人差し指がしびれる3つの原因。ピリピリしびれるのは病気の前兆?
特に心当たりがないのに人差し指だけにしびれが生じる、あるいは指先にしびれがあるけど人差し指が一番しびれる、といった場合はどのような原因が考えられるのでしょうか。
「しびれ」と聞くと脳や神経で起きる何か悪い病気の前兆ではないかと不安になってしまうこともあります。
そこで、ここでは人差し指がしびれる原因や病気、対処法についてお伝えしていきます。
人差し指がしびれる3つの原因
指にしびれが生じると何か深刻な病気ではないかと不安になってしまいますが、血行不良などの生理的な原因であるケースが多いです。
そこでまずは病気以外でしびれが生じる3つの原因についてお伝えしていきます。
血行不良
人差し指がしびれてしまうよくある原因は血行不良によるものです。手や手首、腕を長時間圧迫したり、不自然な体勢を取り続けていることにより人差し指に血が回らなくなり、しびれが生じてしまうのです。
正座をしていて足がしびれてしまったり、腕を枕のようにして寝ていて手がしびれてしまったりといった経験がある方も多いのではないでしょうか。
これも血行不良によるしびれにより起きていて、同様の原理で人差し指にしびれが生じてしまうことがあるのです。
血行不良によるしびれの場合は基本的に安静にして放っておけば自然と治るので特に心配する必要はありません。
冷え
指は体の中心部から離れており、とても冷えやすい部位です。指が冷えると血液の巡りも悪くなり、ジーンと指がしびれるような症状があらわれることがあります。
冬場に起こるしもやけと同じ原理ですが、自覚している以上に指先は冷えていてしびれを感じることがあるので注意しなければなりません。
冷えによって人差し指がしびれてしまった場合は、やはり温めることが一番効果的です。カイロやホットタオルを当てたりして指を温めることでしびれを解消できるはずです。
指神経麻痺
しびれが長時間続く場合は指神経麻痺である可能性が考えられます。指神経麻痺とは、何らかの原因で指の神経が慢性的に圧迫されてしびれが生じてしまうことを言います。
また、しびれだけでなく症状によっては痛み、腫れ、指に力が入らない、といった症状もあらわれるのが特徴的です。
指神経麻痺は、指をたくさん使った後などに起こることが多いです。代表的な原因は以下のようなことがあげられます。
- 長時間キーボードをたたきすぎた
- 長時間筆記をしていた
- 楽器の練習をしすぎた
他にも家事や仕事などで指神経を長時間圧迫することにつながらるとしびれが生じてしまうのです。
人差し指がしびれる病気
人差し指のしびれが頻繁に起きる場合、慢性的に続く場合は何かの病気が原因となっていないかチェックする必要があります。
そこで、ここでは人差し指にしびれを生じさせる代表的な4種類の病気についてお伝えしていきます。
手根管症候群
手の人差し指がしびれる病気で最も可能性が高いのが手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)という病気です。
手根管症候群になるとまず初めに人差し指のしびれが生じます。そこから徐々に中指や親指、薬指へとしびれや痛みが広がっていきます。
特にこの指のしびれの症状は朝、起床時に生じやすいのが特徴的です。なので、寝起きに人差し指にしびれが生じるようであれば手根管症候群を疑ってみましょう。
そもそも手根管とは、手首にある指を曲げるための筋肉の腱の通り道です。この手根管の中で神経が圧迫を受けることにより手根管症候群となってしまうのです。
手根管症候群を発症してしまう主な原因は手や指の使いすぎです。パソコンやスマホの使いすぎや仕事や家事で手を酷使するような場合に発症しやすいのです。
手を使いすぎると、手根管内の内圧が増してしまったり、腱鞘炎を起こして手根管症候群につながってしまうのです。
また、妊娠や出産によってもホルモンバランスの変化が影響して手根管症候群は起こりやすくなります。
参考:手の指先がしびれる9つの原因!重大な病気に注意しよう!
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群とは、鎖骨のあたりにある指に続く末梢神経が圧迫されることでしびれやだるさを感じてしまう病気です。
特に、電車のつり革につかまるときなど腕をあげる動作をしたときにしびれを感じることが多くなります。
20〜30代の女性に多く、なで肩で首が長いと発症するケースが多いとされています。
頚椎椎間板ヘルニア
頸椎椎間板ヘルニアは、頚椎(首の骨)で起こる病気で椎間板が神経を圧迫してしまうことで人差し指にしびれが生じてしまうことがあります。
指のしびれとともに肩や首に凝りや痛みがする場合は頚椎椎間板ヘルニアを疑うようにしましょう。
特に30〜50代の世代で起こりやすいとされています。
参考:肩こりからくる手のしびれの原因を徹底解説!よく効く解消法を教えます!
糖尿病
糖尿病の合併症のひとつである糖尿病神経障害によっても人差し指にしびれが生じます。
糖尿病神経障害は糖尿病の合併症の中でも症状が早期にあらわれやすく、発症頻度も高いので注意しなければなりません。
糖尿病神経障害が起こるメカニズムは未だ明確にはなってしませんが、指先につながる末梢神経が障害を受けることで、手足に「じんじん」「ぴりぴり」といったしびれや痛みが生じます。
人差し指にしびれがあるときの対処法
安静にする
人差し指にしびれを感じた場合は、まずは手を休めて安静にすることが大切です。単発的に人差し指がしびれるとき多くの場合は血行不良や冷えが原因となっています。
特に不自然な体勢を取っていたり、手を酷使したという自覚がある場合は腕全体をリラックスさせることが重要です。
人差し指をマッサージする
指先は血の巡りが悪くなりやすく、血行不良によりしびれを感じてしまうことがよくあります。
そこで、しびれを感じる部分を中心に優しく揉みほぐすようにマッサージをすることで血液の流れを促進させることができます。
指先を温める
冷えや血行不良による場合、指先を温めることで症状を改善させることができます。
他にも、肩こりや首こりを感じる場合は頚椎椎間板ヘルニアによる指先のしびれも原因として考えられるので、温かいお風呂に入浴して凝りをほぐすといいでしょう。
病院へ行く
しびれが頻繁に起こる場合、しびれの症状が激しい場合、痛みや腫れなどの他の症状も伴う場合は病院を受診するようにしましょう。
このような場合は、手根管症候群などの病気である可能性も考えられるので念のため検査してもらうことをおすすめします。
手のしびれは何科に受診すればいいのか迷ってしまうかもしれませんが、内科あるいは整形外科に行けば問題ありません。
ただ、内科や整形外科の検査で原因がはっきりと分からなかった場合や、より精密に検査したい場合は神経内科や脳神経外科で受診するといいでしょう。