二の腕の痛みの原因8つ!外側と内側別に解説!
急に腕をよく使う運動をしたとか、何かにぶつけたという記憶もないのに二の腕が痛い時はありませんか。原因がわからないと不安ですね。
二の腕の痛みの原因は二の腕部分だけが原因とは限りません。他の部分の病気で二の腕に痛みを感じることもあります。
今回は二の腕の痛みの原因についてまとめました。自身に当てはまるところがないか考えてみてください。
二の腕の外側が痛い場合
まずは、二の腕の外側が痛い場合の原因について紹介していきます。代表的な原因としては以下の2つが考えられます。
肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)
一般的に四十肩や五十肩と言われる肩関節の炎症のことです。加齢による筋肉の衰えにより肩を動かした時に鋭い痛みを生じます。しびれや二の腕の外側に痛みが出ることもあります。
筋肉の衰え始める四十代ぐらいから発症することが多かったのですが、最近では姿勢の悪さやデスクワークの悪影響で若い方でも発症することが増えています。
年齢だけではわからないので、よく状態を調べて整形外科で相談しましょう。
頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニア
首の骨(けいつい)が変形して神経に刺激を与えて痛みを生じる病気です。神経が圧迫されると二の腕の外側に痛みを生じることがあるのです。
多くは利き手と反対側の腕に痛みが出て、手の中指辺りまで痛みやしびれを感じることがあります。
利き手と反対側の外側の腕に痛みやしびれを感じる場合は頚椎椎間板ヘルニアの可能性があります。
加齢や外傷により生じることもありますが、日常生活の工夫で改善されることも多いです。姿勢を良くするように心がけましょう。
痛みがある姿勢は避け、痛みが引いたらストレッチやマッサージなどを行うと良いですね。痛みがある時に無理にほぐそうとすると悪化することもありますので注意しましょう。
棘上筋腱炎(きょくじょうきんけんえん)
棘上筋はインナーマッスルと呼ばれる筋肉で、外側にあるアウターマッスルと呼ばれる筋肉の内側に存在します。腕を上げる時に重要な役割を果たしている筋肉です。
無理な体勢などで棘上筋が炎症を起こすと、肩の痛みが出たり、腕を上げる動作に支障が出たり、二の腕に痛みが出ることもあります。
初めは肩を動かさず安静にしていても痛みがあります。肩を動かすと悪化しますので、まずは炎症を抑えるため冷却することが大切です。
安静にしていると痛みは徐々になくなってきて、肩を動かした時だけ痛みが出るようになります。このまま放置すると肩関節がかたまってしまい、肩関節の可動域が狭くなってしまいます。
ここで肩関節がかたまってしまわないように関節を動かしてやる必要があります。
無理に動かすと悪化してしまいますので、自分で行わずカイロプラクティック治療をしてもらいましょう。
二の腕の内側が痛い場合
続いて、二の腕の内側に痛みを感じる原因についてお伝えしていきます。内側が痛い場合は以下の2つの原因を疑ってみてください。
変形性頚椎症(へんけいせいけいついしょう)
首の骨(頚椎)は第一頚椎~七頚椎まで7種類の頸椎があります。
この頚椎と頚椎の間の椎間板(ついかんばん)が加齢などにより薄くなると頚椎が変形してしまいます。
頚椎が変形することで神経が圧迫され様々な部分に痛みやしびれが出てしまうのです。
肩こりや首の筋肉の腫れが起こり、進行してくると、二の腕の痛み・手のしびれ・疲労感・排尿障害なども引き起こします。
日常生活での姿勢を良くし、同じ姿勢で長時間過ごさないように注意します。軽い運動を心がけ、痛みが出ない程度に首の筋肉を動かすようにしましょう。
痛みがある場合は消炎鎮痛薬や筋弛緩薬などの服用や局所麻酔薬の注射などで痛みを抑えることができます。
状態を見ながら自身に合った治療法を相談すると良いですね。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)
水疱瘡(みずぼうそう)の原因ウイルスである水痘ウイルスが体内に潜伏していて、免疫力の低下した時に活動を再開することで帯状の発疹や痛みが生じる病気です。
初期症状は痛みがあることが多く、二の腕の他にも体中のいろいろな部分で生じます。
これらの症状は左右同時に発症することはありません。片方の二の腕だけが痛いという場合は帯状疱疹の初期症状である可能性があります。
治療が遅れると、痛みがずっと継続してしまう帯状疱疹後神経痛になることもありますので、早めの治療が大切です。
抗ウイルス薬・消炎鎮痛薬で治療を行います。状態によりますが、3週間から1ヶ月ほどで回復します。
参考:帯状疱疹の初期症状を一発チェック!かゆみと痛みに要注意?
その他
狭心症や心筋梗塞・肺がんなどの症状として、二の腕の痛みが出ることがあります。
狭心症は、心臓が働くための栄養分を運ぶ冠動脈の血流障害により胸の痛みや首・左腕などに痛みが現れます。
狭心症の場合、冠動脈が狭くなっていますが発作は15分以内にはおさまります。冠動脈が血栓で塞がってしまった場合は心筋梗塞といい、一刻も早い治療が必要となります。
肺がんは初期症状が出ない人もいます。症状が出ていても風邪のような咳であったり、肩や腕の痛みなどで、肺がんを疑うことなく進行してしまうケースが多々あります。
肺がんの原因の9割は喫煙です。喫煙されている方で肩や二の腕に痛みがあるという場合は整形外科だけではなく内科も受診することをおすすめします。
まとめ
体の痛みというのはいろんな病気のサインですが、二の腕が痛いからと言って腕や肩の病気とは限りません。内蔵の病気が原因で二の腕に痛みを生じることもあります。
二の腕の痛みの他にどのような症状があるのか、どのようにした時に痛むのか、いつごろから異変を感じたのかなど、自身の状態を十分把握し医療機関で相談しましょう。