鼻水が止まらないときの対処法!鼻水が垂れてくる5つの原因と病気
鼻水は体の不調を訴えてくれる重要なサインです。
鼻水が止まらないほど垂れてくるときは、なにかの病気の前兆であったり、風邪のひきはじめであることが多いのです。
なので、鼻水で悩まされている方はしっかりとその原因を解明していくようにしましょう。
ここでは鼻水が垂れてくる原因や病気、その対処法についてお伝えしていきます。
鼻水が垂れてくる理由
鼻はさまざまな機能を担っていますが、その中でも重要なのが異物を除去するという機能です。
外気には、細菌、チリ、ホコリ、花粉などが含まれており、呼吸をすると鼻からこのような異物も吸い込んでしまうおそれがあります。
そこで、鼻は異物が侵入しようとしてきたら生体防御反応により鼻水を多く分泌し、体外に押し出そうとするのです。
つまり、鼻水が多く出てくるのはさまざまな異物が体内に入り込まないようにする防御反応なのです。
また、自律神経が乱れることによっても鼻水は多く分泌されるようになります。
自律神経とは、交感神経と副交感神経のふたつの神経から成り立っていて、互いの神経がバランスを取ることで身体の活動が正常に行われるようになっています。
詳しくは後述しますが、何らかの原因で自律神経のバランスが乱れることで鼻水がたくさん垂れてくるようになってしまうのです。
鼻水が止まらない原因
鼻風邪(急性鼻炎)
鼻水がたくさん出てくるときにまず最初にあげられる原因が鼻風邪です。
鼻風邪とは、主にウイルスの感染により鼻の粘膜で炎症が起きてしまうことです。
また、鼻風邪は「風邪」の症状の中でも鼻だけにあらわれるものととらえることもでき、鼻風邪は風邪の初期症状でもあります。
つまり、鼻から病原菌が侵入することで発症する風邪の場合は鼻風邪や急性鼻炎が初期症状としてあらわれるのです。
鼻風邪になると、
- 鼻水が止まらなくなる
- 鼻づまりが起きる
- くしゃみが出る
- 咳・痰が出る
というように鼻炎由来の症状が多く表れます。他にも、鼻がムズムズするような違和感がするケースも多いのでこちらの記事もぜひチェックしておきましょう。
参考:鼻のムズムズが止まらない!チェックすべき6つの原因と治し方
寒さによる鼻の冷え
冬になり気温が低くなると、鼻をすする方をよく見かけるようになりますよね。それではどうして、寒くなると鼻水が垂れてくるようになるでしょうか。
それは、冷たい外気により鼻が冷やされると、鼻を温めようと体が反応して鼻へ送る血液量を増やそうとするからです。
鼻の血流が促進されると、鼻腔内の毛細血管が広げられ、これにより鼻水の分泌腺の働きも促進され鼻水がたくさん分泌されるようになるのです。
寒さで鼻水が止まらない!と感じる方はぜひ後述する対処法を実践してみてくださいね。
アレルギー性鼻炎(花粉症)
アレルギー性鼻炎も鼻水が止まらなくなる原因の1つとしてあげられます。
アレルギー性鼻炎は通年性アレルギー鼻炎と季節性アレルギー鼻炎(花粉症)というように大きく2つに分けることができます。
通年性アレルギー鼻炎の場合は、外気にあるホコリ・チリ・ペットの毛・ダニなどがアレルギー原因物質(アレルゲン)となって、鼻の粘膜を刺激し鼻炎を引き起こしてしまいます。
一方で、季節性アレルギー鼻炎は花粉症といわれているもので、花粉が鼻粘膜の炎症を引き起こし、鼻水が多く出てくるようになります。
どちらのアレルギー性鼻炎の場合でも、症状の表れ方にはそれぞれの人の体質差があるので注意しなければなりません。
アレルギー反応を起こしやすい体質の方はしっかりと対処していくようにしましょう。
鼻水が止まらなくなる病気
副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔炎とは、鼻の奥から頬骨の下あたりに広がる副鼻腔という空洞に膿がたまり、炎症をおこしてしまう病気です。
症状が慢性化した場合は蓄膿症と呼ばれています。
鼻炎や冷えによる鼻水は透明でサラサラとしているのに対し、副鼻腔炎により出てくる鼻水は黄色っぽくてネバネバしているのが特徴的です。
なので、いつもの鼻水と違うドロッとした鼻水が出てきた場合は副鼻腔炎を疑ってみてください。
また、副鼻腔炎になると鼻の周りや目の下あたりにも痛みがすることがあります。
このようにふつうの鼻風邪とは異なる症状が多く見られますので、慢性化する前に早期治療を心がけるようにしましょう。
鼻ポリープ(鼻茸)
鼻ポリープとは、鼻の奥にできる炎症性のできもののことです。
このできものにより、鼻水が止まらなくなったり、鼻づまり、咳、頭痛といった症状を引き起こしてしまうのです。
鼻ポリープができている人のほとんどが蓄膿症を発症しているといわれていますので副鼻腔炎や蓄膿症を発症している場合は注意しましょう。
垂れてくる鼻水を止める方法
上述したような原因で鼻水が出てくる場合は耳鼻科を受診して適切な治療をしてもらうことが一番効果的な対処法です。
しかし、病院へ行く時間がない方や症状が軽度な方のために自分でできる対処法についてもお伝えしていきます。
入浴する
鼻水が垂れてくるのが止まらなくなったり、鼻づまりに悩んでいるときは入浴して体の内部から温めてあげることがとても効果的です。
特に冷えが原因の場合は入浴することでかなりの効果を期待することができます。
マスクをする
マスクをすることは予防だけでなく、鼻垂れにも効果的です。マスクを着用することで
- 鼻を保湿することができる
- 鼻を温めることができる
- 外気の異物が鼻に侵入するのを防ぐことができる
というようにさまざまな効果が期待できるのです。
特に、鼻の粘膜を保湿してあげることで異物からのバリア機能を補強することができます。
水を口に含む
意外な方法かもしれませんが、少量の水を数分間、口に含むことで鼻水を改善することができます。
具体的には、大さじ1杯ほどの水を口の中に3分間ほど含むことで、鼻側から垂れていた鼻水が口の方へと流れてきます。
その後、水を外に吐き出してください。よくネット上では、この含んだ水は飲み込むようにかかれていますが、鼻水は多くの異物が含まれており飲み込むのは適切ではありません。
最後に水は吐き出すようにしましょう。
鼻炎に良い食べ物を摂取する
普段の食生活が乱れていると鼻炎や風邪にも悪影響を及ぼしてしまいます。特に栄養のバランスが崩れてたり、高カロリーの食事ばかりしていると鼻炎が悪化してしまいます。
ビタミン・ミネララウ・糖質・脂質・炭水化物といった栄養をバランス良く摂取するようにしましょう。
また、生姜、ヨーグルト、納豆、トマトなどは鼻炎に効果的な食べ物なのでぜひ摂取するようにしてくださいね。
参考:鼻風邪が治らないときの4つの治し方!食べ物を改善しよう!
鼻垂れが止まらないときは正しい対処を!
鼻水が止まらずに悩んでいる方は、その原因に合わせて正しい対処を行っていくことが大切です。
ただの鼻風邪なのか、アレルギー性鼻炎なのか、冷えが原因なのか、それとも副鼻腔炎といった病気が原因になっているのかといったことをチェックしていきましょう。
症状が重かったり、長期間鼻水が続くようであれば耳鼻科で受診をしてご自身に合わせた治療を行っていくようにしましょう。