熱はないのに体がだるい8つの原因!だるさが解消されない理由とは?
熱はないのに体がだるいと感じるときは、ただの疲れや食生活の偏り、あるいは精神的なストレスを溜め込んでしまっていることが原因で起きていることが多いです。
しかし、中には肝臓や甲状腺の病気が潜んでいるケースも考えられるためしっかりと症状をチェックするようにしましょう。
そこで、ここでは熱はないのに体がだるい原因についてお伝えしていきます。
睡眠不足
十分な睡眠が取れていないと前日の疲れを引きずって体がだるく感じてしまいます。この場合は、発熱がしないのでただ体が重たく感じるようになるのです。
必要な睡眠時間は人によって違います。体質的に5時間の睡眠時間で十分な人もいれば、9時間以上の睡眠を必要としている人もいるのです。
一般的には6〜8時間の睡眠時間が人間には必要とされています。
また、平日は5時間しか寝ていないのに、休日は10時間も寝ているというように毎日の睡眠時間が不規則な場合も体がだるく感じやすくなります。
自分にとって一番心地の良い睡眠時間を見つけて、生活リズムを整えていくことが大切です。
精神的ストレス
職場や学校での人間関係や家事、育児で受ける精神的プレッシャー、引っ越しや結婚、職場の異動などで受ける精神的ストレスも発熱を伴わない体のだるさの原因となります。
精神的ストレスを受けると全身の生理機能をコントロールしている自律神経系が乱れてしまいます。
これにより、ストレスが起因となって体がだるく感じてしまうのです。
また、ストレスを解消できずに溜め込んでしまうと後述するようなうつ病などの精神疾患に悪化してしまいます。
このような心の病気になる前に自分なりのストレス解消法を見つけて、うまくストレス発散をできるように工夫していくことが大切です。
食生活の偏り
熱はないのに体がだるいときは、毎日の食生活で栄養バランスが偏っていることも疑われます。肉類などの脂肪分が多い食事やお菓子などの糖分が多い食事ばかりを取っていないでしょうか。
特にビタミンやミネラルなどが不足していると体を動かすために必要なエネルギーを十分に吸収することができずに体のだるさを感じやすくなります。
例えば、ビタミンB群は吸収した栄養素を体で使われるエネルギーに変換する働きを持っているのです。
なので、緑黄色野菜や果物なども積極的に摂取しバランスの取れた食事を心がけていくようにしましょう。
鉄欠乏性貧血
貧血になると倦怠感や体がだるく感じるほか、めまいや疲れやすさを感じやすくなるといった症状もあらわれます。
特に女性は貧血になりやすく、成人女性の約17%が貧血という統計的データがあります。
一般的に体のだるさを感じる貧血は、鉄分の栄養素が不足している鉄欠乏性貧血というものです。
日頃の食生活で鉄分を含む食事をしていないことが原因で、体内の鉄分が不足し貧血になってしまうのです。
鉄分は、レバーやあさり、ほうれん草、豆乳、ひじきなどに多く含まれています。
風邪
風邪とはそもそもかぜ症候群といわれる感染症の一種です。鼻や喉の上気道の粘膜で炎症が起こるので、鼻水や喉の痛みなどが代表的な症状となります。
しかし、風邪における症状は個人によって多岐にわたります。体調や体力あるいは免疫力によって、鼻水や咳などの症状が表れるよりも体のだるさが強く感じるケースもあるのです。
また、ただの風邪では熱が出ないことも多く、ただの疲れかなと感じてしまうこともよくあります。
肝臓の病気(脂肪肝・肝炎)
脂肪肝や肝炎など肝臓の病気により肝臓が悪くなると、熱はないのに体がだるくなったり、疲れやすくなったりすることがあります。
脂肪肝とは、食事から摂取した糖質や脂質から作られる中性脂肪が肝臓に溜まりすぎてしまっている状態のことをいいます。
特に、アルコールの飲み過ぎや食べ過ぎ、運動不足などで生活習慣が乱れると脂肪肝になりやすいので注意しなければなりません。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほど、悪くなっても症状があらわれにくい臓器となっています。
つまり、症状がかなり悪化してからでないと自覚症状が出にくく、気づいた頃には症状がかなり進行してしまっていることがほとんどなのです。
「なんとなく体がだるい」と感じたらただの疲れや風邪だと思わずに、生活習慣を振り返ってみ脂肪肝などの肝臓の病気ではないか疑うことが大切です。
甲状腺の病気(橋本病・パセドウ病)
甲状腺とは、喉仏のすぐ下にある小さな臓器です。甲状腺は食べ物に含まれるヨウ素という栄養素から甲状腺ホルモンを分泌する働きがあります。
甲状腺ホルモンは新陳代謝をアップし、活動するために必要なエネルギーを作り出してくれる働きがあるのです。
つまり、何らかの甲状腺の疾患により体内の甲状腺ホルモンのバランスが乱れてしまうと、快適に活動することができなくなってしまい、体がだるく感じてしまうのです。
甲状腺の疾患で代表的な病気は、橋本病とパセドウ病です。橋本病は甲状腺ホルモンが少ない状態となり、反対にパセドウ病は甲状腺ホルモンが多すぎる状態になってしまうのです。
どちらの病気でも体がだるくなったり、疲れやすく感じるといった症状は共通しています。
それ以外にはそれぞれ以下のような特有の症状があらわれます。
- 橋本病:汗が少ない・冷えやすい・やる気がでない・眠気・皮膚が乾燥しやすい
- パセドウ病:汗が多い・暑がり・イライラする・眠れない・皮膚がかゆくなる
熱はないのに体がだるいと感じたときに以上のような症状も伴うようであれば甲状腺の病気ではないか疑い、医療機関に相談するようにしましょう。
うつ病・プチうつ病
精神的ストレスを溜め込みすぎると、うつ病などの精神疾患に悪化してしまいます。
このようなうつ病あるいはプチうつ病と呼ばれる精神疾患になってしまうと、精神的な不安や無気力だけでなく身体的にもだるく感じてしまうのです。
プチうつ病とは、夜などに一人の状態になったときに発作的に不安におそわれたり、気分が落ち込んでしまう病気です。
プチうつ病は普段は普通に生活できるので、周りの人から気づかれにくく自分でも自覚できないこともあるのです。
しかし根本的な原因を解決しないまま、このような状態を続けていると精神疾患は悪化し、日常生活を過ごすのも困難になってしまいます。
原因不明の体のだるさや涙が出やすくなるなどの症状があらわれる場合はうつ病・プチうつ病などの精神疾患が原因ではないか疑いましょう。