腰痛で左側だけに痛みを感じる原因とは?内臓系の病気に注意しよう!
腰痛があると重いものを持つことができなかったり、高いところのものを取ることができないなど、日常生活でも様々な場面で不便になりますね。
そして、その腰痛が片側だけにあるとしたら、その原因はなんでしょうか。部分的な痛みで原因に心当たりがないと、とても不安になりますね。
自分は腰痛持ちだからとなかなか病院へは行かない方も多いようですが、放置しても大丈夫でしょうか。
今回は腰痛で左側に痛みを感じる原因や病気についお伝えしていきます。ぜひ最後までご覧ください。
左腰が痛い原因
ぎっくり腰
急に重いものを持った時や、無理な体勢をとった時に強烈な痛みが出ますので、多くの場合は原因はわかりますね。
しかし、ちょっと背伸びをした時や、顔を洗おうと中腰になった時など、いつもの動きの中で急に痛みが出る場合もあります。
これは筋肉が疲労している状態の時に起きるぎっくり腰です。年齢とともに筋肉は疲労しやすくなりますので、若い頃と同じ生活をしていると気づかないうちに筋肉が疲労しているということもあります。
日頃から軽い運動をしたり、バランスの良い食生活を送るよう心がけましょう。
体の歪み
まっすぐ立っているつもりでも肩が片方だけ下がっていたり、まっすぐ座っているつもりでも傾いているという方はたくさんいます。
また、利き手ばかりで作業をする仕事をされている場合にも、体の歪みは生じます。
偏った姿勢に負荷がかかることが多いと、少しずつ体に歪みが生じ、その負担が片側の腰にかかり続けて痛みを生じるようになります。
体の歪みが生じていることは意外と本人は気づかないものです。自宅で過ごす時の姿勢については家族に確認してもらいましょう。
職場での姿勢は同僚などに聞いてみたり、自分で意識してみるようにしましょう。
普段の姿勢やクセを見直し、体の歪みを少しずつなおすと腰痛もおさまってきます。
筋肉の炎症
普段あまり運動していないのに、たくさん歩いたり、なにかスポーツをすると筋肉が疲労し、炎症を起こしてしまうことがあります。
腰の付近にも筋肉はたくさんあり、この部位の筋肉で炎症を起こしていたり、疲労により筋肉が硬直し痛みが生じているということも考えられるのです。
この場合は、マッサージやストレッチで筋肉をもみほぐし、疲労をとってあげることが大切です。
また、氷水を当てたりして冷やすことで炎症を抑えることができますのでぜひ試してみてください。
椎間板ヘルニア
腰の近くにある椎間板が外に飛び出して背骨内部の神経を圧迫することで腰に痛みが生じる病気です。
特に腰は、上半身の体重を支えているため負荷が大きくヘルニアになりやすい部位となっているのです。
発症原因としては、加齢と過剰な負荷が考えられます。年を重ねると椎間板が壊れやすくなり、ヘルニアを発症しやすくなってしまいます。
また、20代などの若い世代の方でも激しいスポーツをしたり、重い荷物をもったりして腰の椎間板に大きな負荷をかけ続けると椎間板ヘルニアの発症につながってしまうのです。
左腰が痛いときに疑うべき内臓系の病気
左側の腰に激痛が走ったり、体勢を変えても変わらない痛みがある場合は内臓疾患の可能性があります。
すい臓、膀胱、脾臓などの疾患による痛みは左側の腰に出やすいです。また腎臓や胃腸の炎症による痛みが左側にだけ出ることもあります。
筋肉の痛みであれば、体勢を変えることで痛みに変化が現れますが、内臓疾患による痛みは体勢を変えてもあまり変化しません。
また体を休めている時でも痛みが続くこともあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
ウイルスの感染などにより胃や十二指腸の粘膜で炎症が起こり、ただれてしまう病気です。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍により左腰に痛みが出るほか、
- 吐き気
- 背中の痛み
- 胸やけ
などの症状も表れるのが特徴です。
腎臓病
急性腎炎などの腎臓が悪くなる病気でも左腰に痛みが生じます。
ただ、腎臓は初期にほとんど自覚症状が表れず、知らずしらずのうちに病気が進行してしまっているということが多くなっています。
腰痛のほかにも尿の異常が表れることが多いです。尿の色が白っぽくなったり茶色っぽくなると腎臓病の兆候である可能性がありますのでぜひ病院で診察を受けてみるようにしましょう。
参考:尿が白く濁る原因は食べ物にあった?!隠れた5つの病気の可能性
膀胱炎
膀胱に細菌などが感染して炎症を起こしてしまう病気です。特に女性の方が発症する確率が高いので注意するようにしましょう。
膀胱炎になると腎臓病と同様、尿に異常が表れることが多いです。排尿時に痛みが生じたり、色に変化が出ることもあります。
膵炎
膵臓の病気によっても腰の左側に痛みが生じることがあります。膵臓は「沈黙の臓器」とも言われていて、悪くなっても症状がかなり表れにくいのが特徴です。
膵炎が悪化してくると、以下のような症状が表れてきます。
- 左腰の痛み
- 下痢
- 吐き気
- 体がだるくなる
発症原因としては、アルコールの過剰摂取である場合が多いです。よく飲酒をする方は気をつけるようにしましょう。
膵臓がん
もうひとつ膵臓の病気として膵臓がんがあげられます。膵臓に癌ができると、左腰や背中の痛みが生じたり、食欲の低下、体重の減少などが生じてきます。
喫煙、生活習慣の乱れ、肥満などにより発症確率は上がってくるというデータがありますので健康的な生活を送ることが何よりの予防法です。
婦人系の病気
女性の場合、子宮筋腫や卵巣のう腫瘍・月経困難症・更年期障害などが原因となっていることも考えられます。
これらの場合も炎症などの位置により片側の腰に痛みを生じることがあります。
内臓疾患の場合は痛みの症状だけで自己判断すると危険です。
治療が遅れると深刻な事態になることもあります。筋肉の痛みと違う場合は一刻も早く医療機関で相談しましょう。
左腰が痛いときはしっかりと原因を察知しよう!
腰痛の原因は専門家でもなかなかわからないといいます。筋肉に負担がかかって生じる腰痛はその負荷のかかり方により、片側だけに痛みを生じることがよくあります。
自身の体に無理のない行動を心がけ、気づかないうちに生じる体の歪みにも注意してみましょう。
腰痛と言えば筋肉や骨格が原因と思いがちですが、内臓疾患により生じることもあります。内臓疾患の場合、筋肉の痛みとは違い、体の体勢に関わらず生じる痛みがあります。
がんなど、早期治療が重要な病気の可能性もありますので、放置せず早めに医療機関で相談しましょう。