右胸がチクチク痛いときの7つの原因!内蔵の病気にも注意しよう!
体を動かしたときや深呼吸をしたときに右胸にチクチクとした痛みが生じることはないでしょうか。
耐えきれないほどの痛みではないけれど、このような痛みがずっと続くとストレスになるだけだけでなく日常生活にも大きな支障をきたしてしまいますよね。
そこで、ここでは右胸がチクチク痛い原因や病気、対処法についてお伝えしていきます。
右胸がチクチク痛い原因
右胸でなく左胸に痛みがあれば心臓の何か異常があるのかなと感じることもありますが、右胸の痛みにはいったいどのような原因があるのでしょうか。
『左胸がチクチクして痛いときに考えられる5つの原因と病気』の記事でもお伝えしていましたが、胸の痛みは心臓系や内臓系の病気が原因となっているのではなく、神経系・筋肉系の異常が影響していることが多いのです。
これは左胸の痛みだけに当てはまることではなく、右胸の痛みにも当てはまります。それでは実際に右胸がチクチク痛むときにはどのような原因があるのか見ていきましょう。
肋間神経痛
肋間神経痛とは、肋骨の間にある肋間神経がなんらかの原因で圧迫されてチクチクした痛みを生じてしまう症状です。右胸に原因不明の痛みが出る場合の多くはこの肋間神経痛です。
特に平常時にリラックスしているときは特に痛みを感じず、体を動かしたり、大きく深呼吸したり、笑ったりしたときに痛みが出てくるというのは肋間神経痛の特徴的な症状です。
肋間神経痛が発症する原因は人によってさまざまです。
根本的な原因は肋間神経周辺の筋肉が凝り固まることで神経を圧迫することで痛みが生じますが、この筋肉が凝り固まる原因が多岐に渡るのです。
例えば、いつも仕事をするとき背中を丸めてデスクワークをしていないでしょうか。
このような姿勢を長時間取り続けていると、血流の流れが悪くなり筋肉は固まってしまいます。
他にも、ストレスや疲労をためこんでいたり、激しい運動を続けていたりすることも肋間神経痛につながる原因となるので注意しなければなりません。
肋間神経痛の場合は軽度であれば1週間ほどで自然治癒するケースが多いです。
しかし、痛みが耐えられないほど激しかったり、1週間以上痛みが続くような場合は病院で受診するようにしましょう。
筋肉痛
右胸の胸筋や肋骨の近くにはさまざまな筋肉があり、その部分で筋肉痛を起こすことでチクチクとした痛みが生じていることも考えられます。
右胸の場合は筋肉痛の特徴的なズキズキとした痛みではなく、針が刺すようなチクチクとした痛みが生じることもあるので注意しなければなりません。
これは、先述したように神経が多く存在したり、肋骨の周りにも筋肉がたくさんあることが影響しています。
いつもの筋肉痛とは違う痛みがするので筋肉痛とは思えないこともありますが、
- 激しい運動をしたあと
- 筋トレをしたあと
- いつもと違う運動をしたあと
- 重い荷物を運んだあと
などは筋肉痛が原因ではないかと疑ってみましょう。
肋骨のヒビや骨折
痛みの程度のわりに症状が重症化しているケースとして、右肋骨にヒビが入っていたり、骨折していることがあげられます。
骨折や骨のヒビときくと激しい痛みを想像すると思いますが、肋骨の骨折やヒビは意外と痛みは少なく、骨の異常に気づかないで日常生活をおくっている方も多いのです。
最近、胸のあたりに大きな衝撃を与えてしまったとか、転んでしまったといった心当たりがある場合は肋骨に異常はないかチェックしてみるととをおすすめします。
肋骨にヒビや骨折がある場合は、呼吸や咳をすると痛みが出たり、重い物を持とうとすると痛みで出たりする特徴的な症状があります。
こちらの記事でも詳しくお伝えしていますのでぜひ参考にしてください。
右胸がチクチク痛むときの病気
ここまでは右胸にチクチクした痛みを生じる原因として、神経系・筋肉系などの比較的身近な異常が影響して痛みが生じるケースをお伝えしました。
しかし、右胸の下には肺、胆嚢をはじめさまざまな内臓も存在します。
このような内蔵の病気が影響していることも少なからず考えられるので、ここではそのような病気についてもお伝えしていきますね。
胆嚢の病気(胆嚢炎・胆管炎・胆石・胆嚢がん)
胆嚢とは消化活動に必要な胆汁を蓄え、凝縮するための器官です。この胆嚢はちょうど右胸の少し下側に存在します。具体的には、みぞおちの右側あたりにあります。
胆嚢に異常があると、この右胸の下あたりが痛くなる原因となるのです。
胆嚢の病気には主に、
- 胆石
- 胆嚢炎
- 胆管炎
- 胆嚢がん
などがあげられます。
特に胆石とは、肝臓で作られた胆汁がなんらかの原因で固まってしまう病気で痛みの症状はさまざまです。
4人に1人は症状はでないとされていますが、周期的に鈍い痛みが続く場合もあります。
肺炎
右胸の下には肺が存在し、肺に炎症が起きることで右胸に痛みが生じていることもあげられます。
肺炎とは総称的な病名で、細菌性肺炎、ウイルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎などさまざまな種類があり、それに伴って症状や発症原因もさまざまです。
ただ、多くの肺炎では胸の痛みの他にも咳や痰がよく出たり、胸が苦しくなったり、高熱が出たりします。
しかし、マイコプラズマ肺炎の場合は熱が出ることはないので注意しなければならないですね。
また、肺炎は炎症を起こしている細菌やウイルスによっては他人にうつることもあります。ぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
気胸
気胸とは簡単にいうと肺に穴が空いてしまう病気です。
このように聞くと症状が重く激しい痛みが出るように感じますが、実際は症状が徐々に進行することが多く肺に穴が空いていることにすら気づかないケースも多いのです。
気胸は他の肺の病気と同様に、胸の痛み、息苦しさ、咳といった症状があらわれる他、背中や肩甲骨のあたりにも痛みが出るのが特徴的です。
気胸は特に背が高く痩せた若い男性に多く発症するという統計データがあります。これにより「イケメン病」と呼ばれることもある病気となっているのです。
胸膜炎
胸膜炎とは、肺を包んでいる膜である胸膜が何らかの原因で炎症を起こしてしまう病気です。特に右側の肺で胸膜炎が発症すると、右胸の痛みが生じてしまうのです。
胸膜炎の多くはウイルスや細菌によって肺炎が起こり、その炎症が胸膜にも広がることで発症します。
胸の痛みという症状の他にも、
- 発熱
- 息苦しく感じる
- 咳や痰が出やすくなる
- 体がだるくなる
- 背中が痛くなる
といった症状があらわれるのが特徴です。
右胸の痛みの対処法
できるだけ安静にする
痛みの原因がよく分からなくてもまずは患部にできるだけ負荷をかけずに安静にするようにしましょう。
運動をしたりして患部に負荷を与えてしまうと症状が悪化してしまうおそれもあるのです。
痛みを感じたらまずはリラックスして、それでも痛みが強かったり、長期間続くようであれば病院で診察を受けるようにしましょう。
痛み止め薬を飲む
痛みがある場合でも活動しなければならない状況のときは痛み止め薬を飲んで痛みを緩和させるといいでしょう。
痛み止めはドラッグストアなどで販売されている市販薬で問題ありません。頭痛の痛み止め薬で有名なロキソニンなどを服用すれば、右胸の痛みを和らげることができます。
ただこれはあくまでも痛みを緩和する手段であり、根本的な治療にはなっていないことに注意しましょう。
胸部の衣類を緩める
胸の周りが衣類で強く圧迫されていることはないでしょうか。
過剰にタイトな服を着ていたり、女性の場合下着によって締め付けられて痛みが増していることも考えられます。
圧迫することはどの原因にとっても良くないことですので右胸の痛みが治らない場合は胸部の衣類を緩めるようにするといいですね。
右胸に痛みを感じたら何科に行くべき?
右胸の痛みがなかなか治らず病院で診察を受けるには何科に行けばいいのか迷ってしまうこともありますよね。
そのようなときはまずは内科を受診することをおすすめします。原因不明の痛みの場合はやはり胸の痛みを幅広く診ている内科が良いのです。
ただ、明らかに肋骨に痛みがあり骨折やヒビが入っていると考えられる場合は整形外科に行くといいでしょう。