胃下垂の6つの症状と治し方!太らない本当の理由とは?
痩せ形の女性のうち3人に1人が胃下垂であると言われています。
胃下垂という病気はよく聞くけれど、いまいちどのような症状が出て、どんな原因で引き起こされるのかというのが知らない方が多いと思います。
胃下垂の発症原因はとても多岐にわたるので、気づかないうちに発症していた…ということもよくあります。
そこでここでは、胃下垂の原因や症状、治し方について紹介するとともに、太らない理由についてもお伝えしていきたいと思います。
胃下垂とは
まず胃下垂というのは、胃が通常の位置より下に垂れ下がってしまっている状態のことです。
胃という臓器はふつうなら、みぞおちの近くつまりお腹の上の方にあります。しかし、胃下垂になるとこの位置から胃がどんどん下の方に行ってしまい、下腹部や腰の辺りまでに胃が下がってしまうのです。
なので、胃下垂の方は食後に下腹部のあたりが大きくなることが特徴的です。通常の人なら食後はお腹の上の方が膨れます。
しかし、胃下垂になってしまうと胃がおへその下まで垂れ下がってしまっているので、便秘のようにお腹の下の方が大きく膨れてしまうのです。
もし胃下垂かな?と感じたら、「食後にお腹の上の方が膨れるのか、下の方が膨れるのか」をチェックしてみてください!
胃下垂の症状
それではこのような胃下垂になってしまうと、どのような症状が引き起こされるのかを見ていきましょう。
さまざまな症状がありますが代表的には以下の5つがあげられます。
- 胃もたれ
- 吐き気
- 便秘
- 胃痛
- 肩こり
それぞれについて少し解説していきますね!
胃もたれ
胃下垂というのは、胃が下に垂れてしまっている状態なので、胃もたれを感じやすくなります。胃もたれの根本的な原因というのは、「消化不良」ということが多いです。
胃下垂で胃が下に垂れ下がってしまい、消化活動をうまく行うことができず、胃がムカムカしたり、重みを感じるようになるです。
吐き気
同様に、吐き気という症状もよくあらわれます。食べ物が胃でうまく消化されなかったり、炎症を起こしたりして胃に負担がかかり、吐き気を感じてしまうのです。
また吐き気を感じる原因は胃下垂の他にもさまざまな原因が考えられます。こちらの記事もぜひご参考になさってください。
参考:胃がムカムカして吐き気がする!8つの原因をチェックしよう!
便秘
少し意外かもしれませんが、胃下垂になると便秘を引き起こしてしまうことも多いです。なぜかというと、下に垂れ下がった胃が腸を圧迫し、便が通る道を狭くしてしまうからです。
これにより、慢性的な便秘に悩まされる方も多くいます。
胃痛
胃下垂は胃に大きな負担を与えます。これにより、消化不良、炎症などを引き起こし、胃が痛くなってしまうことがよくあります。
肩こり
これも意外に感じますが、胃下垂は肩こりを引き起こすことが多いです。下に垂れ下がった胃をなんとか支えようとして肩や背中の筋肉に負担を与えてしまうことがあるからです。
その他
代表的な症状を紹介しましたが、他にも
- お腹の張り
- 食欲不振
- ゲップがよく出る
- 下痢
- 頭痛
- めまい
- 体がだるく感じる
- 睡眠不足
などさまざまな症状を引き起こす恐れがあります。
お腹の異常だけでなく、体全身に症状があらわれることもありますので注意が必要ですね。
胃下垂の原因
胃下垂の症状はたくさんありましたが、引き起こす原因も多岐にわたります。
主な原因としては、
- ストレス
- 暴飲暴食
- 筋力の低下
- 姿勢が悪い
- 噛む回数が少ない
といったことがあげられます。
それぞれについて詳しく解説していきたいと思います。
ストレス
過労などによりストレスがたまると、ホルモンバランスが乱れて自律神経に影響がでます。自律神経に悪影響が出ると、胃の機能が低下してしまうです。
これにより、胃の消化作用が低下し、食べ物などが胃にどんどんたまっていきます。その重さによって胃がどんどん下に押されていき胃下垂となってしまうのです。
暴飲暴食
たくさん食べたり、飲んだりすることで胃に通常よりも多くの消化物がたまることになります。
高頻度で暴飲暴食を繰り返していると、そのような消化物の重みが胃がどんどん下に垂れ下がってしまい胃下垂の原因となってしまうのです。
筋力の低下
胃下垂は細身の人がなりやすいと言われています。これは主に胃を支える筋力が不足していることが原因です。
胃にたくさんの消化物がたまっている状態でも、腹筋などの筋力が十分にあればその胃を支えることができます。
しかし、筋力が十分でない場合、胃を支えることができずに胃がどんどん下に垂れ下がってしまうのです。
また、ここでいう筋力というのは腹筋だけではありません。肩の筋肉や背中の筋肉も胃を支えるための筋力として重要になります。
姿勢が悪い
普段の姿勢が悪いことも胃下垂の原因となります。猫背の方の場合、骨盤が少しずつ歪んでいきます。
この骨盤の歪みによって胃の位置も少しずつ下に下がっていってしまうのです。
自分が猫背だと自覚がある方は、姿勢に注意するようにしましょう。
噛む回数が少ない
噛む回数が少ないと、食べ物を細かく消化しやすいような大きさにする前に、胃に運ばれてしまいます。そうすると、当然胃で消化するのにも時間がかかりますので、胃に食べ物がたくさんたまる要因となってしまいます。
そして、重みによって胃が下の方に下がってしまうのです。
胃下垂の治し方
胃下垂を改善するためには、上記のような原因に対処する必要があります。
腹筋をつける
胃下垂というのは、胃が下腹部まで垂れ下がってしまう状態のことでしたね。このような状態になってしまうのは、胃を支えるための筋力が不十分であることがあげられます。
特に重要な筋力は腹筋です。
こちらの動画にしたがって徐々に腹筋をつけていきましょう!
甘いものを控える
甘い食べ物に含まれている砂糖は、筋肉を弛緩させてしまう作用があります。なので甘いものを頻繁に食べてしまうと、胃のぜん動力という消化作用の力も衰えてしまいます。
なので、甘いものを控えることにより胃下垂の改善を図ることができるのです。
スパイスを多く摂取する
甘い食べ物とは逆に、スパイスを多く摂取することにより胃の消化作用を促進させ、胃下垂の治療につなげることができます。
唐辛子・生姜・わさび・胡椒といったスパイスや塩などを意識して摂取するようにすると改善につながります。
ストレスをためこまない
ストレスをためこんでしまうと、自律神経に悪影響が出て、胃の消化作用が低下してしまいます。
なので、日ごろからできるだけストレスをためこまないようにすることが大切です。
適度な休養、適度な運動、趣味の時間を増やす、など自分に合ったストレス発散方法を行ってみてください。
姿勢を良くする
猫背は胃下垂の原因となると紹介しました。無意識のうちに背筋が曲がってしまうこともよくありますね。
デスクワークが多い方は特に猫背になりやすいので、背筋を伸ばして作業をすることをおすすめします。
よく噛んで食べる
食べ物をしっかりと噛んで食べることにより、胃への負担を軽減することができ、結果として胃下垂の改善につながります。
いつも急いで食事をしてしまう方は、できるだけよく噛んで食べるようにしましょう。
太らない理由
胃下垂の人は食べても食べても太らないという話をよく聞きますよね。大食いだけれでも痩せている方は胃下垂であることが多いです。
なぜかというと、食べたものの栄養を十分に摂取することができないからです。胃下垂になると胃での消化作用が低下してしまいます。
栄養は主に小腸で吸収されますが、胃で十分な消化ができていないと小腸で栄養を吸収することができなくなってしまうのです。
栄養として体内に蓄積されることがなければ、体の脂肪はつきませんので、太ることはありません。その分、食べ物の多くは排泄されることとなります。
「食べても食べても太らない」というのは、女性からしたらとてもうらやましいことだと思いますが、健康面から考えると良いことではありません。
人間は主に食べ物から生きていくうえでの栄養を摂取しています。しかし、胃下垂の場合はこの栄養を十分に摂取できなくなるうえに、「症状」の章でも紹介しましたが全身にさまざまな異常があらわれてしまうのです。
まとめ
胃下垂の症状・原因・治し方そして太らない理由について紹介しました。
胃痛や吐き気などの症状の他にも、肩こりや体のだるさも胃下垂の症状としてあげられます。そして原因も暴飲暴食をはじめ多岐にわたり、それに対処する形で治し方もいろいろな方法が存在します。
現代の社会では女性を中心に胃下垂を発症している方がとても多いです。ぜひ今回の記事を参考にして胃下垂についてじっくりと考えてみてください。