され、予防も可能です。
しかし、立ちくらみ・頭痛に加えてしびれ・ろれつが回らない・首の痛みなどの症状もある場合は、他の病気のサインであると考えられます
脳の病気が隠れている可能性もありますので、いつもの立ちくらみと放置せず、医療機関で相談してみましょう。