食べ過ぎによって腹痛がするときの対処法と2つのやってはいけないコト
食べ過ぎてしまった後にお腹が痛くなった経験が多くの人があるのではないでしょうか。
また、このとき腹痛だけでなく吐き気や下痢といった症状もあらわれることが多いので注意しなければなりません。
そこで、ここでは食べ過ぎにより腹痛がしたときの対処法と控えるべき行動についてお伝えしていきます。
食べ過ぎで腹痛になる理由
消化不良
食べ過ぎによってお腹が痛くなるほとんどのケースが胃で消化を十分に行うことができないことにあります。
口にした食べ物は胃に入って消化されていきますが、胃の消化機能以上のボリュームの食べ物を摂取してしまうと、消化が間に合わずに胃痛がしてしまうのです。
また、腹痛だけでなく下痢や吐き気といった症状もあらわれやすいので注意しなければなりません。
胃液の過剰分泌
これは特に普段から精神的な影響を受けやすかったり、ストレスを溜め込みやすい人に当てはまります。
胃に食べ物が入ると、それを消化しように胃液が分泌されますが、ストレスを溜め込んでいると必要以上に胃液が分泌されてしまい、胃自身の粘膜を傷つけてしまうのです。
これは、急性胃炎や胃潰瘍の初期症状であるともとらえることができます。
胃腸の機能低下
体調が悪かったり、風邪をひいていたり、あるいは加齢によって胃腸の機能は低下してしまいます。つまり、消化できる食べ物の量が普段よりも少なくなってしまっているのです。
このような状態のときに食べ物を多く食べてしまうと、胃の過剰活動につながり腹痛につながってしまうのです。
食べ過ぎで腹痛になったときの対処法
安静にする
食事後や食べすぎた後に腹痛がした場合は、まずは椅子やソファに座り安静にすることが大切です。
詳しくは後述しますが、このとき横になってしまうと腹痛が悪化してしまうおそれがあるので、体の上半身は垂直に保ち重力に逆らわないようにするようにしましょう。
腹八分目の食事や体の不調を感じない場合は食事後に激しい運動をしなければ問題ありません。
しかし、食べすぎたと感じた場合や腹痛がする場合は少なくとも30分〜1時間程度は活動せずに安静にしているようにしましょう。
深呼吸をする
満腹感や腹痛によって呼吸が乱れて酸素を体内に十分に取り込むことができずに、さらに痛みを助長してしまうおそれがあります。
なので、意識的に呼吸を十分に行ったり、深呼吸を行うことはとても大切です。また、深呼吸をすることで精神的にもリラックスでき、胃痛を和らげることができます。
お腹を温める
体を温めることは、血液の流れを促進し胃の消化活動も助けることができます。普段から体温が低い方、冷え性の方、体(特にお腹)が冷えていると感じている方は体を温めるようにしましょう。
室内にいる場合は暖房をつけたり、重ね着をしたり、毛布を体にかけたりすることで対処することができます。
また、ホッカイロやホットタオル(蒸しタオル)で腹部を重点的に温める方法でもいいでしょう。
特に腹痛の他にも下痢などの症状がある場合はお腹を温めるようにしましょう。
ホットミルクを飲む
前述したように、食べ過ぎによる腹痛ではお腹を温めることで痛みを和らげることができます。なので、温かい飲み物を飲むことも効果的です。
特に、ホットミルクはおすすめです。牛乳は胃の粘膜を保護してくれる働きがあるので腹痛を和らげることができます。
ただし満腹感であまり飲み物を飲む気がしない場合は無理して飲む必要はありません。
お腹の締め付けを緩める
食べ物をたくさん食べるとその分、胃にたくさんの消化物が溜まりお腹が普段よりも膨れることになります。そうすると、ベルトなどのお腹の周り締め付けがきつく感じ、腹部を圧迫してしまう状態になります。
このように、腹部を圧迫してしまうと腹痛の原因になり、胃の正常な消化活動も妨げてしまうため、お腹の締め付けは緩めるような対処が必要となります。
胃腸薬を服用する
腹痛がするときは、胃腸を保護したり消化を促す胃腸薬を服用するのも手です。
例えば、ハイウルソ顆粒や第一三共胃腸薬プラス細粒は胃腸での消化を助けてくれる作用があるので、食べ過ぎによる腹痛や胃もたれには最適です。
他にも、キャベジンコーワαや太田胃散、パンシロンAZなどの総合胃腸薬もおすすめです。総合胃腸薬は飲み合わせに問題ないようにさまざまな症状を考慮して配合されているのが特徴です。
食べすぎた後に控えるべきこと
横になる
食べ過ぎで満腹感を感じると、ソファなどで寝そべりたくなる気持ちになりますが、食事後は原則、横にならない方がいいです。
特に食べ過ぎた後は、胃が活発に活動しているときなので、横になりお腹を圧迫してしまうと腹痛を助長してしまうおそれがあるのです。
ただし、体の右側を下にして横になる場合は胃の形状を考慮すると、消化を助けることができ適しているとよく言われています。
しかし、実はここには落とし穴があり、日本人の約3割は「曝状胃」という変わった胃の形状をしているのです。
この曝状胃の場合は胃の入り口が低い位置にあるので、体の右側を下にして横になる(右向きに寝る)と消化に時間がかかってしまったり、逆流性食道炎を起こしやすくなったりするので注意しなければなりません。
つまり、曝状胃ではない約7割の人は右向きに横になるべきで、曝状胃である約3割の人は左向きに横になるべきなのです。
ただしこのときの問題点は自分自身が曝状胃なのか、曝状胃ではないのか分からないことです。
自分自身が曝状胃なのか分かっている場合は、それに合わせて横になれば消化活動を促進させることができますが、多くの人はその判断をすることができません。
なので、そこでリスクを取って横になるよりも、上半身は垂直にしてソファや椅子に座り安静にすることが食べ過ぎによる腹痛を和らげるために適した対処法となるのです。
運動をする
常識的ですが食事後、特に満腹感を感じている場合は運動をすることは控えるようにしましょう。
特に食べ過ぎた後は、重い荷物を運んだり、ランニングをしたりすると腹痛が起こる可能性が高いので注意しなければなりません。
ただし、ウォーキングなどの軽い運動であれば胃の消化活動を促進させるため、行っても問題ありません。
食べ過ぎによる腹痛を予防しよう
食べ過ぎによる腹痛のさまざまな対処法についてお伝えしましたが、何よりも大切なのは食べ過ぎによって腹痛を起こさないようにしっかりとあらかじめ予防しておくことです。
例えば、食事をするときは腹八分目になるように加減して食べる、脂っこいものや揚げ物など消化に悪い食べ物は食べ過ぎないようにする、といったようにあらかじめ対処しておくことで食べ過ぎによる腹痛は多くの場合で予防することができます。
万が一、お腹が痛くなってしまったら今回お伝えしたような対処法や控えるべき行動を参考にしてください。
また、ヨーグルトなどの特定の食品を多く食べ過ぎることによっても腹痛や下痢になってしまうことも多いので注意しましょう。