腰の筋肉痛に悩まされている人に絶対にやってもらいたい治し方
腰は上半身の重みを支える部位であり、仕事や家事、育児によって腰周りの筋肉には大きな負担がかかっていることが多いです。
特に不自然に悪い姿勢を長時間取り続けていると、腰のインナーマッスルが筋肉痛になってしまう恐れがあります。
そこで、ここでは腰の筋肉痛のメカニズムや治し方についてお伝えしていきます。
腰痛がする場合は大腰筋の筋肉痛をチェック
起き上がるとき、座っているとき、荷物を持ち上げるときなどに生じる腰痛に悩まされている方も多いはずです。
腰は上半身を支え、下半身とのバランスを取る部位でもあるためとても負担がかかりやすく、腰の酷使により痛みが生じやすいのです。
腰が痛い原因は、骨や骨格の異常、神経、筋肉、内臓疾患などさまざまな要因が考えられますが、意外に多いのが腰の筋肉痛です。
腰の周りには大腰筋、腰方形筋、腹斜筋、梨状筋、脊柱起立筋などさまざまな筋肉があります。
これらの筋肉によって体の中心にある腰椎(腰にある背骨)の負担を軽減し、腰を支える役割を果たしているのです。
また、これらの筋肉のうち腰方形筋などのほとんどの筋肉は体の表面にある筋肉ですが、大腰筋は違います。
大腰筋は体の奥に位置するインナーマッスルなのです。大腰筋によって、お尻の筋肉を引き上げて骨盤の位置が正常に保たれています。
また、腰が曲がって猫背にならないようにしたり、背中の筋肉を下から支える役割を持っています。
実は、腰痛がするときにこの大腰筋が炎症を起こして筋肉痛になってしまっていることが多いのです。
上述したように、大腰筋はインナーマッスルで体を支えるさまざまな役割を持っているので、非常に疲労が溜まりやすいのです。
背筋を鍛える筋トレをしたり、重い荷物を持ったりして明らかに腰の表面の筋肉がジンジン痛む場合は別として、それ以外の場合の腰の筋肉痛はこの大腰筋が原因となっています。
筋肉痛のような痛み方でなく、鈍い痛みがする腰痛でもこの大腰筋の筋肉痛である可能性があるため注意しなければならないのです。
腰が筋肉痛になってしまう原因
長時間悪い姿勢をしている
上述したように腰のインナーマッスルである大腰筋は疲労が溜まりやすいのです。
特に、長時間同じ姿勢をしたり、前かがみや中腰など腰に負担のかかる姿勢をとっていると、大腰筋に大きな負担がかかります。
すると、大腰筋の筋繊維が傷ついて炎症を起こしてしまうのです。この炎症を抑えようと体内の白血球が「ブラジキニン」などの発痛物質を分泌することで、筋肉痛が生じます。
運動
激しい運動やスポーツでは腰表面の腰方形筋、腹斜筋などの筋肉に痛みが生じるケースが多いです。特に、柔道やサッカーなど腰回りの筋肉を酷使するスポーツの場合に生じやすいです。
このような腰表面で筋肉痛が起きる場合は、よくある筋肉痛の痛み方をするのでしっかりと筋肉痛による痛みであると自覚できます。
しかし、上述したインナーマッスルの大腰筋の筋肉痛だと腰の鈍い痛みが生じるので、筋肉痛であるとなかなか分かりにくいのです。
大腰筋の筋肉痛は、腰に軽い負担が長時間に渡り繰り返されるような運動で生じやすいです。
例えば、ランニングやサイクリング、あるいは長時間立ちっぱなしであることも大腰筋の筋肉痛の原因となります。
腰の筋肉痛の治し方
冷やす
筋肉痛は筋肉が炎症を起こしている状態なので、患部を冷やすことで炎症を抑えることができます。
特に腰表面の筋肉に痛みが生じている場合は、氷水を当てたり冷湿布を貼ったりして冷やすことが効果的です。
ただ、冷やすことは筋肉痛の根本的な治療にはならず、痛みを和らげる効果である点には注意してください。
ストレッチをする
ストレッチをして腰周りの筋肉をほぐすことは筋肉痛にとても効果的です。
また、ストレッチを行うことで患部の血行を促進し、筋肉痛を治すために必要な栄養素が届きやすくなるという効果も期待できるのです。
ただ、痛みが激しかったり、患部が熱を持っている場合はストレッチをする前に冷やしてから行うようにしましょう。
以下のストレッチ方法は腰の筋肉痛改善に効果的なのでぜひ試してみてください。
マッサージをする
腰のマッサージをしてくれる人がいたり、近くに整体がある場合は腰周りをマッサージしてもらうといいでしょう。
ストレッチと同様に、腰の筋肉をマッサージすることで凝り固まっている筋肉を柔らかくし、血行の流れも促進してくれます。
腰のマッサージは以下の動画の方法がおすすめなのでぜひご覧ください。
ゆっくり入浴する
腰の周りを温めることは、血行の改善を促し筋肉の疲労回復や痛みを和らげてくれるのでおすすめです。
そのためにも入浴時にゆっくりと湯に浸かるようにするといいでしょう。入浴方法は熱いお湯に短期間浸かるよりも、少しぬるめのお湯にゆっくりと浸かる方法が効果的です。
だいたい38〜40℃くらいのお湯に設定し、20〜30分ほどゆっくりと入浴するようにしましょう。腰が湯に浸かっていればいいので、半身浴でも大丈夫です。
ただ、脱水症状予防のためにも水分補給はしっかり行いましょう。
睡眠を十分にする
筋肉痛の改善にはしっかりと睡眠時間を確保することが大切です。 睡眠中に筋肉の疲労を回復させることができ、腰痛の改善にもつながります。
最低でも6〜8時間の睡眠時間を取るようにしましょう。
栄養をしっかり補給する
腰の筋肉痛を治すためには食事でしっかりと栄養を摂取する必要があります。その栄養を使って筋繊維のダメージ回復が行われていくからです。
筋肉痛改善のためには筋肉の素となるタンパク質をしっかり摂取するといいでしょう。タンパク質は肉類や魚類、乳製品などに多く含まれています。
また、レモンや梅干しに多く含まれるクエン酸、果物や緑黄色野菜に多く含まれるビタミンCなども筋肉痛の回復に役立ちます。