高熱が長く続く原因とは?なかなか熱が下がらない病気で行うべき対処法
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38℃以上の高熱が続くと、ただの風邪ではないと感じますよね。高熱が出る病気はインフルエンザや扁桃炎などの感染症を中心にさまざまな病気が考えられます。
なので、ご自身の症状にあわせて高熱の原因を探っていくことが重要です。
そこで、ここでは高熱が続く原因や病気、対処法などについてお伝えしていきます。
高熱が続く病気
まずは、高熱が起きる代表的な病気についてお伝えしていきます。高熱の他に、喉が痛くなるのか、咳がするのか、などご自身の症状に合わせてチェックしてみてください。
急性扁桃炎
急性扁桃炎とは、喉の奥の方にある口蓋扁桃(こうがいへんとう)という部分で炎症が起こり赤く腫れてしまう病気です。
主な症状としては以下があげられます。
- 38℃以上の高熱
- 喉の痛み
- 頭痛
- 体のだるさ
- リンパ節の腫れ
扁桃の腫れが起こるので、高熱の他に「喉の痛み」が特徴的な症状としてあげられます。なので、喉の痛みや首周りのリンパ節の腫れも伴うようであれば扁桃炎を疑ってみましょう。
一般的に、急性扁桃炎は高齢者が発症することはなく、子供など比較的若い世代で発症するケースが多くなっています。
おたふく風邪
おたふく風邪とは、ムンプスウイルスという病原性微生物が感染することで起こる感染症です。
39℃以上の高熱が出るケースも多いですが、一番特徴的な症状は耳下腺部が大きく腫れるということです。
耳下腺部は、耳の下、頬の下など顔の輪郭あたりにあります。このような場所で痛みや腫れが出てくる場合はおたふく風邪である可能性が高いです。
耳下腺部の腫れは片側から起きて、痛みにより食べ物をうまく噛めないといったことも起こります。
発熱は3日間以上続くケースが多く、耳下腺の腫れは発症から1〜2週間ほどで治っていきます。
また、おたふく風邪は子供で多く発症するとされていますが、大人でも発症することは多いです。
参考:おたふく風邪の大人の症状!なんと男性と女性で全然違う?!
急性肺炎
高熱が数日間続くほかに、咳や痰が多く出たり、胸に痛みがする場合は急性肺炎の疑いが持たれます。
また、息切れが多くなり、呼吸がしにくくなるといった症状もあらわれます。「肺炎」はさまざまな病気の総称的な意味合いが強く、厳密には感染する細菌の種類などによって症状は多岐に渡ることが多いです。
ただ、基本的には気管に異常を感じ、痰が混じった咳が出るケースがほとんどなので、このような症状が出てくる場合は急性肺炎に注意しなくてはなりません。
悪化すると、命にもかかわる病気なので早期治療を心がけることが大切です。
マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ肺炎は、14歳以下の子供に発症するケースが多いですが、家庭内で子供から大人に二次感染を引き起こすケースも多くなっています。
マイコプラズマ肺炎では以下のような症状があらわれます。
- 微熱・高熱
- 頭痛
- 体のだるさ
- 咳
特徴的な症状としては、痰のからまない乾いた咳が多く出ることです。また、大人の場合は、発熱は1日中高いままになるのではなく、上がったり下がったりと体温が変化する現象も見られます。
また、大人がマイコプラズマ肺炎にかかった場合、子供に比べて重症化することが多いのでしっかりと対処していくことが大切です。
参考:大人のマイコプラズマ肺炎は症状が完治するまで出勤停止?!
インフルエンザ
12月、1月、2月に高熱が続くようであればインフルエンザの疑いが持たれます。
インフルエンザになると、38℃以上の高熱が下がらなくなり、咳、頭痛、関節痛、寒気などを伴います。
症状が重く、ただの風邪ではないと感じたら病院でインフルエンザの検査をしてもらうようにしましょう。
参考:インフルエンザの7つの初期症状!頭痛や関節痛をチェックしよう
急性腎盂腎炎
腎盂腎炎とは、腎臓に細菌が感染し炎症を起こしてしまう病気です。これにより、高熱が出る、背中の痛み、寒気、血尿といった症状があらわれます。
発熱に加えて膀胱炎のように尿が白濁したり、血尿が出たりと尿に異常が見られる場合は内科などに受診して腎盂腎炎ではないかチェックしてもらいましょう。
高熱が下がらない原因
38℃以上の高熱が出るときは、多くの場合は感染症などの病気が原因となっているケースが多いです。しかし、中には病気以外のことが影響して発熱していることも考えられます。
心因性発熱
心因性発熱とは、精神的なストレスなどが影響して起こる発熱です。特に感染症などの病気に起因していないことが特徴となります。
私たちの体はストレスを受けると多かれ少なかれ体温が上昇するようにできています。これは、私たちの体の生理機能を調整する自律神経という神経のバランスが乱れてしまうことが影響しています。
ストレスで発熱する理由
ただし、発熱する根本的なメカニズムは感染症などの病気による発熱と同じです。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経から成り立っています。感染症による発熱の場合は体内に侵入した細菌やウイルスを退治しようと、交感神経が活性化し発熱します。
一方、心因性発熱の場合は、外部から精神的なストレスを受けることで自律神経が乱れ、交感神経が活性化して発熱してしまうのです。
ストレスによる微熱と高熱
心因性発熱は37℃程度の微熱であるケースと38℃以上の高熱を引き起こすケースがあります。
微熱の場合は、日々の慢性的なストレスが積み重なることで引き起こされます。
- 朝から夜まで仕事が続き寝る時間がない
- 育児と家事に追われてストレスが溜まっている
- 会社や学校での人間関係が上手くいかない
このように日常生活の中でストレスがたまることで、徐々に心因性発熱が起こり微熱が続いてしまうのです。
高熱の場合は、急激な精神活動の変化が起因となります。
- 極度な緊張
- 生活環境の変化
- 人との喧嘩
このように急に精神状態が変わることで高熱の心因性発熱が起きてしまうのです。
高熱が続くときの対処法
病院へ行く
高熱が続く場合は、行くのが大変でも病院へ行くようにしましょう。基本的には内科を受診すれば問題ありません。
特に子供の場合は、高熱が出ていると思わぬ病気に悪化してしまうこともあるので必ず病院で診察を受けるようにしましょう。
安静にする
高熱が出た場合は、第一に安静にすることが大切です。感染症による発熱でも、ストレスによる心因性発熱でも活動してしまうと症状を悪化させてしまいます。
水分補給をする
高熱を出すと、汗や下痢により体の水分を失い脱水症状になってしまうことが多いです。また、水分だけでなく塩分も失ってしまうので、水やお茶だけでは脱水症状を防ぐことはできません。
スポーツドリンクや経口補水液で水分と塩分の両方を補給できるようにしましょう。
参考:脱水症状の頭痛、めまい、しびれ、吐き気、下痢の対処法は?
市販薬を使う
高熱がある場合は、病院を受診して自身に合った処方箋を服用するのが適切です。ただ、ドラッグストアなどで売っている市販の解熱薬などでも熱を一時的に緩和させることができます。
ただ、根本的な治療にはならないことには注意しましょう。また、市販薬を服用していて、病院で診察を受ける際は服用している薬名を医師に伝えるようにしてくださいね。
発熱したら悪化する前に治そう!
高熱が続くときは、感染症やストレスなどさまざまな原因が考えられます。ご自身の症状に合わせて原因をチェックし、病院を受診するようにしましょう。
高熱は放っておくと症状がどんどん悪化してしまうこともあります。発熱を感じたら、早めに対処していくことが大切です。
参考:微熱が下がらない原因と病気一覧。1週間も微熱が続く理由とは?