デキサンVG軟膏の効果・効能をチェック!赤ちゃんに使用できる強さなの?
肌が我慢できないほどかゆくなったり、赤くなったり、腫れたりしてしまったときには抗炎症作用がある塗り薬を塗るのが効果的です。
さまざまな塗り薬が存在しますが、ここではデキサンVG軟膏という一般に広く使用されている薬についてお伝えしていきます。
効果・副作用・使用する際の注意点などをしっかりと知ることで皮膚の異常を安全に治すことにつながります。ぜひご覧ください。
デキサンVG軟膏の効果・効能
デキサンVG軟膏は皮膚の炎症作用を抑え、かゆみ・腫れ・赤みなどに効果がある塗り薬です。
- ニキビ
- 虫刺され
- とびひ
- あせも
- やけど
- ヘルペス
などさまざまな皮膚の炎症に効果があるのです。
このように広範囲な皮膚異常に効果があるのは『ベタメタゾン吉草酸エステル』と『ゲンタマイシン硫酸塩』という2つの有効成分が含まれているからです。
ベタメタゾン吉草酸エステルとはステロイド剤の一種になります。『ステロイド』と聞くとなんだか怖い薬のように聞こえますが、用法・用量を守って使用すればとても効果的な薬となるのです。
このステロイドの一種であるベタメタゾン吉草酸エステルには皮膚の炎症を抑える役割をします。ステロイドは抗炎症作用にとても優れているのです。
もうひとつの有効成分であるゲンタマイシン硫酸塩は抗生物質の一種になります。抗生物質は皮膚異常の原因となっている細菌を殺菌してくれる働きがあります。
基本的に炎症は小さな傷口などに細菌が侵入し、感染することにより起こりますのでこの炎症原因となる細菌を退治してくれるのです。
例えば、ニキビであればアクネ菌が有名ですね。ニキビの患部に塗れば、デキサンVG軟膏に含まれる抗生物質でこのアクネ菌を退治してくれるので、炎症の根本的な治療を促してくれるということです。
以上のステロイドによる抗炎症作用と抗生物質による殺菌作用を持ち合わせることでデキサンVG軟膏はさまざまな皮膚のかゆみや腫れに効果が期待できるのです。
デキサンVG軟膏の強さ
デキサンVG軟膏がどのような効果・効能を持っているかはお分かりいただけたと思いますが、この効能はどのくらいの強さを持っているのでしょうか。
効果が強ければそれだけ治す力も強くなりますがその分、予期せぬ副作用なども起こりやすくなってしまいます。
前述したデキサンVG軟膏に含まれるベタメタゾン吉草酸エステルというステロイドは5段階中3番目の強さに分類されています。
一般的にステロイドは1群(最強)〜5群(最弱)の5段階で強さが分類されていて、デキサンVG軟膏に含まれるベタメタゾン吉草酸エステルは3群に属するということです。
3群のステロイドはどのくらいの強さなのかというと、
- 大人の場合:連続して使用する期間は2週間以内。
- 子供の場合:連続して使用する期間は1週間以内。顔や陰部など皮膚の薄い部分の使用は控える。
というような使用期間と使用部位が適切であるとされています。
デキサンVG軟膏を処方してもらうときに医師や薬剤師からのアドバイスをしっかりと聞くようにしましょう。
デキサンVG軟膏は市販されている?
デキサンVG軟膏は処方薬ですので、一般的な薬局やドラッグストアでは市販されていません。
上述したようにそこまで強くないとはいえステロイド剤に含まれる薬ですので、しっかりと医師や薬剤師の判断を仰ぐようにしましょう。
ただ、どうしても市販で購入したい場合はベネベートNという市販薬がデキサンVG軟膏の成分に似ています。
抗生物質の種類が違いベネベートNの場合はフラジオマイシンという抗生物質が使われているのです。
デキサンVG軟膏の副作用
デキサンVG軟膏は用法・用量を守って正しく使用すれば副作用が起こることはめったにない薬です。
ただアレルギー体質であったり、肌が弱い方は軽度な副作用が生じることがあります。
- 塗った部分がヒリヒリする
- 赤くなる
- ぶつぶつができる
など皮膚に合わないような副作用が表れることがあるのです。
さらに重度な副作用になると以下のように全身に症状が表れます。
- 頭痛
- 目の痛み
- 視力低下
- 高血圧
また、ステロイド特有の副作用として皮膚萎縮には注意するようにしましょう。ステロイドは炎症を抑えるためにとても効果的ですが、長い期間使用し続けると皮膚にただれのようなシワができたり、青白くなったりします。
これは皮膚萎縮と呼ばれており、ステロイド剤の長期使用により起こる副作用です。
デキサンVG軟膏の場合は1ヶ月近く使用し続けない限り起こる可能性は低いですが、不安な場合はかかりつけの医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
またデキサンVG軟膏はリンデロンVG軟膏のジェネリック医薬品でもあります。なのでぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
赤ちゃんへの使用について
デキサンVG軟膏はそこそこの強さがあるステロイド剤ですが、赤ちゃんにも使用することができます。乳児用に薄めて使われるからです。
ただし、赤ちゃんへ使用する際は大人が使用するときよりも使い方に注意しなくてはなりません。
顔(特に目の下や唇)などの皮膚の薄い部分の使用 や1週間以上の連続使用はできるだけ避けるようにしましょう。
主な症状に対する効能
ニキビへの使用
デキサンVG軟膏はニキビの治療にも効果があります。ニキビの炎症を抑えて、原因菌であるアクネ菌・黄色ブドウ球菌・マラセチア菌などを退治してくれる効果があるのです。
ただ顔にできたニキビに使用する際は、目や口の中に入らないように注意するようにしましょう。
ヘルペスへの使用
ヘルペスはウイルスによる炎症なので本来、治療には抗ウイルス薬が使用されます。(デキサンVG軟膏は抗ウイルス薬ではありません。)
ただ、ヘルペスが発症してから数日経つと他の細菌に感染してしまうことがあるので、この炎症を抑えるためにデキサンVG軟膏が処方されることがあります。
これは医師の判断によることが多いので、しっかりと相談して治療薬を処方してもらうようにしましょう。
水虫への使用
デキサンVG軟膏はさまざまなかゆみや炎症に効果がありますが、水虫によるかゆみに効果は期待できません。
なぜなら、水虫の原因菌は真菌であり、細菌とは違うからです。抗生物質は細菌に作用しますので、真菌には効果ないのです。
なので、デキサンVG軟膏を水虫に使用しても効果は期待できないということですね。