唾液が少ない原因を徹底解説!ドライマウスで口内がパサパサの方へ!
口の中がカラカラになって唾液の分泌が少ないと感じることはないでしょうか。
唾液が少ないことにはさまざまな原因があり、なかには疾患が引き起こしているケースも考えられます。
そこでここでは唾液量が少ない原因や対処法、唾液が少ないことで引き起こされる病気などについてお伝えしていきます。
唾液が少ない原因
口呼吸
気づいたら無意識に口で呼吸をしていることはないでしょうか。人間の体は鼻から呼吸をするようにできています。
鼻で呼吸することで外気に存在する様々な細菌やチリ、ホコリなどを体内に入れてしまうことを防ぐことができるのです。
一方、口呼吸の場合だとこのような異物を体内に入れやすくなってしまうだけでなく、口が乾き口内に存在する唾液量も少なくなってしまいます。
いわゆるドライマウスですね。
口で呼吸することは他にも
- 取り込む酸素量の低下により血行の悪化
- 顔のたるみ
- いびきをかきやすくなる
- 風邪になりやすくなる
などさまざまな悪影響を引き起こす原因となります。
噛む回数が少ない
食事のときしっかりと食べ物を咀嚼(そしゃく)して食べていますか?急いで飲み込んでしまっていませんか?
唾液は食べ物を噛むことによって分泌量が促進されるようにできています。「噛む」という動作で唾液腺の周りの筋肉が唾液腺を刺激し、唾液を押し出してくれるのです。
なので、食事のときに噛む回数が少なかったり、噛む力が弱いと唾液の分泌量が減り、唾液が少ないと感じてしまうのです。
自律神経の乱れ
自律神経とは私たちの体の生理作用を調整するとても大切な神経です。この自律神経の指示に従うことで私たちは正常に生命活動を送ることができているのです。
自律神経は活動する神経である交感神経と休息する神経である副交感神経から成っています。
なんらかの原因で自律神経が乱れ、副交感神経より交感神経の方が活性化してしまうと体が緊張状態になるので唾液の分泌が抑制されます。
これにより唾液が少ないと感じてしまうのです。
また自律神経が乱れることは自律神経失調症という病気を引き起こす原因にもなります。自律神経失調症になると、唾液が少なくなるだけでなく
- 頭痛
- 疲労感
- 耳鳴り
- 不安感
など心理的な面も含めさまざまな症状を引き起こします。
また、自律神経失調症になると心臓に違和感がすることも多いのでぜひチェックしてみてください。
参考:心臓に違和感がする5つの原因!ストレスをため込まない対処がポイント!
唾液腺の損傷
唾液腺は位置する場所により耳下腺、顎下腺、舌下腺という3種類に分類できます。これらの唾液腺がなんらかの原因で損傷してしまうと、その分唾液の分泌量が減少してしまうのです。
唾液腺が損傷してしまう原因としてはシェーグレン症候群、唾液腺腫瘍、唾石症などがあげられます。
特にシェーグレン症候群は自己免疫疾患のひとつで中高年の女性に多く発症することが知られています。
日本だけでも約50万人の方が発症しているといわれていて唾液が少ないと感じる主な原因疾患となっているのです。
薬の副作用
日本は服薬大国といわれていて、さまざまな人がさまざまな病院から多くの薬を処方してもらう服用しています。
この薬の副作用で唾液の分泌量が減少してしまうというケースもあります。
花粉症の薬や高血圧の薬、風邪薬、腹痛薬などよくある服用する薬には唾液の分泌を抑える副作用があることが多いです。
例えば、抗コリン作用という先述した副交感神経の働きを抑制してしまう副作用があると、唾液が少なくなってしまうのです。
心理的緊張
人前で話すときなど過度に緊張したときに口の中がカラカラになってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
これも交感神経が優位に働くことで唾液の分泌が抑えられてしまうことにより起こります。
また、高頻度にこのようなストレス環境にさらされているとドライマウスの原因にもなり、慢性的に唾液が少なくなってしまうことにもつながります。
唾液が少ないことで引き起こされる病気や悪影響
口臭
口臭は舌の上側にある白い部分である舌苔(ぜったい)というところから発します。
唾液にはこの口臭の原因となる舌苔(ぜったい)を洗い流してくれる作用があるのです。
つまり、唾液が少なくなると口臭が出る原因となってしまいます。
口内炎
口内はとても傷つきやすいですが、唾液によってその粘膜が保護されています。つまり、唾液量が少なくなると口の中が傷つきやすくなります。
その傷口から細菌が感染することで口内炎になりやすくなってしまうのです。
特に口の中を噛んでしまう癖がある方は口内炎になりやすいので注意しましょう。
虫歯
口内の唾液量が少なくなるドライマウスになると虫歯になりやすくなります。
唾液には虫歯菌の増殖を抑える作用がありますが、口の中が乾燥することで虫歯菌が繁殖し虫歯になりやすくなってしまうのです。
歯周病
虫歯と同様に、歯周病の発症確率も高くなります。
唾液が歯茎をコーティングするように付着していることで細菌の増殖を防ぐことができているのです。
味覚障害
私たちが口の中に飲食物を入れると舌に存在する味蕾細胞(みらいさいぼう)という細胞の働きで味覚を感じとることができます。
しかし、唾液が少なくなり舌が乾燥すると、炎症を起こして味蕾細胞が十分に機能することができなくなってしまうのです。これにより味覚障害の原因となります。
また、風邪をひいても味覚障害のような症状があらわれます。
唾液が少ないときの対処法
よく噛むようにする
食事のときに急いで飲み込むように食べるのではなくしっかりと味わうように噛みしめて食事をすることで唾液の分泌を促進することができます。
水分を多く摂取する
体内の水分が不足すると唾液の分泌量も減ってしまいます。
特に夏場は汗により脱水気味になってしまいますのでしっかりと水分補給を行いましょう。
利尿作用のある飲食物の摂取を控える
- コーヒーや緑茶に含まれるニコチン
- アルコール
- タバコに含まれるニコチン
などは利尿作用があり、体内の水分を過剰に減らし唾液量の低下を促進してしまいます。
なので、利尿作用のある飲食物の摂取はできるだけ控えるようにしましょう。
口呼吸の改善
鼻で呼吸をするのではなく、口で呼吸をすると口内が乾燥し唾液が少なくなってしまいます。
癖で口呼吸が身についてしまうと改善するのは大変なので、できるだけ早く対処していきましょう。
服用薬の変更
薬を服用している方はその薬の副作用で唾液が少なくなっているケースが考えられます。心当たりがある場合は服用薬を変更したり、服用量を減らすなどの対処をとることをおすすめします。