疲れやすい…と感じたときに疑うべき病気の原因と改善方法!
毎日仕事や家事・育児など、やるべきことがたくさんあって疲れるのは当たり前のようになっています。しかし、その疲れやすさというのは人と比べることはできません。
すごく疲れやすくて、やらなくてはいけないことがちゃんとできないと、自身が怠慢に感じてしまい、無理をしてしまう方も多いでしょう。
しかし、それは自身の体が発している病気のサインかもしれません。
今回は、疲れやすい…と感じたときに疑うべき病気の原因やその改善方法についてお伝えしていきます。ぜひ最後までご覧ください。
鉄欠乏性貧血
鉄欠乏性貧血は、女性に多く見られます。鉄が欠乏すると血液中のヘモグロビンの産生量が少なくなり、赤血球が小さくなってしまいます。
これが鉄欠乏性貧血ですが、これにより疲れやすくなったり、動悸・息切れ・倦怠感などの症状が現れることもあります。
改善するためには鉄分を多く含む食材を摂取するように心がける必要がありますが、急に大量の鉄分を普段の食事から摂取するのは非常に困難です。
病院で鉄剤を処方してもらい服用すると良いのですが、下痢・嘔吐・めまいなどの副作用が現れる方もいます。
その場合は、服用を複数に分けたり、錠剤からシロップタイプに変えてみるなど、医師と相談しながら対応していきましょう。
服用が難しい場合は静脈注射などで鉄剤を摂取する方法もあります。
鉄欠乏性貧血になる原因は食事のバランスだけではありません。消化器系のがんや子宮筋腫などの病気や痔・月経などによる出血が原因となっている場合もあります。
対症療法だけでなく、原因を突き止め改善する必要があります。
食生活の見直しは大切ですが、改善が見られない場合は医療機関で相談しましょう。
肝臓疾患
肝臓は沈黙の臓器と言われ、病気が進行するまで症状が出にくい臓器です。肝臓の病気というと、急性肝炎・慢性肝炎・肝硬変・肝がんなどが知られています。
これらの病気で肝機能が低下すると、黄疸などの明らかな症状は出なくても、体のだるさや疲れやすさを感じることがあります。
疲れやすくなったと感じた時、年齢のせいだと放置する方も多いです。
しかし肝機能の低下は、血液検査をすることで発見できる場合も多いので、内科で相談したり健康診断を受けてみるのも大切です。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
バセドウ病は自己免疫疾患の一種で、自分の体を攻撃する抗体を作ってしまう病気です。甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンを必要以上に作らせてしまいます。
体が疲れやすい、手足の震え、怒りっぽくなる、甲状腺が腫れる、眼球の突出などの症状が現れることがあります。
詳細が解明されておらず根本治療は困難ですが、甲状腺ホルモンの量を調整することで元の生活を取り戻すことができます。
疲れやすさという症状しか現れない場合、気づかずに放置してしまう方もいます。またホルモン量の調整のための薬を続けられないと、重症化し甲状腺クリーゼを発症することもあります。
甲状腺クリナーゼを発症すると、高熱・下痢・嘔吐などの症状の他、心不全などの危険な状態になる可能性もあります。
疲れやすいぐらいで病院には行きづらいという方もいるかもしれませんが、血液検査でも異常がわかりますので、健康診断を受けてみることをおすすめします。
精神疾患
疲れやすいという症状が現れる病気は、うつ病や自律神経失調症といった精神疾患でも現れます。
過労や睡眠不足、大きなストレスを抱えている場合など、自律神経のバランスが乱れると様々な症状が現れます。
自律神経は活動的に保つ交感神経とリラックス効果を促す副交感神経のバランスを保つことで成り立っています。
自律神経は血圧・消化器官のぜん動運動・唾液の分泌量など、あらゆる調節を行う重要な働きがあります。
自律神経は自身の意志でコントロールすることができず、精神的なダメージが大きく影響してしまいます。
これといった決定的な病気の症状はないけれど、何となく疲れやすいといった症状が現れることがあるのです。
精神疾患の治療は時間がかかり難しいというイメージがあるかもしれません。しかし、疲れやすいといった症状で病院へ行くことができた場合は、まだ重症化していない段階です。
抗うつ剤や抗不安剤が大きな効果をもたらすことが多いので積極的に治療を行いましょう。
また体のだるさや眠気も感じる場合はこちらの記事も参考にしてください。
まとめ
疲れやすいと感じた場合、忙しさや加齢などが原因だと思いがちですが、様々な病気が原因となっている可能性があります。
放置すると重症化したり別の病気を併発することもあります。
食生活の改善や生活リズムの見直しをしても変わらない場合は健康診断や医療機関を受診しましょう。原因がわかることで治療が開始できたり、不安が軽減されることにつながります。