動悸がして息苦しいときの原因と対処法!病気の可能性は?
急な動悸や息苦しさに不安を感じたことはありませんか。あの何とも説明のしようがない恐怖はなってみないとわかりませんね。
急にその状態になると重い病気ではないかと不安になり、ますます症状が悪化することもあります。
今回は動悸がして息苦しい時の原因と対処法についてお伝えしてきます。病気の可能性があるのかどうか、知っておくと急な症状が出た時に役立ちます。ぜひ最後までご覧ください。
一時的な動悸や息苦しさ
試験や会議でのプレゼンなどの緊張する場面で動悸や息苦しさを感じることはよくあることですね。これは自律神経の影響によるもので、一時的な症状なら気にする必要はありません。
また急な運動をした時なども動悸や息苦しさを感じることがありますね。「これぐらいの運動なら何ともなかったのに…」と病気の不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし加齢により、しばらく運動をしていない方が若い頃と同じように運動をすると動悸や息苦しさを感じてしまうことはあります。
このように、一時的な症状ですぐに回復する場合は特に病気を疑う必要はありません。安静にして様子をみてみましょう。
心疾患
動悸や息苦しさという症状でまず思い浮かぶのは心臓の病気ではないでしょうか。動悸や息切れを感じ、それが長く続いたり頻繁に症状が現れる場合は、まず心疾患を疑います。
不整脈は脈のリズムが速かったり遅かったりと乱れた状態をいいます。
通常、大人の脈拍数は1分間に50~100回ぐらいで、規則正しく拍動しています。しかし何らかの原因でこのリズムが狂ってしまうのです。
一時的に脈が速くなった時は脈拍が120回を超える場合もあり、この時は動悸を感じます。反対に、一時的に脈が遅くなった時は息苦しさやめまいなどを感じるのです。
不整脈の原因はたくさんあります。心筋梗塞・狭心症・心不全などの命に関わる重篤な病気が原因である場合は早めに循環器科で相談する必要があります。
すでにこれらの心臓の病気で治療を行っている場合、その治療薬の副作用である可能性もあります。治療薬の服用は医師の指示に従い、動悸・息苦しさが現れた場合は必ず相談するようにしましょう。
加齢により生じる不整脈もあります。
- 脈のリズムが乱れる期外収縮(きがいしゅうしゅく)や心房細動
- 脈が速くなる発作性頻拍症(ほっさせいひんぱくしょう)
- 脈が遅くなる洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)や房室ブロック
などがあります。
治療の必要がないものもありますが、症状によってはペースメーカーを必要とする場合もあります。「歳だから仕方がない」と放置せず、医師の診察を受けましょう。
バセドウ病
甲状腺機能亢進症の一種にバセドウ病があります。20代~30代の女性に多く見られる病気です。甲状腺機能が乱れ全身の新陳代謝が早くなってしまいます。
動悸・手の震え・目が出る・疲れやすい・月経不順など、様々な症状が現れます。喉元の腫れで気づく方もいます。
薬物治療・アイソトープ治療・手術などの治療法がありますが、症状や年齢・副作用などを考慮しながら医師と相談して治療を進める必要があります。
更年期障害
40代後半から50代の女性に多く見られる更年期障害は、加齢によって卵巣機能が低下することで様々な症状が現れます。動悸・息苦しさという症状に悩む方も多いです。
卵巣機能が低下してエストロゲンという女性ホルモンが急激に減少すると分泌を促す脳の視床下部で障害が起こります。
自律神経のコントロールを行う視床下部で障害が起きると、自律神経のバランスが崩れ、自律神経によって調整されている心拍に影響が出るのです。
更年期障害による動悸・息苦しさという症状は、自律神経のバランスの乱れが原因となっています。症状が現れたら深呼吸をするなどして精神を落ち着かせましょう。
動悸が激しくて眠れないなど、生活のあらゆるところで障害が現れます。ストレスが強い方ほど症状が重い傾向にありますので、少しでもストレスを軽減できるよう家族や周囲の方に相談しましょう。
医療機関で相談すると、抗不安剤や漢方薬などの薬を処方されることもあり、お守りがわりになって安心できる方も多いです。一人で悩まないようにしましょう。
パニック障害
急性の強烈な不安発作を引き起こす精神疾患です。原因はまだ解明されていません。
大きいショックな出来事などが引き金となるという考え方もありましたが、現在は脳機能異常が原因ではないかと考えられています。
しかし、実際パニック障害で悩んでいる方の境遇を聞くと、大きなショックとなるできごとをきっかけに発症している場合も多く、単純な脳機能異常ではなく何かのきっかけで脳機能異常を引き起こしていると考えられます。
パニック障害の症状として多いのが突然の激しい動悸や息苦しさ・めまいといったパニック発作です。
パニック発作時に救急搬送されても心臓等に異常が見つからず、それでもまた発作を起こすといった繰り返しで、予期不安が発展することも多いです。
予期不安というのは、また発作を起こしたらどうしようという不安で、一人で外出できなかったり、大勢の人がいる場所に行けないなどの症状を言います。
常に不安を抱えて生活しており、不整脈の症状が現れる方もいます。
薬物療法・認知行動療法などの治療を行います。パニック発作だけであれば抗不安薬や抗うつ薬などでほとんどが改善されますが、予期不安は長く続くことがあります。
その場合は認知行動療法を行う必要があります。
パニック障害患者の薬半数はうつ病の症状も見られ、その場合は治療が長期に及ぶことが考えられます。
精神疾患は患者一人で回復するのは非常に難しいです。家族や周囲の方の協力を求め、休養をとり治療に専念できるような環境作りを心がけましょう。
その他
動悸・息苦しさという症状が現れる原因は他にもあります。低血糖・低血圧・高血圧・貧血なども原因となり、妊娠中によく現れる症状でもあります。
長く続いたり、頻繁に起こる場合は放置せず、医療機関で相談しましょう。
特に、眠気も感じる場合は低血圧や貧血が原因である場合が多いです。ぜひこちらの記事も参考にしてください。
参考:寝ても寝ても眠い原因は貧血かも?眠気の対処法をチェック!
まとめ
動悸・息苦しさという症状にはいろいろな原因があります。気にしなくても良いものから命に関わる心疾患・精神疾患まで様々です。
多くの方はその症状に動揺し不安を増長させる傾向にあります。我慢することで新たな症状を引き起こすこともありますので、気になったらできるだけ早く医療機関で相談しましょう。