うつ病が原因かも?頭が回らない5つの原因を解説
仕事に取り組もうとしても思うように頭が回らず、なかなか集中できないことはよくあることです。
このように頭が回らない原因は人や環境によってさまざまですが、体の疲れが脳の疲れに直結していることは多くの人が見逃している点です。
そこで、ここでは頭が回らない原因や精神的な病気についてお伝えしていきます。
頭が回らない原因
体の疲れ
頭が回らないときは、脳に疲れが溜まっていると考えてしまいますが、多くの場合、脳の疲労は体の疲れが原因となっています。
よくネット上では「頭が働かないのは脳が疲労していることが原因」と書かれています。
しかし、脳は神経細胞(ニューロン)やグリア細胞などからできていますので、厳密には疲労することはありません。
私たちの脳は、私たちの腕や足、肩などの体と密接につながっており、体の筋肉の疲労などが原因で脳が疲れていると感じ、頭が回らなくなってしまうのです。
例えば、歳を重ねると集中力が低下すると言われていますがそれは脳細胞が減少していることが直接的な原因ではありません。
頭を支える首や肩の筋力が低下し同じ姿勢を取り続けることが困難になり、体が疲労してしまうことが加齢の集中力低下の原因なのです。
このように体の疲れは私たちの集中力や思考に大きな影響を与えます。毎日の仕事や家事、育児で体に疲れが溜まっていないでしょうか。
特に、肩に首に疲労が溜まり凝ってしまうと、筋肉が緊張してしまい、血管を圧迫し血液の流れが悪くなってしまいます。
すると、さらに頭が回らなくなってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
体に疲れを感じている場合は、しっかりと休養を取り、ゆっくりと入浴したり、マッサージをしたりと体のケアを行っていくことが大切です。
眼精疲労
体の疲れが脳の疲れに直結し、頭が回らなくなる原因となると上述しました。体の疲れのうち目の周りの筋肉の疲れ、つまり眼精疲労も頭の働きに大きな影響を与えます。
目が疲れることにより頭の回転も悪くなってしまうのです。
視覚は私たちが外界から情報を取り入れるときに最も重要な働きをする感覚です。
そのため、目が疲れてしまうと情報を上手くインプットすることができずに、頭がぼーっとしているような感覚になってしまうのです。
また、目が疲れると頭痛も起きやすくなってしまいます。以下の記事で眼精疲労の対策法をお伝えしていますのでぜひご覧ください。
脳の酸素不足
脳の酸素不足、いわゆる酸欠状態も頭が回らなくなる原因となります。全身の酸素消費量の20%を脳は安静時で消費しています。
つまり、酸素を体に取り入れる量が減ると一番最初に影響が表れるのは脳であり、その初期症状として頭が回らなくなってしまうのです。
換気をせずにひとつの部屋にたくさんの人がいたり、暖房をずっとつけていたりすると室内の酸素量は減ってしまい、脳の酸素不足を引き起こす原因となってしまいます。
特に職場でこのような換気しない環境であると、仕事の効率も低下してしまいますし、風邪も室内で流行りやすくなってしまいます。
また、マスクをしていると空気をうまく吸うことができずに脳が酸欠状態になり頭が働かなくなってしまうこともあるので注意しなければなりません。
脳の栄養不足
安静時でも脳は酸素とともにたくさんのエネルギーを必要としており、脳に送られる栄養が不足してしまうと頭が回らなくなってしまいます。
脳がエネルギーとして利用できる栄養素はブドウ糖のみです。さらに体の他の部位と違って、脳は栄養を蓄えておく仕組みがないので、常に一定のブドウ糖が脳に供給される必要があるのです。
ブドウ糖はご飯やパン、砂糖などに多く含まれています。脳を働かせるためにチョコレートなどの甘い物をよく食べる理由は、このブドウ糖を補給できるからなのです。
ただ、脳を働かせるためにはブドウ糖だけを摂取していれば問題ないということではありません。
たしかに、脳の直接的なエネルギーになるのはブドウ糖だけですが、アミノ酸や脂質などの栄養も脳のためにしっかりと摂取する必要があります。
これらの栄養素は脳で神経伝達物質の原料として使われたり、脳の構成要素として使われるからです。
また、冒頭でもお伝えしたように健全な体に健全な脳は宿ります。体が疲れていたり、不調であると脳にも大きな影響を与え、頭が回らなくなってしまいます。
体に疲労たまっていたり、風邪をひいていたりすると頭がぼーっとしてしまう経験は誰にでもあるはずです。
なので、バランスの取れた食生活を心がけ、ブドウ糖をはじめさまざまな栄養を摂取できるように心がけていきましょう。
睡眠不足あるいは睡眠過多
十分な睡眠は脳を休めるために必須であり、睡眠が不足してしまうと頭が回らなくなってしまいます。必要な睡眠時間は人によって違いますが、6〜8時間の睡眠時間は確保するようにしましょう。
また、平日は忙しく睡眠時間を十分に確保することができないので、週末にたくさん寝て疲れを取ろうとする生活習慣も多く見られます。いわゆる寝溜めですね。
しかし脳の構造上、寝溜めは意味がありません。脳は栄養を溜めておくことができないのと同様に、まとまった休養を取っても意味がないのです。
なので、しっかりと毎日十分な睡眠時間を脳に与えることが重要になります。
さらに、寝すぎも脳に悪影響を与えます。週末の睡眠過多は脳にダメージを与え、頭が回らなくなる原因にもなってしまうのです。
なので脳のためにも毎日一定の睡眠時間を確保するようにしましょう。一般的には6〜8時間の睡眠が適当とされています。
頭が回らないときに疑うべき病気
うつ病
現代の日本社会ではうつ病はとても身近な病気となっており、誰にでも発症する可能性のある精神病です。
うつ病になってしまうと、頭が回らなくなったり、無気力になり、物事をネガティブに考えてしまいます。
うつ病になってしまう主な原因は人間関係や環境変化によるストレス、あるいは遺伝的な要因です。
プチうつ病
最近はプチうつ病と呼ばれる精神的な病気も表れています。プチうつ病は女性に多く見られ、1週間のうちに1〜2回程度、うつ病のように気分が沈み込む症状になります。
このような症状が夕方〜夜にかけてあらわれやすいのが特徴です。
プチうつ病はうつ病の軽い症状という単純な病気ではありません。プチうつ病は夜ひとりでいるときに症状があらわれやすく、周囲の人になかなか気づかれないのです。
なので、ひとりで悩みを抱え込んでしまうことが多く、さらにそのことが症状を悪化させてしまうという悪循環に陥りやすくなってしまいます。
このような心理状態はひとりではなかなか解決することができません。誰か他の人に相談することが必須になります。
家族でも友達でも心療内科などの医療機関でも、誰かしらに相談することが治療のキッカケとなります。
同じ病気で悩んでいる人はたくさんいますので、心療内科では理解してもらうことができるので安心してください。
自律神経失調症(精神的ストレス)
自律神経が乱れてしまう自律神経失調症も頭が回らなくなる病気になります。自律神経とは、私たちの体の代謝や循環などさまざまな生理機能をコントロールしている神経になります。
この自律神経が乱れてしまうと、体にさまざまな悪い影響があらわれそのひとつの症状として頭が回らなくなったり、気分が沈みやすくなってしまうのです。
自律神経失調症は精神的ストレスが原因で引き起こされます。休養や適度な運動を行い、ストレスを溜め込まないように工夫していくことが大切になります。