中指が痛い原因は腱鞘炎?疑うべき6つのキッカケを分かりやすく解説
中指が痛いと感じるときに指先は冷えていないでしょうか、あるいはパソコン作業などで指を酷使した心当たりはないでしょうか。
このような要因を探っていくことでその中指の痛みの原因をつきとめることができます。
そこで、ここでは中指が痛いときの原因や対処法についてお伝えしていきます。
中指が痛い6つの原因
血行不良
よく指先が冷たくなっていたり、冷え性である方は特に血行不良が原因で中指に痛みが生じていることが考えられます。
指先は体の部位でも心臓からとても離れていて、血液の巡りが滞りやすい部位です。血流が少なくなるとビリビリとしたしびれや痛みが生じやすくなります。
特に女性は男性に比べて筋肉量が少ない一方で、皮下脂肪が多いため血行障害になりやすくなっていますので注意しなければなりません。
手の使いすぎ
パソコンでの作業、学校での勉強、家事などで日常的に手をたくさん使うような生活を送っている場合は、手の酷使が原因で中指に痛みが生じていることが疑われます。
このように習慣的に手や指をたくさん使っていると、中指の筋肉や関節に疲労物質が蓄積し痛みの原因となってしまいます。
重症化していない場合は安静にしたり、筋肉を軽く揉みほぐすようなマッサージを行っていくことで解消することができるはずです。
指の使いすぎによる疲労がたまり、症状が悪化してしまうと後述するような腱鞘炎にもなってしまうので注意しなければなりません。
腱鞘炎(バネ指)
腱鞘炎は痛みを感じる箇所によって大きく2つのタイプに分類することができます。
- バネ指:指に痛みを感じる
- ドケルバン病:親指の付け根の手首のあたりに痛みを感じる
腱鞘炎は手首に痛みが生じるイメージがあると思いますが、このように特に指が痛くなるケースもあるのです。
さらに、最近はスマートフォンやパソコンを使用する時間が増えてきていますので、このようなデバイスの使いすぎによってバネ指(指に痛みがする腱鞘炎)の患者数も増えてきています。
バネ指は痛み方に特徴的な症状がありますので以下の項目を確認してみてください。
- 指を曲げるときに痛みとともに何かが引っかかったような違和感がする
- 中指の付け根が腫れている
- 寝起きの朝にとても痛みがしやすい
このような痛み方をした場合はバネ指が原因となっている可能性が高いです。
特に、指を動かすときの引っかかり感はバネ指の自覚症状としてとても特徴的ですのでぜひチェックしてみてください。
また、以下のような人はバネ指になりやすいとされています。
- 女性
- 妊娠中・出産後の方
- 更年期の方
- 高齢者
- 骨粗鬆症の発症者
このようにバネ指は単に指の酷使だけが影響しているのではなく、ホルモンバランスが筋力の低下も発症する要因となっているのです。
参考:手首の腱鞘炎が痛い!テーピングやサポーターの巻き方講座!
突き指
中指は手の指の中で最も長く、突き指をしやすい指であるといえます。
垂直方向に物と指が接触するときに、指の中で中指が一番最初に接触するので最初の衝撃をすべて中指が受けることになります。
これにより、自分自身ではそこまで強い衝撃ではないと思っていても中指が突き指になってしまったり、痛めてしまうことも多いのです。
また、突き指は球技などのスポーツで起こりやすいとされていますが、普段の日常生活でも突き指になりやすい場面は多くあります。
例えば、ドアノブを開けようとしたときにドアに中指をぶつけてしまったり、手を床について起き上がろうとしたときに勢い余って中指を損傷してしまうというケースなどがよくあります。
なので、自分では軽い衝撃だと思っていたとしても、どこかに中指をぶつけた心当たりがある場合は突き指などの外傷が原因ではないか疑ってみましょう。
喫煙(バージャー病)
喫煙者はタバコが影響して中指に痛みが生じていることも考えられます。
喫煙による指の痛みはバージャー病といわれており、重症化すると手足を使うことができなくなってしまうので注意しなければなりません。
バージャー病とは、喫煙によって指先などの末梢血管に血液を送る動脈が詰まってしまう病気です。これにより、十分に指先に血液を送ることができなくなってしまうのです。
バージャー病の初期症状としては以下のようなことがあげられます。
- 指の冷え
- 指の痛み
- 指のしびれ
- 指が青白くなる
このような症状があらわれる場合はバージャー病ではないか疑いましょう。
特に、20〜40代の若い世代の男性に発症しやすい病気となっています。
手根症候群
手根症候群とは、手首の手のひら側にある手根管という管の中にある神経が慢性的に圧迫を受けてしまう病気です。
これにより、中指を中心として痛みやしびれが生じます。
手根症候群になってしまう原因は以下のようなことがあげられます。
- 手や指の酷使
- 腫瘤などによる外部からの手根管の圧迫
- 妊娠によるむくみ
手根症候群で特殊なのが、指を動かしたり、運動させたりすると痛みが和らぐということです。
一般的に指が損傷を受けていた場合は指を動かしたり、曲げたりすると痛みが激しくなるのですが、手根症候群の場合は指を動かすことで痛いが緩和するのです。
中指の関節が痛いときは?
ヘバーデン結節
中指の第一関節が痛い場合はヘバーデン結節である疑いが持たれます。ヘバーデン結節の発症原因は明らかになっていませんが、指の第一関節が腫れて痛みが生じる疾患となっています。
ブシャール結節
中指の第二関節が痛い場合はブシャール結節である疑いが持たれます。ヘバーデン結節と同様、原因は明らかになっていなく、痛みと同時に腫れも伴うことが一般的です。
参考:指の第二関節の腫れはブシャール結節の可能性大!効果的な治療法6選
中指が痛いときに効果的な対処法
安静にする
中指に痛いを感じたらまずは安静にして、できるだけ動かさないようにすることが一番です。中指に痛みを感じるとき多くの場合は、筋肉や関節が炎症を起こしています。
このような炎症状態で患部を動かしてしまうと症状が悪化してしまう原因となります。
必要があれば、テーピングなどをつけて固定するといいでしょう。
温める
患部を温めることは特に血行不良や腱鞘炎(バネ指)が原因となっている場合に効果的です。
ホッカイロやホットタオルで温めてもいいですが、入浴時に湯につけながらゆっくりと温めていくのが一番です。
このとき痛みが出ない程度に優しくマッサージするとより効果があらわれますので実践してみてください。
痛みがする箇所とその他の症状をチェックしよう!
中指が痛くなる原因はさまざまなことがあげられますが、痛みを感じる箇所や症状をしっかりと確認することで多くの場合はその原因をつきとめることができます。
例えば、関節に痛みがあるのか、腫れがあるのか、しびれがあるのか、といったことをひとつひとつ確認してみるといいでしょう。
これにより今回の記事でお伝えしたさまざまな原因とご自身の症状を照らし合わせてみることをおすすめします。