インフルエンザで熱が出ないこともある本当の理由
冬になると毎年大流行するインフルエンザですが、熱が出ないインフルエンザもあるということを知っていましたか?
インフルエンザの症状としては、高熱や関節痛、頭痛など辛いイメージがありますよね。
もちろん、このような症状があるインフルエンザも多いのですが、最近では発熱しないけれど、インフルエンザが発症しているというケースも増えています。
そこで、今回は、インフルエンザで熱が出ないことがある原因とその対処法についてお伝えしていきたいと思います。
インフルエンザで熱が出ない3つの原因
インフルエンザの症状として、「高熱」がまず第一にあげられる症状なのに、どうして熱が出ないインフルエンザが増えてきているのでしょうか。
最近では、成人で2割、高齢者になると5割以上はインフルエンザにかかっても38℃以上の熱が出なくなっているのです。
考えられる原因としては主に、
- 熱を出す力が弱っている
- 予防接種を受けている
- 風邪薬を服用している
という3つがあげられます。
それぞれについて詳しくお伝えしていきます。
熱を出す力が弱っている
そもそも、どうしてインフルエンザにかかると高熱が出てしまうのでしょうか。
『インフルエンザで熱が下がらないときに見てほしい対処法』でも紹介しましたが、体内に侵入したインフルエンザウイルスを退治するためです。
インフルエンザウイルスを退治してくれるのは、白血球の一種であるマクロファージという成分です。
体温を上げることにより、このマクロファージを活性化し、インフルエンザウイルスをたくさん捕食してくれるようにしているのですね。
しかし、加齢とともに体温を上げる発熱力は低下してしまいます。
発熱力が低下してしまうと、マクロファージを活性化することができず、インフルエンザウイルスを十分に捕食することができなくなってしまいます。
その結果、インフルエンザの感染が進行し、肺炎などの合併症を引き起こしてしまう可能性があるのです。
高熱はつらいですが、熱が出るということ体が病原菌に対する抵抗力を上げているということなのです。
予防接種を受けている
インフルエンザの予防接種を受けている場合も、熱があまり出ないというケースがあります。
予防接種をしたら、インフルエンザにかかることはないと思っている方が多いですが、ふつうにかかります。
私自身も、大学受験の2週間前に予防接種を受けていたにも関わらず、インフルエンザに感染してしまったという経験があります。(大学は無事合格できました!)
しかし、予防接種をしていたら、比較的軽い症状で治ってしまうことが多いです。
風邪薬を服用している
市販の風邪薬を服用している場合も、インフルエンザの熱が出にくくなってしまいます。
このような風邪薬には、一時的に熱を下げるような効果があるものが多いです。
それにより、インフルエンザにかかっているのに熱が出ないという状況になるのです。
熱が出ないときの対処法
前述したように、「熱が出る」ということは、インフルエンザから体を守っている証になります。
それなのに、上記で紹介したような3つの原因で熱が出ないような状況になってしまった場合は、適切な対処をしなければいけません。
むしろ、高熱が出るインフルエンザより危険な状況と言えます。(予防接種の場合は除く)
なぜなら、インフルエンザが知らない間に進行して、肺炎や脳症などの合併症を引き起こす恐れがあるからです。
特に高齢者の方は注意しなければいけませんね。
なので、インフルエンザで熱が出ない場合、感染しているかどうかの見分け方について紹介します。
まずは、こちらの記事をご覧ください。
※インフルエンザの7つの初期症状!頭痛や関節痛をチェックしよう
インフルエンザには、発熱以外にもさまざまな症状があります。特に、関節痛や筋肉痛は特徴的な症状ですね。
このような、発熱以外の症状をしっかりと把握しておくことで、熱が出ないインフルエンザにかかっても、しっかりと治療を行うことができるのです。
まとめ
インフルエンザにかかったのに熱が出ない原因とその対処法について解説しました。
また、インフルエンザで微熱が続いたり、熱が低い場合の原因についてはこちらを参考にしてみてください。
インフルエンザにかかったのに熱が出なかったり、微熱が続くということは、危険なことだということが分かりましたか?
この危険性を回避するためには、発熱以外のインフルエンザの症状を理解しておくことが大切です。