右手がしびれるとは?注意すべき5つの病気について
右手だけにしびれを感じる場合は、肩こりや長時間のデスクワークなどで一時的にしびれているケースと何かの病気の初期症状で慢性的にしびれが続くケースが考えられます。
多くの場合は一時的なしびれに分類されますが、しっかりと自身の症状を確認して原因を解明していくことが大切です。
そこで、ここでは右手がしびれる原因や病気についてお伝えしていきます。
右手がしびれる原因
右手だけにしびれを感じるときは多くの場合、一時的な症状です。
つまり、何かの疾患の初期症状として表れているのでなく一時的な血行不良などが原因となっていることが多いのです。
そこで、まずはご自身の症状と合わせて一時的な原因でしびれが生じているのではないかチェックしていきましょう。
肩こり
肩こりは右手のしびれを起こすよくある原因のひとつです。肩こりが生じると、肩の筋肉が固くなってしまい周囲の血管や神経を圧迫してしまいます。
特に、頚椎(首)から右腕の方に続く神経根が圧迫されてしまうと右手にしびれや軽い痛みが生じるのです。
肩こりで右側が特に圧迫されていると左手に症状は表れずに右手のみしびれが表れるケースも多いのです。
このような肩こりによって生じるしびれは基本的に2週間ほどで自然と治ることがほとんどです。また、根本的な原因である肩こりを解消していけば、しびれの症状の治りも早くなります。
肩こりの解消については以下の体操を参考に行ってみてください。
参考:肩こりからくる手のしびれの原因を徹底解説!よく効く解消法を教えます!
冷え
体が冷えてしまうと血行の流れが悪くなり、しびれを引き起こす原因となります。
特に手先は心臓から離れている体の部位で、末梢血管の血行は滞りやすくしびれを引き起こしやすくなっています。
また、体の血液の流れや体勢によって右手のみにしびれの症状が表れることもあるのです。
参考:手の指先がしびれる9つの原因!重大な病気に注意しよう!
悪い姿勢
デスクワークなどで長時間不自然に悪い姿勢を続けていると、疲労がたまり右手にしびれが生じやすくなってしまいます。
特に、パソコンの操作、マウスの操作、勉強などで右手を酷使するような作業を続けていると、しびれは起きやすくなってしまいます。
このように長時間作業をするときは、姿勢を正し、適度に右手をマッサージするなどのケアを行っていくようにしましょう。
ストレス
意外かもしれませんが精神的なストレスも右手のしびれを起こす原因となります。ストレスを溜め込んでしまうと、体の生理機能をコントロールしている自律神経が乱れてしまいます。
自律神経は血液の流れもコントロールしていますので、これにより右手の血液の流れが悪くなりしびれが生じることも考えられるのです。
さらに、悪化すると自律神経失調症となり後述するようにしびれの他にも全身にさまざまな症状が表れるようになります。
右手がしびれる病気
数週間、右手だけにしびれが生じる場合は神経疾患や脳疾患などの病気の症状のひとつである可能性も疑われます。
多くの病気では特徴的な症状が表れますので、しっかりと自身の症状と照らし合わせて確認していきましょう。
手根管症候群:親指側半分がしびれる
右手の親指、人差し指、中指など親指側の半分にしびれが生じる場合は手根管症候群の疑いが持たれます。
手首を通る手根管というトンネルの中にある神経が圧迫されてしまうことで、しびれの症状が表れてしまうのです。
特に、朝起きたときに症状が強く感じるという特徴があるので確認してみましょう。
手根管症候群は、パソコンの操作など右手の酷使が原因で生じるので一見、腱鞘炎かなと思ってしまうことも多いです。
ただ、上述したように手根管症候群の場合は親指側がしびれたり、朝にしびれが強くなったりと特徴的な症状が表れます。
肘部管症候群:小指側半分がしびれる
一方で、小指、薬指など小指側半分の左手がしびれる場合は肘部管症候群の疑いが持たれます。
肘部管症候群は肘を曲げたときに症状が強くなり、さらに夜や明け方にもしびれが生じやすくなるのが特徴です。
また、肘の内側を軽くたたいたときに右手の小指側にしびれが出る場合は肘部管症候群の可能性が高いです。
肘部管症候群は野球などのスポーツや加齢によって肘が変形し、尺骨神経が圧迫されてしまうことで起こります。
このような症状が表れる場合は整形外科を受診し治療を行っていくようにしましょう。
自律神経失調症
上述したように精神的ストレスによって自律神経が乱れてしまい、それが右手のしびれの原因となります。
さらに、この症状が悪化すると自律神経失調症になってしまい、慢性的な右手のしびれとともに以下のような症状も表れます。
- 体がだるくなる
- 手足のしびれ
- 眠れなくなる
- 不安になりやすくなる
- やる気が起こらない
このように、身体的にも精神的にもさまざまな症状が表れてくるのです。
なので、ストレスによりしびれが生じている場合は、自律神経失調症の症状が悪化する前にしっかりと対処していくようにしましょう。
対処法としては、根本的な精神的ストレスを解消していく方法がおすすめです。
睡眠時間をしっかり確保し、適度な運動を心がけるだけでも大きく変わってきますのでぜひ実践してみてください。
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群では、胸部での神経、血管圧迫により手にしびれが出たり、冷え、肩こり、腕の痛みなどの症状があらわれる病気です。
特に右側の胸部での圧迫が原因となると、右手がしびれる症状が初期に表れやすいのです。
骨格上、なで肩の女性や筋肉質な男性で起こりやすい病気とされています。
脳疾患
くも膜下出血、脳腫瘍、脳出血など脳の疾患が原因で右手にしびれが生じている可能性も考えられます。
脳血管が何らかの原因で動脈硬化により血液が行き渡らなくなったり、出血したりしてしまうと、そのダメージを受けた脳の部位によってさまざまな障害を引き起こしてしまうのです。
右手のしびれはそのうちの症状のひとつであり、悪化すると吐き気や頭痛、めまい、体の他の部位のしびれといった症状も表れてきます。
脳疾患は重大な病気につながることも多いので、早期に病院で治療を行うことが大切です。
参考:右腕がしびれる4つの原因!脳の病気が影響しているかも?