小指が痛い!と感じたら絶対にチェックするべき7つの原因
小指を曲げたときに痛みを感じる、スマートフォンなどを持ったときに小指が痛くなる、といった症状はどのような原因が考えられるのでしょうか。
小指は手の指の中でも最も衝撃に弱く、思わぬ動作で損傷を受けている可能性が考えられます。
そこで、ここでは小指が痛くなる原因や対処法についてお伝えしていきます。
小指が痛いと感じる原因
テキストサム損傷(スマホ病)
スマートフォンを片手で操作するとき、スマホの下を小指で支えるようにしながら持っていないでしょうか。
最近ではスマホは日常生活で欠かせないものなっており、少しの待ち時間などでも無意識に操作している方も多いはずです。
しかし、上述のように小指をスマホの下で引っ掛けるように持ち続けていると、小指に大きな負担がかかり、痛みやしびれが生じる原因となるのです。
このスマホ使用による小指の変形や痛みは日本ではテキストサム損傷あるいはスマホ病とも呼ばれています。
ただ実際は、テキストサム損傷という言葉はイギリスで生まれたスマホの使いすぎによる腱鞘炎などを指す造語です。
日本では、親指に限らず小指の変形や痛みにも使われているのです。
突き指
小指は指の中で最も細く、少しの衝撃で突き指が起きやすい指となっています。突き指とは、縦方向に加わる力によって起こるさまざまな外傷の総称のことをいいます。
突き指というと球技でボールをぶつけたときなどに起こるイメージがありますが、実は小指の突き指は日常生活のさまざまな場面で起こることがあります。
例えば、物を取ろうとしたときに思わず指をぶつけてしまったり、ドアを開けようとしたときに誤って小指が突き指になってしまったりすることがあるのです。
自分自身は「軽くぶつけただけ」と思っていても、小指は突き指になっていてふとしたときに痛みを感じるケースもあるので注意しなければなりません。
脱臼
脱臼とは、外部から無理な力や強い衝撃が加わり、関節において骨が正しい位置からずれてしまうことを言います。
球技などのスポーツをしていたとき、転んでしまって思わず手をついたときなどに強い衝撃が小指に加わると脱臼してしまうことがあるのです。
小指を脱臼すると、痛み、腫れ、指が曲がらなくなるといった症状があらわれます。
骨折
小指が青紫色に腫れていて、激しい痛みを伴うようであれば骨折している可能性が高いです。
また、人によってはこのような顕著な症状はあらわれずに少しの痛みが生じるだけの場合や徐々に症状があらわれてくるケースもあります。
小指を強くぶつけたり、小指を挟んだりした心当たりがある場合は骨折していないかチェックしてみましょう。
小指の痛みとともにしびれや腫れがある場合は病気かも
ヘバーデン結節
ヘバーデン結節とは、手の指の第一関節が痛くなったり、腫れたりしてしまう疾患です。
他にも、第一関節の部分で水ぶくれのようなでっぱりができたり、関節全体が赤くなったりすることもあります。
発症原因は未だ明らかになっていませんが統計上、40歳以降の女性や仕事や家事で手をたくさん使う方は発症確率が高くなっています。
このようにヘバーデン結節に特徴的な症状としては、第一関節のみに痛みや腫れがあらわれるということです。また、左右の手どちらかのみであらわれることが多くなっています。
ブシャール結節
ヘバーデン結節では指の第一関節に症状があらわれるのに対し、ブシャール関節は指の第二関節が腫れて痛みが生じる疾患となります。
ヘバーデン結節と同様に、原因は明らかになっていませんが30〜40歳以降の女性で発症する確率が高く、パソコンの作業などで手をよく使う人ほどなりやすい傾向があります。
ブシャール結節に関してはこちらの記事で詳しくお伝えしているのでぜひご覧ください。
参考:指の第二関節の腫れはブシャール結節の可能性大!効果的な治療法6選
肘部管症候群
肘部管症候群とは、肘にある尺骨神経という神経が何らかの原因で障害を受けてしまう病気です。
肘部管症候群になると初期症状として小指や薬指がしびれたり、痛みを感じたりします。
肘部管症候群の主な原因としては以下のようなことがあげられます。
- 幼少期の肘の骨折による関節の変形
- 関節リウマチ
- 加齢による関節の変形
- ガングリオンによる圧迫
- スポーツによる関節の変形
- 頬杖をつくことの習慣化
このようなさまざまなことが原因となって、徐々に肘の関節が変形し尺骨神経に障害を与えてしまい、小指が痛くなったりしびれたりしてしまうのです。
肘部管症候群は自分でできる簡単な検査で診断することができます。
肘の内側を軽く叩いていてみてください。このとき、小指や薬指がしびれるような感覚がある場合は肘部管症候群である疑いが持たれます。
ぜひ整形外科を受診し、レントゲンを撮って確認してもらうことをおすすめします。
小指が痛いときの対処法4選
スマホリングをつける
昔は考えられなかったことですが、最近ではスマホを持ち続けることで小指に大きな負荷を与えていることが分かっています。
特に、片手でスマートフォンを持ったときに小指でスマホ全体の重みを支えるような持ち方をしていると、痛みを感じるだけでなく小指の骨格自体が変形してしまうおそれがあるので注意しなければなりません。
このような自体に対処するためには、スマホの使用時間を短くしたり、持ち方自体を変えたりすることが有効ですがこのような対処を行うことが難しいという方も多いはずです。
そのような場合は、スマホの裏にスマホリングをつけることをおすすめします。スマホリングに指を通して持つことで、小指に与える負荷を抑えることができます。
スマホは生活に欠かすことができないものとなっており、実際に1日の使用時間はかなり多くなっているのが現状です。その分、上述したテキストサム損傷(スマホ病)にもなりやすくなってしまうのでしっかりと対処を行っていきましょう。
テーピングをつける
痛みがする患部では多くの場合炎症が起きているので、できるだけ外部から刺激を与えないように安静にしておくことが大切です。
そこで、小指をテーピングで固定しておくことで刺激を最小限に抑えることができます。
特に小指を曲げたりすると痛みが強くなる場合はしっかりと固定しておきましょう。 小指のテーピングの巻き方はこちらの動画を参考にしてみてください。
湿布を貼る
消炎作用の湿布を小指の痛みがする部分に貼っておくことも効果的です。特に、赤く腫れたりしている場合は湿布を貼っておくことをおすすめします。
冷やす
ぶつけたりしたことで小指に痛みが生じている場合は冷やすことで痛みを緩和させることができます。患部を冷やすと血液の流れを抑制し、炎症を抑えることができるのです。
ただし、冷やしすぎには注意してください。氷水などを直接当てるのではなくタオルなどを当てて間接的に当てるようにしましょう。
小指が痛くなったら我慢せずに病院へ
小指が痛くなる原因はさまざまで、突き指などの外部からの衝撃によるもの、ヘバーデン結節など関節の腫れを伴う痛み、あるいはスマホを持つことで起こる損傷などの可能性もあります。
小指の痛みを我慢しているとどんどん症状が悪化し、痛みが強くなってしまったり、完治までの期間が延びてしまうケースも多いです。
今までに感じたことなのない不自然な痛み方をしたら、近くの整形外科を受診し適切な治療を早期に行っていけるよう意識しましょう。
また、足の小指に痛みや腫れがあらわれる場合はこちらの記事をご覧ください。