どうして?!風邪を引くと関節痛が起きる原因とその対処法
風邪をひくと、今回は熱か…、今回は喉風邪か…、といろいろな症状があらわれますね。
関節痛があると、今回はひどいな…という気がしませんか?
今回は風邪を引いて関節痛が起きる原因と対処法、気をつけるべき他の病気についてもまとめました。
知っておくと安心ですので、ぜひご覧ください。
関節痛が起きる原因
風邪を引くと頭痛がしたり鼻水が出たり咳が出たり…と様々な症状があらわれます。これらはウイルスが侵入してきたために生じる症状です。
しかし、発熱・関節痛というのは少し違う原因によります。
これらは体がウイルスと戦うことで生じる症状なのです。つまり体が頑張ってウイルスを撃退している証拠なのです。
熱が出たから解熱剤、関節痛があるから薬を服用というのは、実は体が頑張るのを抑えてしまうことになります。
体にウイルスが侵入すると、白血球からサイトカインという物質を分泌しますが、過剰に分泌されると臓器にまで悪影響を与えてしまいます。
そのため、サイトカインの生成を抑制する物質が分泌されます。それがPGE2という物質です。
PGE2は関節痛や熱を出す作用があります。これらの症状があらわれるということは免疫機能がしっかりはたらいている証拠なのです。
関節痛が起きた時の対処法
関節痛は免疫機能がはたらき、ウイルスを撃退している時の症状ですので、これを抑制すると風邪の治りが遅れてしまいます。
できれば我慢し、早く風邪が治るように休養することが大切です。
痛みがひどくて眠れない場合は鎮痛剤も必要となります。医師と相談して状態に合った治療を行いましょう。
注意したい関節痛
風邪による関節痛は、風邪を治すことで改善されます。しかし他の病気が隠れている場合もあるので注意が必要です。
関節痛と共に高熱が出る場合はインフルエンザの可能性があります。
抗インフルエンザ薬の服用で快方に向かうので早めに医療機関で相談して処方してもらいましょう。
また、インフルエンザは冬以外にも発症するおそれがあるので、注意してくださいね。
咳・鼻水・喉の痛みなど、風邪の症状がおさまった後も関節痛が長く続く場合、膠原病の可能性があります。関節痛が残っている場合は医師に相談しましょう。
膠原病は女性に多く発症する病気で、関節痛の他、発熱・湿疹・レイノー現象と呼ばれる血液の循環障害などがあらわれます。
膠原病の治療はステロイド治療が一般的で、長く服用を続ける可能性があります。
副作用が出る可能性の高い治療法ですので、必ず医師と十分相談の上で続けていきましょう。
まとめ
風邪の症状は様々ですが、どれをとっても辛いものです。少しでも早く楽になりたい、楽にしてあげたいですよね。
しかし、体がウイルスと戦い、撃退しようとしているのを抑制してしまうと返って治りにくくなり、長引いてしまいます。
子供は自分の状態をしっかり伝えられないこともあります。
熱を出したからすぐに自宅に保管してあった解熱剤を使って熱を下げたら、小児科医に「風邪の治りを遅くしてしまいましたね。」と言われることもあります。
熱があるから解熱剤、体が痛いというから鎮痛剤、というのではなく、我慢できるレベルなのかをよく観察してからにしましょう。
睡眠障害などが起きると体が休養できず返って長引くので、そのような状態の場合にだけ抑制する薬を使うと良いですね。
また、関節痛が起きるのは風邪だけではありません。インフルエンザや膠原病といった病気の可能性もありますので十分注意しておきましょう。