外耳炎の耳の痛みや頭痛はいつまで続く?自然治癒はするのか解説します
耳に痛みを感じたり、腫れがあるときは外耳炎という耳の病気になっているケースが考えられます。
症状が悪化していくと夜も眠れないほど耳の痛みが激しくなっていったり、頭痛など他の症状も併発していくおそれがあるのでしっかりと治療を行う必要があるのです。
そこでここでは外耳炎の症状である痛みや頭痛、そして外耳炎の自然治癒に関してお伝えしていきます。
外耳炎になる原因
外耳炎とは、耳の穴の通り道である外耳道で細菌などが感染して炎症が起きてしまう病気です。
外耳道とは、耳の穴の入り口から鼓膜の手前の部分でいつも私たちが耳掃除をする部位が外耳道となります。
この外耳道に小さな傷ができてしまい、そこから細菌や真菌が感染することで炎症が起きてしまうのです。
つまり、外耳炎になってしまう根本的な原因は耳の穴を傷つけてしまうことです。
- 耳掃除のしすぎ
- 爪で耳の穴をほじくってしまう
耳の中の皮膚はとてもデリケートなので少しの刺激でも傷がついてしまうことが多いです。
耳かきをしているうちに耳から汁のような膿が出てきた経験はないでしょうか。これは外耳道が傷つくことで発生する滲出液である可能性があります。
なので耳から汁が出てきた場合は耳かきをするのはやめて、できるだけ刺激を与えないようにしましょう。
参考:耳から膿が出る5つの原因!病気が悪化する前に対処しよう!
また、免疫力が低いと細菌に抵抗する力が弱くなり外耳炎を発症しやすくなってしまいます。
なので、風邪をひいている場合、糖尿病を発症している場合、赤ちゃんの場合などは特に外耳炎に注意しなければならないのです。
外耳炎の種類と症状
外耳炎には以下のように4種類に分けることができます。
- 限局性外耳炎
- びまん性外耳道炎
- 外耳真菌症
- 外耳道湿疹
これらは発症箇所や発症原因などで分類分けされていますのが、どの外耳炎でも激しい耳の痛みや腫れといった症状は共通しています。
それでは、耳の痛みや腫れ以外にはどのような症状があるのか種類別に見ていきましょう。
限局性外耳炎
限局性外耳炎とは耳の穴の入り口付近で発症する外耳炎です。耳の外側のあたりで炎症を起こしているので耳たぶを軽く引っ張ると痛みが増すのが特徴的です。
また、痛み以外にも
- 頭痛
- 歯痛
- 発熱
- リンパ節の腫れ
- 寒気
といった症状も表れます。
びまん性外耳炎
びまん性外耳炎とは、耳の穴の奥の方で炎症が起こる外耳炎です。他の外耳炎により生じた耳垂れ(耳から出る膿のような汁)に続いて発症することが多いです。
症状は限局性外耳炎と似ていて、
- 耳の痛み
- 耳の腫れ
- 耳垂れ
- 発熱
などがあげられます。
さらに、悪化すると口が開けにくくなったり、脳の神経にも影響を及ぼすおそれがあるので注意しなければなりません。
外耳真菌症
外耳真菌症は、外耳にできた傷に細菌が感染するのではなく、真菌が感染することにより発症します。
真菌とはいわゆるカビです。耳の中にカビが生えると聞くとゾッとしてしまいますが、実は私たちの耳の中には常にカビは潜んでいます。
ただ、免疫力が低下していたり、不適切な抗菌剤、ステロイド剤の使用あるいは他の外耳炎の併発により外耳道真菌症が発症してしまうのです。
主な症状としては、痛み、かゆみ、耳垂れ、難聴、耳閉感などがあげられます。
外耳道湿疹
外耳道湿疹とは、耳掃除のしすぎや耳垂れにより外耳道の皮膚に湿疹ができてしまうことです。
湿疹なので、痛みよりも激しいかゆみが生じることが特徴的です。その他にも赤く腫れたり、耳の中にかさぶたのようなものができたりします。
外耳炎の痛みはいつまで続く?
外耳炎にはさまざまな種類があり、それぞれで少しずつ症状も異なることがお分かりいただけたと思います。
しかし、どの外耳炎も共通して「耳の痛み」という症状があります。ただ、この耳の痛みは症状の重さによって期間や程度が異なることが多いです。
軽度の場合は、痛みはそれほど強くなく、痛痒いように感じます。期間はだいたい2〜3日程度で自然治癒してしまうこともあります。
ただ重度になってくると、夜も眠れないような激しい痛みが襲い、1週間ほど痛みが続くケースもあります。
このように症状が悪化しないように早期治療を心がけていくことが大切です。
痛みを緩和する方法
冷やす
冷やすことで患部の血行の流れを阻害し炎症を抑えることができます。ただ、冷やすだけでは治療にはならず、あくまで痛みを緩和するための方法です。
また冷やしすぎにも注意しましょう。氷水を直接当てるのではなく、タオルなどで包んで当てるようにするといいですね。
ロキソニンを飲む
頭痛薬として有名なロキソニンですが、外耳炎の痛み止めにも効果的です。
薬は病院で処方された薬を使用するのが第一ですが、病院に行っていない場合で市販薬で痛みを緩和したい場合はロキソニンがおすすめです。
頭痛を伴う外耳炎について
外耳炎を発症すると耳の痛みや腫れとともに頭痛も起きることが多いです。
これは耳せつと言われ、正式には急性化膿性限局性外耳道炎といいます。
耳せつになると、外耳道の入り口付近に「せつ」と呼ばれる膿の塊ができます。このおできのような塊が耳せつの特徴です。
耳せつになると激しい痛みを感じ、その痛みが頭部まで広がって頭痛を生じてしまうのです。
なので、頭痛を治すためには根本的な原因である外耳炎を治療しなければなりません。
また、この頭痛は数日間続いて悩まされることもあります。
この場合は市販薬のロキソニンや処方された痛み止めなどで対処してくといいですね。
外耳炎は自然治癒する?
外耳炎は症状が比較的軽度であれば自然治癒することがあります。なので、放っておいても2、3日で症状が和らぎ自然に治っていくケースがあるのです。
ただ、自然治癒するのは症状が軽度な場合に限ります。
痛みが激しい場合や数日たっても症状が改善しないようであればすぐに耳鼻科で診察を受けるようにしましょう。
また、外耳炎が他の病気に悪化することは比較的まれですが、感染が広がり悪性外耳道炎になってしまうと非常にやっかいです。
悪性外耳道炎になると外耳道から中耳、内耳、頭蓋骨までに炎症が広がっていきます。これにより、難聴や激しい痛み、さらに髄膜炎などが発症する可能性もあるのです。
なので、耳の痛みを感じ外耳炎ではないかと思ったら自然治癒には頼らずにできるだけ耳鼻科で治療をしてもらうようにしましょう。
外耳炎に対処するには早期治療が大切!
外耳炎が悪化してしまうと耳の痛みが耐えきれないほど強くなっていったり、頭痛や歯痛など痛みの範囲も広がっていってしまいまいます。
外耳炎は軽度であれば自然治癒することもありますが、この自然治癒に頼ろうとせずに初期症状が表れたらしっかりと耳鼻科などで治療を行っていくことが大切です。
外耳炎は正しい対処をすれば決して怖い病気ではないので、早期治療を心がけていきましょう。
外耳炎の初期症状としては耳の痛みの他にも耳の閉塞感や違和感がするケースが多いです。
また、このような症状が起こると他の耳の病気の疑いもあるのでこちらの記事もぜひチェックしてみてください。
参考:耳が詰まった感じがする原因をチェック!ベストな治し方はコレです!