顎の下のしこりが痛い!考えられる5つの原因とは?
何だか顎の下が痛くて、触ってみたらしこりができているという方はいませんか。
違和感があって気になるし、何かの病気じゃないかと心配にもなりますね。
今回は顎の下のしこりが痛い原因についてまとめました。顎の下のしこりは怖い病気ばかりではありません。しっかり原因をつきとめ解決しましょう。
リンパ腺の腫れ
顎の下にしこりがあるのを発見すると、怖い病気ではないかととても不安になりますね。しかし、そのほとんどはリンパ腺の腫れによるものです。
首にはリンパ腺が集まったリンパ節がいくつもあります。リンパ腺に細菌が侵入するなどして炎症を起こすとリンパ節が腫れます。
顎の下にある顎下リンパ節は風邪や歯の炎症(虫歯や親知らずの痛み)、ストレスなどから腫れることが多いです。
原因に思い当たる場合は、まず原因治療から行いましょう。風邪が治ると自然に腫れは引きます。そして虫歯や親知らずの治療が進むと腫れが引いていく場合も問題ありません。
ストレスが原因の場合は判断しかねますが、しこりが大きくなったり、他に発熱や倦怠感や体重減少などの症状があったり、痛みが増していくといったことがなければ問題ありません。
生活リズムを見直し適度な運動をするなどしてストレスを解消しましょう。
筋肉のこり
肩や背中のこりというのは多くの方が経験しますが、顎の下の筋肉がこるというのはあまり聞き慣れませんね。あまり筋肉を酷使するような部位ではありませんので当然かもしれません。
しかし、ストレスや虫歯などが原因で、眠っている間に激しい歯ぎしりをする場合があります。
この場合は顎の筋肉を酷使した記憶がないので、急にしこりができたと思ってしまいます。
顎が疲れていたり、十分な睡眠時間をとっているのに疲れがとれないといった場合は、睡眠時の歯ぎしりが原因の可能性があります。思い当たる方は口腔外科で相談してみると良いでしょう。
粉瘤(ふんりゅう)
粉瘤は体内から出る老廃物が皮膚にできてしまった袋状の部位に溜まってしこりになったものです。
粉瘤自体は害はなく心配はないのですが、その部分で炎症を起こすと痛みが出ることもあります。
粉瘤は一度できると自然に治ることはまれです。偶然中の老廃物が排出されたとしてもまた溜まってしまうので、袋ごと切開して取り出すしかありません。
粉瘤が小さいうちであれば小さな傷だけですみますが、大きくなればなるほど手術の傷は大きくなってしまいます。
顎の下は普段露出する部分ですし、輪郭にも影響を与えます。また老廃物の塊なのでにおいがきついという特徴もあります。
粉瘤であれば、しこりの中心に「へそ」と言われる黒い芯があります。粉瘤と気づいたら早めに治療を行いましょう。
悪性リンパ腫
顎の下の腫れの他に、発熱や倦怠感・食欲不振による体重減少などの症状はありませんか。悪性リンパ腫はこのような風邪と似た症状から始まることもあります。
悪性リンパ腫の場合、しこりに痛みがないことが多いです。リンパ節の腫れであれば1週間もしないうちに腫れは引きます。
また、しこりの中はリンパ線なので弾力があってぐりぐりと動きます。
しこりが硬くて動かず、1週間しても引かず、しこりの中心に「へそ」という芯がない場合は悪性リンパ腫の可能性があります。一刻も早く医療機関で相談しましょう。
唾液腺炎
唾液腺というのは、その名の通り口の中に唾液を分泌するための腺のことです。この唾液腺に細菌などが侵入して炎症作用を起こすと唾液腺炎となります。
唾液腺炎になると、顎下のしこりの痛みの他に発熱・頭痛・耳下の痛みなどの症状もあらわれるのが特徴です。
また、おたふく風邪は唾液腺炎の一種です。おたふく風邪は子供しか発症しないと思っている方が多いですが、大人でも発症してしまうことは多いです。
こちらで症状や治療法について詳しくお伝えしていますのでぜひ参考にしてください。
参考:おたふく風邪の大人の症状!なんと男性と女性で全然違う?!
まとめ
しこりを発見するとガンなどの怖い病気ではないかと心配になりますね。しかし、顎の下にできたしこりの多くはリンパ腺の腫れが原因となっています。
虫歯などが原因で筋肉がこっている場合もあります。思い当たる場合は口腔外科で相談すると良いでしょう。
しこりを触ってみて弾力ありぐりぐりと動く場合はリンパ節が腫れてできたしこりなので心配は不要ですが、まれに悪性リンパ腫によるしこりである場合もあります。
しこりが硬くて1週間以上引かない場合は悪性リンパ腫の可能性があります。
悪性リンパ腫の場合、痛みが出ないことが多く、つい放置してしまう方もいますが、一刻も早く医療機関を受診しましょう。