肋骨にひびが入ったときの症状!咳でも痛みがする?!
肋骨にひびが入るなんて、聞いただけでゾッとしますよね。
肋骨にひびが入っているとしたら、入院が必要なのかな、治療はどれぐらいかかるだろうか、気づくのが遅かったらどうなるのかな…など気になることがたくさんあります。
今回は肋骨にひびが入ったときの症状についてお伝えします。
これってひびが入ってるのかも…と違和感を感じている方はぜひご覧ください。
肋骨はよくできている
肋骨は胸部に左右各12本ずつの計24本あります。内臓を覆うように存在しているのはもちろん内臓を外部の衝撃から守るためです。
1本1本は細くて折れやすいため、意外と肋骨の骨折やひびという怪我は多く聞かれます。
肋骨の内側には心臓や肺などの重要な臓器が存在します。それらを守るのなら、頭蓋骨のようにもっと丈夫な骨ならいいのに…と思いませんか?
でもそれには訳があるのです。
肺は呼吸をする大切な器官です。
呼吸をする度に胸は動きますので、がっちり硬い骨で覆ってしまうと柔軟性がないため、呼吸がスムーズにできません。
また、体をひねったりジャンプしたりする運動にも妨げとなります。
これでは運動能力が極端に下がってしまいますね。縦にも横にも斜めにも、ある程度柔軟に保護してくれるのが24本の細い骨でできた肋骨というわけです。
骨折やひびが入りやすいけれど、治りやすいのが特徴です。
症状
肋骨を骨折したりひびが入った時はどのような症状が出るのでしょうか。実は骨折していても気づかない人もいるぐらいで、痛みが少ない場合もよくあります。
骨折は骨がズレると激痛が走りますが、ズレないように固定すれば痛みはほとんどありません。
肋骨の骨折やひびが入っていてもその部分がズレなければ痛みが出ないのです。
寝返りをうつのに体をひねった時に激痛が走って初めて異変に気づくという方も多いのです。そーっとしておけば痛みはほとんどないのです。
しかし、肋骨の内側には肺があります。呼吸の度に肋骨は動かされるので、骨折やひびの場所によっては、深呼吸ができない・咳やくしゃみで激痛が走る・重いものが持てないなどの症状が現れます。
ひびが入っているだけであれば患部の腫れなどもなく、レントゲンでも写らないことさえあります。
呼吸の違和感・咳やくしゃみで激痛が走るなどの症状がある場合は、そのような状態になったきっかけをよく思い出して医師に伝えるようにしましょう。
治療
肋骨にひびが入った時の治療はただ安静にして待つしかありません。本当は固定した方が早く骨が再生するのですが、固定してしまうと呼吸に支障が出てしまうのです。
痛みがひどい場合は痛み止めを服用し、胸部固定サポーターを着用して、できるだけ安静に過ごします。
胸部固定サポーターは、ギプスや他の部位に使う固定装具と比べると、『こんなもので効果あるの?』と思うぐらい柔軟なつくりをしています。それは呼吸を妨げないためなのです。
状態にもよりますが、およそ1~3週間の胸部固定でほとんど痛みはなくなります。
骨折の場合は内側の内臓の損傷や骨折部分の内出血などの気をつけるべきことが何点かありますが、ひび程度であればその心配もありません。
痛みが出ない程度に仕事をしても大丈夫です。ただ重いものを持つのは大きな負担となりますので周囲の方に協力を求めましょう。
肋骨疲労骨折
特に何かにぶつけたりしていなくても、長期に渡って激しい咳を繰り返した時に肋骨にひびが入ることがあります。これは肋骨疲労骨折といいます。
咳をする度に激痛が走るのでとても辛いですが、まさか咳のし過ぎで肋骨にひびが入るなんて誰も想像しませんよね。そのためなかなか気づかない方が多いのです。
まずは咳の原因を早く治すことが大切です。咳が出る度に痛むのは本当に辛いですから、痛み止めの薬を服用してしのぎましょう。
また長期に渡って咳が出ているのは体が弱っている可能性があります。十分な栄養をとることで骨の再生に違いが出ます。しっかり栄養をとって安静に過ごしましょう。
肋骨のひび以外の原因
胸部に痛みがある場合は、肋骨にひびが入っていること以外の原因も考えられます。具体的には、内臓系の異常が考えられます。
こちらで詳しくお伝えしているので、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
肋骨にひびが入った場合、気づかない方もいますが、ひびの場所によっては呼吸の違和感や咳で激痛が走るといった症状も現れます。
サッカーでスライディングを受けたとか、スキーで転倒して胸を強打したなど、思い当たるできごとがある場合は、そのことをしっかり伝えた上でレントゲン撮影をして確認してもらいましょう。
激しい咳が続いた時にも疲労骨折という状態になりますので、痛みを和らげるよう早めに医師に相談しましょう。
肋骨のひびの治療はただ安静にするしかありません。強い痛みがある場合は痛み止めを処方してもらう必要がありますが、固定サポーターは薬局でも安く入手できるものです。
それならわざわざ病院に行かず、自分で治療したいところですよね。
しかし、ひびだけなのか骨折しているのか、他の臓器の損傷や患部の内出血などがないかを一度確認しておく必要があります。
おそらく肋骨にひびが入っているのだろうと思っても、念のためレントゲン撮影で状態を確認してもらいましょう。