花粉症で鼻血が出たときの正しい対処法!止まらない鼻血の原因とは?
3月の春先になると花粉症に悩まされる方はとても多いです。鼻がムズムズしたり、鼻水が止まらなくなったり、目がしょぼしょぼしたり、と毎年辛い症状が出てきてしまいますよね。
さらに、この花粉症によって鼻血が出てしまうこともよくあります。鼻血は正しい止め方を行わないとさらに症状を悪化させてしまうおそれがあるので注意しなければなりません。
そこで、ここでは花粉症によって鼻血が出る原因やその対処法についてお伝えしていきます。
花粉症で鼻血が出る原因
花粉症になるとただでさえ、鼻水、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が出て大変なのに、さらに鼻血が出るととてもやっかいですよね。
そもそも花粉症とは、スギやヒノキなどの花粉がアレルギー原因物質(アレルゲン)となる季節性のアレルギー性鼻炎です。
花粉症になると鼻血が出やすくなる
花粉症による鼻血の原因は、炎症状態の粘膜に外部から多くの刺激が加わることです。
アレルギー反応によって鼻の粘膜で炎症が起こると、粘膜自体が刺激に敏感になってしまい近くにある毛細血管が破れやすくなってしまいます。
花粉症によって鼻水がたくさん出たりしたら、ティッシュで鼻をたくさんかんでしまいますよね。
このように、鼻炎によって粘膜が敏感になっている状態で外部から刺激が加わることで鼻血が出やすくなってしまうのです。
鼻血が出血する場所はキーゼルバッハ部位
花粉症による鼻血のほとんどは鼻の中のキーゼルバッハ部位という場所で出血します。
キーゼルバッハ部位は鼻の入り口近くにあり、毛細血管がたくさん通っており、比較的粘膜が薄い部分です。
この場所は鼻の穴の入り口に近いので、鼻水が出てティッシュなどで鼻をかんだりするときに刺激を受けやすい場所なのです。
つまり、花粉症になると鼻血がよく出る理由は、
- アレルギー性鼻炎によって毛細血管が破れやすくなっている
- 繰り返し鼻をかむなどの行為でキーゼルバッハ部位を刺激しやすくなっている
という2つの条件が重なることで起こるのです。
それでは、どのようにしてこの花粉症による鼻血に対処していけばいいのかお伝えしていきますね。
絶対にやってはいけない鼻血の止め方
まずは、鼻血が出たときにやってはいけない止め方をチェックしておきましょう。
以下で紹介する方法は昔から言い伝えられていた方法もあり、鼻血の止め方として習慣化してしまっている可能性もあります。
危険な鼻血の止め方は絶対に行わないようにすることが大切です。
上を向く
鼻血の止め方として、よく言われる方法ですが絶対に上を向いて止めてはいけません。たしかに、上を向くと重力によって鼻から鼻血が出ることはなくなります。
しかし、逆に行き場を失った鼻血は喉の方に流れていきます。これにより、血液が気管に流れ込んでしまう可能性があるのです。
さらに、血液を飲み込んでしまうと吐き気を催してしまいます。
ティッシュペーパーを鼻に詰める
ティッシュペーパーで鼻血を止める方法も適切ではありません。なぜなら、ティッシュの繊維によってさらに鼻粘膜を刺激して、出血を増やしてしまうおそれがあるからです。
鼻血を止めるときは、むやみに刺激を加えないようにすることが大切です。
首を叩く
首を叩くと鼻血が止まるというのは全くの迷信です。むしろ、逆に刺激が加わって鼻血が出やすくなってしまいます。
花粉症による鼻血の対処法
それでは、ここから花粉症による鼻血の正しい治し方についてお伝えしていきます。
鼻をつまんで、毛細血管を圧迫する
まず、鼻血が出てしまったら正しい方法で止血をしましょう。その際は上述したような誤った方法ではなく、圧迫止血法を実践していきます。
小鼻を軽くつまんで、鼻血の出血部位であるキーゼルバッハ部位を圧迫し、毛細血管からの出血を防ぐようにしましょう。
だいたい10分ほど圧迫しておけば問題ありません。
この際、鼻から出てくる鼻血はティッシュで拭うようにするといいですね。ただ、鼻の穴にティッシュを入れるのは良くありませんので、出てきた血を拭うようにしてください。
少し下を向く
上記で上を向くのは正しくないと紹介しました。鼻血を止めるときの正しい姿勢は、顔を少し下に向けることです。
これにより、鼻血を喉の方に垂らす心配がなくなります。
鼻を冷やす
続いて、氷水や冷水に浸した冷たいタオルで鼻を冷やしていきます。鼻を冷やすことで血管が収縮し、鼻血が止まりやすくなるのです。
点鼻薬や内服薬で花粉症の症状を抑える
花粉症による鼻血の場合は、アレルギー性鼻炎という花粉症自体の症状を抑えないとまた鼻血が出てしまうことが考えられます。
点鼻薬や内服薬で花粉症の症状を抑えるようにしましょう。
参考:鼻のムズムズが止まらない!チェックすべき6つの原因と治し方
マスクを着用する
マスクを着けることで、外部から花粉が侵入してくるのを防ぐことができます。特に外出するときは必ずマスクを着けるようにしましょう。
また、マスクを着用することで花粉をシャットアウトするだけでなく、マスク内で十分な湿度を保つことができます。
鼻粘膜が乾燥してしまうと、鼻炎がひどくなったり、鼻血が出やすくなってしまいます。マスクを着けることで適切な湿度環境も作ることができるのです。
花粉を部屋に持ち込まないようにする
花粉を部屋内部までに持ち込んでしまうと、花粉症がなかなか治りにくくなってしまいます。なので、花粉を部屋に持ち込まないようにすることが花粉症を治していくうえで大切です。
- 家に帰ったら玄関で服を優しくはたく
- 外で洗濯物を干したら、花粉を軽く払い落としてから取り込む
- 空気清浄機を設置する
面倒くさいかもしれませんが、このような対処を行っていくことはとても効果的です。
鼻血を繰り返さないようにする方法
花粉症による鼻血は1回止まったからといって油断してはいけません。花粉症という鼻血が出やすい状態が続いていては、再び鼻血が出てくることは十分に考えられます。
そこで鼻血が出てから1週間くらいは鼻血を繰り返さないような対処を行っていくといいでしょう。
長時間の入浴を控える
お風呂に入ると、体が温まりキーゼルバッハ部位にある毛細血管が拡張します。これにより血管が破れやすくなり、鼻血が出る可能性が高まってしまうのです。
アルコールの摂取を控える
飲酒によりアルコールを摂取すると、血圧や体温の上昇が起こります。高血圧になると毛細血管が詰まりやすくなり、鼻血が出やすくなってしまうのです。
激しい運動を控える
ランニング、筋トレ、スポーツなど運動をすると体内で血圧の上昇が起こります。これにより、同様に鼻血が出やすくなってしまうのです。
なので、できるだけ激しい運動は控えるようにしましょう。
鼻に余計な刺激を加えない
基本的なことですが、鼻をほじったり、過剰に鼻をかんだりするなど余計な刺激を与えると鼻血が出やすくなってしまいます。
何度もお伝えしているように、花粉症になるといつもよりも鼻血が出やすい状態になっているので、むやみに刺激を与えないように意識することが大切です。
花粉症で鼻血が止まらなくなったら正しい対処を!
花粉症で鼻血が出てくる原因や対処法・治し方などについてお伝えしました。鼻血を止め方として、さまざまな方法が言われていますが誤った対処を行わないように気をつけていきましょう。
10分ほど、少し下を向いて小鼻を抑えていればほとんどの鼻血は止まるはずです。
それでも止まらない場合は、花粉症以外の病気が原因で鼻血が出ていることも考えられるので病院で受診ようにしましょう。
参考:鼻血が突然出る8つの原因!大人の場合はストレスが影響?!