鼻の中がかゆい!と感じたときに実践してほしい5つの対処法
かゆみは大人でも我慢できるものではありません。それが鼻の中だったら大変です。学校や職場などの人前では、気になるけど触れず、何も手につかなくなります。
今回は鼻の中がかゆくなる原因や対処法についてお伝えします。
原因や対処法を知っていると早く改善できます。また、予防することもできます。ぜひ最後までご覧下さい。
鼻の中がかゆくなる原因
鼻の中は呼吸の度に外気を吸い込んだり吐き出したりするので様々な刺激を受けます。
一言で「鼻の中のかゆみ」といっても、原因は1つではありません。順番に見ていきましょう。
鼻前庭炎(びぜんていえん)
鼻の穴入口の内側を鼻前庭といい、この部分が炎症を起こすことを鼻前庭炎といいます。
初期はかゆみをともない、掻いたり鼻をかみすぎたりすると悪化しカサブタができ、出血することもあります。
必要以上に鼻をかんだりほじったりすると粘膜が傷つき、ブドウ球菌などの細菌に感染して吹き出物などができます。
鼻の先端部の血管は脳とつながっています。ブドウ球菌が脳に感染すると命にかかわる事態にもなりかねません。
祖父母や両親から「鼻の周りのできものを刺激してはいけない!」と言われた経験はありませんか。
これは鼻周辺の血管が脳とつながっているためなのです。たかが鼻のかゆみと放置せず対処する必要があります。
鼻過敏症(アレルギー性鼻炎・血管運動性鼻炎)
鼻の中がかゆくなる原因の1つに、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状をともなうアレルギー性鼻炎があります。
アレルギー性鼻炎は、鼻から体内へ侵入する異物から防御するシステムが過剰に働くため鼻の粘膜が炎症を起こしてしまう病気です。
鼻の粘膜の炎症はかゆみをともなうこともあります。かゆみの他にも症状がある場合はチェックしてみて下さい。
アレルギー性鼻炎は、ハウスダストや花粉など、特定の異物に反応します。ハウスダストのように一年中反応する方もいれば、花粉の多い季節だけ反応する方もいます。
特定の異物がなく、原因が不明にも関わらずアレルギー性鼻炎と同様の症状がある場合、これを血管運動性鼻炎といいます。
血管運動性鼻炎は、急激な温度変化・化粧品の吸入・妊娠・ストレスなどがきっかけとなり、自律神経のバランスが崩れることで生じると考えられています。
乾燥性鼻炎(ドライノーズ)
冬場に一日中エアコンのきいた室内で過ごすという方に多い乾燥性鼻炎をご存知ですか。
鼻は呼吸の度に外気を吸い込むため、ウイルスや細胞などが侵入しやすい部分です。これらを防御するため、鼻の中は粘膜で覆われています。
この粘膜が乾燥するとムズムズとかゆくなります。粘膜が炎症を起こすと痛みを感じることもあります。
鼻の中のかゆみや痛みは集中力を欠き、勉強や仕事に支障が出ます。その上、粘膜が本来の防御機能を果たせなくなっているため、ウイルスや細菌が侵入しやすい免疫力低下状態になります。
鼻の中がかゆい時の対処法
鼻の中がかゆいからと掻いてしまうと悪化する場合もあります。原因をつきとめ、必要な対処をしていきましょう。
強く刺激しない
鼻の中の粘膜はウイルスや細菌から防御する働きがあります。これは体を守る上で非常に大切な機能です。また鼻周辺の血管は脳へと続いており、刺激を与えるのは危険です。
鼻の中がかゆいと感じた時はかゆみを我慢できず、何度も鼻をかんだりほじったりつまんだり…とあらゆる方法で刺激を与えたくなります。
しかし刺激を与えるとかゆみが増したり、炎症を起こしたりします。鼻の中がかゆくても強い刺激を与えないようにしましょう。
保湿する
鼻の中のトラブルは鼻の中の粘膜の機能低下が原因となることが多いです。鼻の中の粘膜の機能を回復させるには保湿することが最も効果的です。
加湿器の使用は鼻の粘膜の保湿に大変有効です。また入浴時は湯舟にゆっくり浸かることで、鼻の粘膜に蒸気を当てた状態となり、潤いを与えることができます。
入浴時にはワセリンなどの保湿剤を鼻の内側に塗ってから入りましょう。湯舟で十分保湿した後、水分が体外に出ていきにくくなり、効果が高まります。
鼻の中の粘膜が乾燥するときの対処法はこちらの記事でさらに詳しくお伝えしていますのでぜひご覧ください!
鼻うがいをする
鼻の中がかゆい場合、鼻の中の粘膜のどこかが炎症を起こしている可能性が高いです。
かゆみがある状態はまだ炎症が軽度の場合が多く、これ以上炎症を悪化させないためには鼻うがいが効果的です。
鼻うがいは手の届かない鼻の奥まで傷つけずに洗い流すことができます。濃度をきちんと計った生理食塩水を使用すると痛みもなく、慣れると簡単に行うことができます。
生理食塩水は水1Lに対して食塩9gを溶かすとちょうど良い濃度となります。ぜひ挑戦してみて下さい。
栄養補給
鼻のトラブルは様々な原因から生じますが、やはり十分な水分補給・栄養補給は重要です。
バランスのとれた食生活を心がけましょう。
耳鼻科へ
鼻の中がかゆいぐらいで忙しいのに病院なんて行ってられないと放置する方も多いでしょう。しかし、かゆみはとても辛いもので、勉強や仕事にも差し支えます。
耳鼻科を受診することで、そのかゆみの原因がわかり、予防することも可能なのです。めんどくさがらず、つらい鼻のトラブルは耳鼻科で相談してみましょう。
耳鼻科では、アレルギー性鼻炎の原因物質を調べてもらい、徹底回避に努めることができるようになります。抗アレルギー薬や副腎皮質ホルモン薬などの処方もしてもらえます。
鼻前庭炎の場合には抗生物質の服用が非常に効果的で、脳への影響を最小限にできます。症状が重い場合は手術などの治療の相談もできます。
専門家に相談することはとても有効ですので、気になる鼻のかゆみがある時は耳鼻科で相談しましょう。
まとめ
鼻の奥のかゆみは簡単に改善できず困りますね。まずは原因を知り、それに合った対処をしていく必要があります。
今回ご紹介した対処法は、鼻のかゆみがない時でも行うと予防にもなりますので、ぜひ実践してみて下さい。