手の甲の痛みの原因と治し方を分かりやすく解説!
激痛ではないけれど、スマートフォンやパソコン操作をしたり、箸を使って食事をしたりと、少し手に力を入れた時にも手の甲に痛みが現れることがあります。
手の甲の痛みがあると日常生活において様々な不便が生じます。仕事や趣味で手を酷使していたり、スマートフォンが手放せないなど、早く原因を知り治したいところですね。
今回は手の甲に痛みを感じる原因や治し方についてお伝えします。最後までぜひご覧ください。
中手骨骨折(ちゅうしゅこつこっせつ)
中手骨骨幹部骨折(ちゅうしゅこつこっかんぶこっせつ)
手の指の付け根の下から手首にかけてある5本の骨は中手骨といいます。中手骨は指の先端側から骨頭部・頸部・骨幹部・基部の4つに分けられます。
手の甲が腫れ、痛くてギュッと握ることができない場合、中手骨骨幹部骨折の可能性があります。
骨幹部を骨折しても、打撲だと思い自宅で様子を見る方が多いですが、この場合腫れが引かず痛みがあるため手に力が入りません。
ギプス固定の必要がありますが、折れ方に寄っては変形しやすい部分ですので固定のポイントを自身でも把握しておく方が良いでしょう。
骨幹部が斜めに折れている場合は、少し骨がズレるため指が短くなったように見えます。このような斜骨折の場合は2~3週間のギプス固定を行うことが多いです。
骨幹部が横方向に折れている場合は、中手骨の内側にある骨間筋に押されて、甲の側に向かってくの字に変形してしまう可能性があります。
折れた部分を外側から押すようにして3~4週間のギプス固定を行います。
中手骨頸部骨折(ボクサー骨折)
中手骨頸部の骨折はパンチした時に生じることが多く、一般的にボクサー骨折と呼ばれます。
骨折部が手のひら側に変形する場合が多く、この場合は手の甲が凹んで見えます。変形角度によってギプス固定をする場合と鋼線を入れる手術をする場合があります。
腱鞘炎
手の甲に腫れなどはないけれど、手を使った動作をした時だけ痛みが生じる場合、腱鞘炎の可能性があります。
手の腱鞘は、手を使う度に腱と擦れます。そのため、楽器を演奏する方や文字を多く書く方・パソコン操作をよくする方は腱鞘が炎症を起こしやすくなります。
腱鞘炎は休めることが一番大切です。仕事や趣味で手を酷使することが多い方は意識して手を休める時間を作ってあげるようにしましょう。
またマッサージなども有効です。手をグー・パーと閉じたり開いたりするだけでも血行促進になり良いですよ。
腱鞘炎になってしまう原因や治し方についてはこちらの記事で詳しくお伝えしていますのでぜひご覧ください。
ドケルパン病
手の甲の中でも親指あたりが特に痛いという場合、ドケルバン病の可能性があります。
ドケルバン病は、親指の付け根にある滑膜性腱鞘(かつまくせいけんしょう)が炎症を起こして痛みが出ます。
ドアノブを回した時やスマートフォンの操作時など、親指に力が加わる動作をした時に、親指から手首までに痛みを感じる方が多いです。
安静にしておくのが一番良いのですが、親指は日常生活の様々な場面で意識せず使う部分ですので難しいでしょう。
自己判断ではわかりにくいので、整形外科で診断してもらい、専用の装具で固定するようにしましょう。
痛みが強い場合は、ステロイド注射が効果的です。しかし、痛みが和らぐとついつい動かして悪化することがありますので注意しましょう。
まとめ
手の甲の痛みがあると日常生活のちょっとした動作でも痛みを感じますね。
ちょっとした打撲と思っていたら骨折しているということもあります。すぐに治ると放置しているとひどい腱鞘炎になってしまったりもします。
痛みがある時は自己判断で放置せず整形外科で相談してみましょう。
そして手をよく使う仕事をする方やスマートフォンをよく操作する方は、手のストレッチを行い、使いすぎに注意して手を休めてあげましょう。